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ダイバーシティへの取り組み〜ムスリムフレンドリー実現のための一歩〜

こんにちは!人事アシスタントの大野です!

先日、バングラデシュ社員によるムスリムフレンドリーに関する社内勉強会が行われました。
今回はその内容をNoteにてシェアさせていただけたらと思います。

日本企業とムスリム人材の架け橋となり、日本企業の技術発展と多様化に貢献するというビジョンを持って来日。
実際に日本に来てみると、ハラール食品が少ないこと、お祈りのスペースが確保されていないこと、ムスリムに対する偏見など、ムスリムについて馴染みがないからこそ感じることがありました。

人口減少に伴い、2030年には約79万人のIT人材が不足すると言われている中で、外国人の採用の促進は必至です。日本への外国人エンジニアの流入数は少なく、年々採用市場は激化しています。特に中・小規模のIT企業は、大手と比べて福利厚生や資金も少ないため、採用が難しいという現状もあります。
そのような状況下でムスリム人は年々増加しており、4人に1人はムスリムです。今後優秀なムスリムエンジニアの採用を進めていけば、社員にムスリムがいることが当たり前になる日も近いと言えます。

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ではムスリムとは一体どのような人を言うのでしょうか?
ムスリムは別名「イスラム教徒」で、主要国家はバングラデシュ、インドネシア、パキスタン、インドなどです。
ムスリムの特徴には以下のようなものがあります。

・アッラーという唯一神を信仰している。
・生活全般において戒律がある。
①食に関して、「食べて良いもの=ハラール」と「食べてはいけないもの=ハラーム」が細かく定められている。
②一日5回お祈りをする。
③女性は髪をヒジャーブという布で隠さなければならない。
・宗教が人生の一番の軸になっている。

ムスリム人口は常に増加傾向にあり、2030年には人口の4分の1以上がムスリムになると言われており、2100年には最も人口の多い宗教になるという統計もあります。
このような状況を受けてNIKEやH&Mなどの大手企業もムスリムマーケットに注目しており、NIKEスポーツヒジャーブはすでに世界で最も検索される衣料品になっています。
さらにバングラデシュは2008年〜デジタルバングラデシュ政策を始め、生活の全てをデジタル化しています。
また、パキスタンも2018年〜デジタルパキスタン政策を始め、ICT関連輸出は過去10年で約6倍に、ITの成長率は19.5%と南アジアで最も高いものとなっています。
「優秀なムスリムのIT人材を採用する」これが日本のIT業界における人材不足を解決する大きな糸口になるのではないでしょうか。

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ムスリム人材の採用にあたって、ムスリムが日本企業に求めるのは給料や会社の立地よりも、まずは宗教に対する理解です。
ムスリムに対する理解があれば給料が高くなくても働きたいと思うのです。
ムスリムに対して理解をするためには理解しようとする社員の姿勢と、実質的なルールや礼拝スペースなどの設備の設置が必要になってきます。
日本人の大部分はメディアのイスラム過激派組織などの報道の影響からムスリムに対して否定的なイメージを抱いている人が多いです。
ムスリムと関わる機会を増やし、少しでも知ってもらえればその偏見は取り除くことができると信じています。
むしろ、信仰心が幼い頃から根付いているため、努力家の人も多く、一度就職すれば長くその企業で忠誠を尽くす人が多いです。
その一方で、ムスリムにとって信仰は「空気」であり、礼拝は「歯磨き」のようなものです。
私たちが意識しなくても必要不可欠なものとして呼吸しているように、日常生活に溶け込んでいるものがムスリムの信仰であり、1日歯磨きをしなければ落ち着かないように、しなければ落ち着かないものが私たちにとっての礼拝です。
宗教への理解を示し、コストをかけず、小さくても大丈夫なので、お祈りの部屋を用意するだけでもムスリムにとってはとても働きやすい環境となります。

ムスリムフレンドリーを実現しムスリムエンジニアを採用することでエンジニア採用問題の解決を測ることができるだけでなく、D&Iのイニシアチブで他者との差別化も促進することができます。
ぜひムスリムフレンドリーを導入し、グローバル化の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

次の記事もお楽しみに(^^)


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