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子どもがいろんなおもちゃを欲しがる理由

こんにちは。皇月ノエルです。

いろんなおもちゃが欲しい!

子どもの頃、私はいろんなおもちゃが欲しい子でした。

おもちゃ屋で見かけた魅力的なおままごとセット、新しいミニカー、ドールハウス、小物のセットetc.

中には、同じ機能を果たすおもちゃをもう持っているものもありました。

でも、欲しいのです。なぜなのでしょうか。

私は理由を覚えています。

なぜなら、「新しいおもちゃそのものを使うという体験」をしたいからです。

子どもには経験値が少ない

先日も書いた通り、私は趣味としておもちゃ屋に行き、新しいおもちゃをチェックして楽しんだりしています。

魅力的なおもちゃを見つければ目が輝くし、わくわくもするけれど、同時に思うこともあります。

「これ、昔持っていたあれに似てるな。実際に触ったらこういう手触りなのかな」

「これはプラスチック製だろうから、意外と軽いのかも」

「木のおもちゃだから、こういう重さの感覚で、こういう使い心地なのかな」

自分の過去の経験値が、おもちゃの手触りや音、重さを想像させてくれるのです。

家、遊び場、幼稚園。

いろんなところでいろんなおもちゃに触れてきた、経験が活きています。

逆に言えば、子どもの頃の私にはこの経験値がなかった。

だからいろんなものに触れて、実際に遊んで、感触を確かめたかったのです。

「○○で遊んだ」という経験そのものが欲しかったのです。

パッケージに包まれている状態では、実物のおもちゃに触れることはできません。

「プラスチック製」「木製」と言われただけでは、どんな手触りで、遊んだらどういう感じになるのか分からない。

実際に触ってみないと!

当時はまだ言語化できませんでしたが、私にはそのような動機があって、あれこれのおもちゃを「欲しい」と言ってきました。

実際に言われたこともありますが、大人から見れば「それ、もう持ってるじゃん」と思ったことでしょう。

特におままごとセットとか。

しかし経験値のない私からすれば、「家にあるおままごとセット」と、「おもちゃ屋で売られている、新しいおままごとセット」は違います。

付属する鍋やフライパンの持ち心地。

蓋を閉める感触。

まだ家にない付属の食べ物。

実際にボタンが押せる電子レンジ。音の鳴るガスコンロ。

そのボタンは、どんな押し心地なんだろう?

どんな音が鳴るんだろう?

実際にやってみないと分からない(経験値がなくて想像できない)。

やりたい!

そんな感じ。

しかしそれを、経験値のある大人が見れば、「何言ってんだこいつ」となることでしょう。

家に鍋とフライパンが無駄に増えるじゃないか。

どうして同じ機能を持つものを増やさなくちゃいけないんだろう。

どうせおもちゃなんて大体どれも同じでしょ。

そう思う人もいるかもしれません。子どもにとっては違うことが多いと思うのですが……。

「おもちゃに飽きる」が意味すること

新しいおもちゃを買うと、手持ちのおもちゃのどれかはほぼ必ず「お蔵入り」になる傾向があります。

私は子どもの頃の記憶が割と鮮明ですが、「記憶にあるおもちゃ」の影には、もっと多くの「忘れてしまったおもちゃ」があることでしょう。

当時は新しいものを「欲しい!」と言うと、ほぼ必ず「もう同じの(似たもの、機能が同じもの)持ってるでしょう」と、「これ買うなら、アレ(機能が似たもの)捨てるよ」などと言われたものです。

子どもは目新しいもの好きで、古いおもちゃに飽きてしまう。それを分かってのことでしょう。

しかし、飽きやすいという特性は悪いことばかりではないのでは?

子どもが何かのおもちゃで遊ばなくなる、飽きて忘れてしまったらしい。

それは、子どもがそのおもちゃで遊びつくしたということです。

そのおもちゃの手触り、使った時の音、重さ、すべてを把握して、体験を消費した。

おもちゃが、観念的に子どもの一部になったのです。

だから別のおもちゃにハマりだした。

それは子どもの経験値が上がったということであり、確実に子どもの成長に役立っているはずです。

本質的には喜ばしいこと。

親からしたら、せっかく手に入れたおもちゃに飽きられるのは悲しいし、やるせないことかもしれないけれど……。

しばらく隠しておいて、目新しいものであるかのように見せたらまた触ってくれるかもしれないし、

リサイクルショップで買って、飽きたらリサイクルショップに売るというサイクルを確立すれば安上がりかもしれないし、

はたまた最近は「おもちゃのサブスク」なるものもあるようで、新しいサービスを利用して子どもの飽きやすさに対処するのも良いかもしれないし……。

対策はいろいろあると思います。

子どもは親に嫌がらせをしようとしてあれこれを「欲しい!」と言っているのではなく、少ない経験値ゆえにいろんなものが気になっていることがあります。

無理のない範囲で、子どもの経験値を増やしていけると良いですね。

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