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路地裏で揺らぐ -内在性解離の当事者研究-

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精神的虐待サバイバーであり、内在性解離を持って生きる僕たちを記録するエッセイを集めたマガジン。10人のパーツたちがそのときどきで思ったこと、考えたことをまとめている。
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2023年10月の記事一覧

「今の僕たち」で親と関わる

「今の僕たち」で親と関わる

親に会った翌日は決まって体調を崩していた。

緊張し、気を遣い、無理をしてたくさん喋って……。非常事態スイッチとでも呼ぶべきものが強く入ってエネルギーを消費するというか。
とにかく親と会う用事ができると2日前から憂鬱になり、当日を乗り切ると翌日はほぼ丸一日布団の中……というのがパターン化しつつあった。

それほど緊張を強いられる相手と同居していたのかと思うと驚きだ。
きっと感覚が麻痺していたのだろ

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パニック障害をきっかけに今までのやり方を見直す

パニック障害をきっかけに今までのやり方を見直す

体調の悪さがしばらく続いていた。

何やら動悸がする。いつも以上に息苦しい。足元がふらつく。頭が痛い。食欲が消え失せている。

とてもつらい。貧血かもしれない。

地域の病院に行くと、意外な診断名を告げられた。

「パニック障害ですね」

そこは内科と心療内科・精神科が併設された病院。「内科的な体調不良だと思ったら精神病だった」という例は多いらしく、僕もその一員だったと説明された。なるほど、道理は

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