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「男性は整理整頓ができない」は嘘だと思う

こんにちは。亜麻ああさです。


「あの人って整理整頓できないよね。男だから」
「ほら、男だから。テキトーなんだよ」

モノの置き場所を守れないことや、動作や仕事がちょっとテキトーなこと。

それらの理由を性別に求める人に、これまでの人生の中で何度か出会ってきました。

でも、それって本当なんでしょうか?

逆に言えば女性は整理整頓が上手くて、いつも仕事が丁寧なんでしょうか。
男性は男性だからモノの定位置を決められなくて、ちょっと雑なんでしょうか。


男女の性別で分けて語られるそれらの特徴を、私はだと思っています。

それらは生物学的な性にもともと備わったものではなく、ジェンダー(社会的性)によって付与された「教育」あるいは「洗脳」というのが実際ではないでしょうか。



整理整頓の上手な男友達がいます。

遊びに行くと部屋は綺麗で、インテリアにもちょっとこだわっているみたい。料理もするし、台所はきれい。
冷蔵庫の中だって整理されていて……逆に、ちょっと私の冷蔵庫は見せられません(笑)。


そんな彼はあえてカテゴライズすればシスジェンダーの男性。……なのに「男は整理整頓ができない」「男はテキトー」にはまったくあてはまりません。

彼は必要性を感じ、そうやって整理された暮らしを立てること、続けることを体得していったといいます。


私が注目したのはここです。


「整理整頓ができる」「モノや仕事に丁寧に向き合う」ことは、学び取ることができるスキルなのです。

では、なぜ世の中には生物学的性にくっついたような「整理整頓ができる/できない」論がまかりとおっているのでしょうか?

その答えこそ「ジェンダー」の方にあると考えています。


生まれたばかりの人間は、伸びしろの塊です。
生き方や暮らし方をこれから身につけていくところ。

整理整頓や丁寧な向き合い方もスキルであるならば、パソコンの使い方やビジネスマナーのように、性別・年齢問わず身に着けることができるはずです。

そこに男女の区別が入るのは、文明か社会がこれまで歩んできたどこかの時点で、「女性は繊細で丁寧」「男性は粗野でざっくりしている」というイメージを持ってしまったからではないでしょうか。

つまり、例えば「子どもが部屋を散らかしている」という状況が目の前にあったとして。
その子どもが男の子なら、「まあ男の子だし、ちょっとくらいやんちゃな方がいいわね」と言って片づけのスキルは軽視され、
その子どもが女の子なら、「女の子なのにちゃんとしてない! 部屋を片付けなさい!」となるわけです。

本来は中立に「片づけのやり方を知らない/整理整頓の方法をこれから学ぶ余地がある」子どもに、大人の側が性別という色眼鏡をかけて見て、対応の仕方を変えてしまっているのではないでしょうか。

その行動が世代と時代を超えて繰り返され、子どもが成長していく中でも修正されなかった結果、「男性は整理整頓が苦手/女性は丁寧なものだ」というイメージがまかりとおってしまう。

さらには広い世代でこの価値観が共有されてしまうと、どこへ言っても「男性だから、しょうがない」と言われてテキトーであることが容認されてしまい、年齢を重ねれば重ねるほど修正・習得の機会がなくなっていくでしょう。
もっと言えば、周囲の女性が「女性らしく気を利かせて」代わりに身の周りを片付けてくれちゃうかもしれません。


人間は人間が作った社会が付与した男女の特徴に操られていると言えるかもしれませんね。




最近は「男のおしゃれな部屋」とかっていうかっこいい本や雑誌があったり、素敵な部屋に住んでいるお兄さんがVlogをアップしたりと、「丁寧な暮らし」はジェンダーの枠を超えてきている印象。素敵な潮流だと思ってます。

かっこいい部屋・理想の空間に住むって楽しいし、誰にでも得意と苦手はある。
丁寧さに興味ないフリするのも、休みたいのに「きちんとしなきゃ」の圧におされて息苦しいのもしんどいよね。




文責:亜麻ああさ



サムネイルの画像はPixabayからお借りしています。

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