MNTSQで学んでいるエンジニアが入院を契機に、自分の人生を取り戻した話
こんにちは。ジェシー2.0.0(@Jessica_nao_)です。
私はMNTSQ(モンテスキュー)というスタートアップで、Webエンジニアをしています。
2022年6月13日〜30日(予定) の入院期間中に、大規模なバージョンアップが入ったため、そのご報告です。
職業選択の自由の不行使
今回の話はここからさせてください。
あなたは、何を持って自分の職業を選びましたか?あるいは、今後選ぼうとしていますか?
私は小学校のとき、農家になるという夢を持っていました。中学の卒業文集には、数学の先生と書きました。高校生の時には、大学で数学の教授になろうと、なんとなく思っていました。
無事に理学部数学科に進学しましたが、大学生のうちにはもう(大学)数学を続けていくことを早々に諦め、特に目標もなく生き始めました。
大学4年生のときの選択肢は、「大学院に進学する」「学生の頃から続けていた講師を続ける」の2択でした。
結果、数学の講師をしていました。
ストレスはほとんどなく、生徒さんとの学習は楽しく、仕事に対する満足度も高いものでした。週に30時間ほどの授業を行う生活を送り、収入も(例えば都内の私立高校教員との比較で)十分に高い。将来に対する漠然とした不安はあったものの、とても快適に生きていました。
(今、MNTSQに流れ着いている理由は、入社エントリ:2年目のエンジニアでもいいんですか? も参照ください)
「高校の先生」という夢は、当然のように消えてしまっていました。大学受験教育より学校教育の方に興味があり、また重要だと考えていますが、講師をするに留めました。「高校の先生」という仕事に対して抱いていた1番の感情は、「割に合わない」です。
あなたは、何のために「今の」仕事をしていますか?
生活するお金を稼ぐため
自由に暮らすお金を稼ぐため
スキルを身に着けるため
長すぎる人生の時間を潰すため
楽しい時間を過ごすため
自己実現のため
実際のところどうかはさておき、当然思いつきますよね。「自己実現」のため。
2022年5月。MNTSQでは、会社のVisionに関する議論がCEO板谷さん主導の元、活発に行われていました。我々はなぜ集ったのか。我々は何のために、日々困難に立ち向かっているのか。
私自身、弊社での仕事はゆるふわ講師時代に比べると、想像を絶するほどのストレス(*)がありましたから、その理由を求め、非常に重要なことと思って参加していました。そして、納得のいく結論を得て、仕事に戻りました。
* エンジニアの先輩方との、経験と実力の差が大きいことを比較して苦しむ。チームで働く経験がほとんどなかったため、皆が当たり前にできている仕事の作法が自分にはできていないと感じて苦しむ。などです。職場は非常に良い環境です!本当ですよ!!!
今回入院して、自分のことをあれこれ考えていて気づいてしまったのです。「あれ?私自身のVisionはどこにもない…?」 これはここ数年で一番の衝撃でした。
「たくさんのお金を稼ぎたい。」これは当然の感情でしょうが、自分の人生で一番上にランクインされていたら、私は悲しいと思います。自分が実現したい理想の社会や、自分が与えたい社会へのインパクトがあるはずです。「社会」が目的語として大き過ぎれば、実現したい理想の「生活」や、与えたい「会社・他者」へのインパクトでも良いかもしれません。
お金は、多くの場合は自分の発揮した価値と希少性に応じて勝手に増えるでしょう。(もしそうでないのなら、稼げる場所を探すか、稼げる仕組みを作るべきです。)
今回、病院でお世話になった脳神経外科医 佐々木 裕亮先生を見ていて感じました。(私にとってすごく幸運なことに)私が受けた術式に対する、豊富な経験で培った高い専門性と技術力、誠実さを感じる人柄を備え、他の病院では手に負えない執刀を任されることもしばしばだそうです。これだけ社会に大きく貢献しているのですから、「いくらでも多くもらっていて欲しい」と感じました(誰目線←)
例えば、お金が無限にあったら、私は高校教員から自分のキャリアを開始していたと思います。私はずっと、お金のせいで不自由な選択をしていましたし、そのことを意識してさえいませんでした。
私はずっと、お金を稼ぐために生きていました。(*)
* 加えて悲しいことに、稼ぐ金額を最大化するゲームにも参加していませんでした…。
ジェシー2.0.0は何のために生きるか
私は、「誰しもが基本的な論理能力と科学的な素養を備えた社会」を実現したいです。
簡単にいうと、次のような人を減らしたいです。(後者2つはTwitterでよく観測されますよね……。)
詐欺まがいの商法などに人生を狂わされる人
論理的に間違った議論を展開する、主張の強い人
意味不明な主張に賛同してしまう人
どうやって私のVisionを実現するのか
結局、最初は学校教育(特に小学校)のDXが妥当だろうという結論に至っています。
「今は」現場を知らない素人の思いつきですが、テクノロジーでできることは多くあるはずです。
機械学習による、先生の採点負担の軽減
給食当番や掃除当番表などの自動生成
(親との)連絡帳などの電子化
7月に、小学校の先生をしている友人とご飯に行く予定ですが、もしこういった事情に詳しい方などいらっしゃいましたら、ご連絡いただけると嬉しいです。
「私の」MNTSQ時代に、何を得るか
当然ながら、勤務時間は会社のVisionの実現のために全力を尽くしますが、秘めたる目的は次の通りです。なんとなく「勉強しておくかぁ〜。暇だから…。」ではない気持ちで臨めるため、ワクワクしています。
組織と、自分の成長をみんなと楽しむ
今回急に休んで迷惑をかけましたが、逆に、一人ではないことを強く再認識しました
仕事を進めるだけでなく、良い会社であり続けるための貢献を
「仕事のできる人」になる
メンバーは全員が「戦友である」という気持ちを正しく持ち続ける
(個人でも事業でも)インパクトの大きいものから順に取り組むといった普遍的な仕事の作法をインストールする
メンタリングスキルは特にしっかりと盗む
Webエンジニアとして一人前になる
「簡単な動くWebアプリ」なら入社時点で作れていました。次は、「簡単で安全なWebアプリ」を自分のやりたいことのために自力でも作れること
Web以外の知識が今後必要になる可能性は高いが、一旦はWebをきちんと学ぶ
弁護士資格をとる
オンライン講座で入院中から学習を開始しました(@Jessica_nao_law)
今の仕事の理解のためにも、将来の立ち回りのし易さにも効く
機械学習エンジニアとして、最低限のスキルを身につける
司法修習時(兼業禁止で退職せざるを得ない)にKaggleなどを通して学習しておき、復帰後にMNTSQから(本質部分は直接は触らなくても)吸収する
「入院」というきっかけがないと、自分の人生を再考するタイミングはなかなか訪れなかったかもしれません。
しかし、「自分が自分の人生の当事者であること」を思い出す土壌が整ったのは、代表を含む各メンバーの情熱に触れ続けたからだと思います。
加えて、MNTSQで仕事をする中で「ただ目の前のことをひたむきに頑張ればいい」のではなく、「ゴールを設定し、正しいアプローチを考え続け、その上で突き進んでいく」姿勢が強化されたと確信しています。
ぜひ、お話ししましょう!
この投稿でMNTSQに(あるいは教育系の人は私に?笑)出会ったことには、意味があるかもしれません。
私と似た状況の方も、「自分のVision」を模索している人も、MNTSQで得られるものは必ずあるはずです!当然ながら、弊社Vision「すべての合意をフェアにする - MNTSQの挑戦|Ryuhei Itaya」に共感してくださる方も、ぜひ一度弊社で活躍されることを検討していただけませんか?
と書きましたが、入社の検討以前に、まず興味のある方は、ぜひ、リファラルごはんでも、カジュアル面談でもOKですので、とにかくお話ししましょう!
私への直連絡はTwitter(@Jessica_nao_)か、noteコメントへ。カジュアル面談への直接のご応募は下記リンクからお願いいたします!
MNTSQ採用情報
終わりに
COOの井上さん(*1)が、MNTSQの将来像を意識して、社内で「卒業」という単語を使っていました。
20年後の私は、MNTSQにとって誇らしい「卒業生」になっているでしょうか。(*2)(*3)
*1. MNTSQにCOOとして入り、「人を残す」組織を作っていく話|Shosuke Inoue
*2. 20という値は、十分大きな、適当な数です
*3. 「いつか辞めるなら、さっさと辞めて次のステージに…」という選択肢も考えましたが、早く始めることのメリットよりも、今は継続してMNTSQに勤めて成長する利益が大きいと感じています。
追記パート1:本当にやりたいことは、そうそう変わらないらしい
このnote原稿を社内の方に目を通していただいた際に、「弁護士資格の取得」についてツッコミをいただきました。
「(教育系の改革に)制度面やソフト面からアプローチするなら行政や政治であり、在野法曹である弁護士の資格は手段として合っているのかな?ということが気になりました。」(*1)
行政・政治……。文科省が何やら教育DXを謳っているらしい。そのくらいの解像度しかない私ですが、これをきっかけに、ふと、思い出したことがあります。
大学一年生の初夏。週刊誌AERAの東大新入生の座談会に、私はクラスの友達と一緒に参加しました。私はたしかにそこで、「政治家になりたい」旨の発言をしていました……!
大学教授になりたいというのも、「権威」があるから。それだけでした(*2)。
政治家になって「なんとなく社会をよくできるのではないか」と思っていたまででした。当然、「なんのために」「何を」「どうやって」よくするかというイメージは全くありませんでした。しかし、今は固まりつつあります。
*1 事業には関係ないレビュー依頼でしたが、誠実にこのような指摘をいただけるMNTSQは、本当に良い環境だと実感し直します
*2 何も考えていない大学1年生の思いつきなので、ご容赦ください
追記パート2:「どういうキャリアを積みたい?」
「(エンジニアとして、)どういうキャリアを積みたい?」
転職活動や、社内でのキャリアマネジメントでは、必ずと言っていいほど聞かれる質問ですよね。
私は、大体次のように答えていました。
「3〜5年では、しっかりとした技術力をつけたのち、教育の経験も活かして、チームをリードしていくエンジニアになりたい。もっと長期的には、自分が最強だと思う、大学受験の教育カリキュラム・環境をなんらかの形にしたい」
まぁまぁきれいな回答ですね。「自分のVisionがあったことさえ忘れている」という驚きの欠点を無視すれば。
今はこうです。
「MNTSQにおいて、法務業務のDXに、広い視野を持って関わりながら(*1)実績を積む。並行して、自分の時間を投下(*2)して、有力な肩書きを手に入れる。自分の理想の影響を、社会に与えるために」
*1 MNTSQのエンジニアは、他の事業会社におけるそれよりも広く、深く事業に関わっていると感じています。参考:事業がわかる/事業に貢献するエンジニアって何だろうと考えていた、あるソフトウェアエンジニアの入社エントリ | MNTSQ, Ltd.
*2 今までの、時間を浪費していた自分のことは、次に書きました:アニメ一気見の習慣を、弁護士資格へ昇華する
ヘッダー画像は、退院をした 本日(2022/06/30)の空です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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