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「“強くてニューゲーム”なベンチャー」JDSCならではのプロダクトマネジメントトライアングルとは?~執行役員と共同創業者が語るPMの役割~

執行役員でITチーム長を務める冨長と、弊社共同創業者で副チーム長の橋本が、JDSCにおけるプロジェクトマネージャーの役割について対談しました。ぜひご一読ください!

冨長 裕久
ソニー株式会社で通信、暗号、映像等の多様な分野で開発やPM経験を積む。教育系AIベンチャーの取締役CSOを務めた後、高度な技術を通じて広範なビジネスインパクトを創出できることに魅力を感じ、2020年よりJDSCに参画。JDSCでは需要予測・数理最適化を応用したSCM 領域のDX に多数従事。

橋本 圭輔
JDSC 創業メンバー。ソフトウェアアーキテクト。一般社団法人時代からJDSCに参画し、株式会社化時に現職に就任。シード期やシリーズBの資金調達、東証グロース市場上場に貢献。社内技術やシステム整備に携わる傍ら、プロジェクトにおけるクラウドデータ基盤の構築整備、機械学習モデルや大規模言語モデルの実利用に従事。

冨長: 
2023年7月21日に公開した記事「AIベンチャーのPMは、データサイエンスやAIの知識がないと難しいのか?」で、JDSCのプロジェクトは、コンサルティング要素、データサイエンス要素、IT開発要素が含まれるので、それぞれの分野における仕事のやり方を知っていることはプロジェクトマネージャーの武器になるということを書きました。

今日はそれをもう少し掘り下げて、JDSCのプロジェクトマネージャーはいわゆる「プロマネ」の領域よりもっと広く活動してるんですよ、って言いたいなと思っています。

橋本:
私見ですが、プロジェクトマネージャーであるかに関わらず、組織の中で働いていると自分の仕事を過小評価しがちなところや、自分の役割を狭く捉えがちなところもあると思うんですけど、マネジメントをされている方は実は幅広でちゃんとした仕事をされていると思うんですよね。

私の様なエンジニアバックグラウンドだとエンジニア目線で自分が開発したいということを考えがちで、その実現のためには自分で手を動かす正義というのは確かにあるんですけど、大きな仕事をするとなるとある程度、仕事の幅を広げなければいけないというか、広がらざるを得ないというか、そういうのがそもそもあると思います。そのうえで、JDSC の場合はお客さまとの関わり方であるとか、データサイエンスと エンジニアリングとの両睨みになるので、なおさら幅が広いということがあると思います。

冨長:
採用面接の時に業務の幅の広さを説明するのに使うために時々「プロダクトマネジメントトライアングルって知ってますか?」と聞くんですけど、プロジェクトマネージャー経験者の方は結構知っている方が多いです。私はプロジェクトマネジメントはいろいろな役割を場面に合わせて全て拾っていく仕事だと思っていて、どんな仕事かを表現するのが難しいと思っているのですが、この三角形(下図参考)はプロジェクトマネージャーが何をするのかをとても良く表していると思います。同じように感じている人が多いからこそ、知名度も高いのかな、と思います。

ninjinkun's diary【翻訳】プロダクトマネジメントトライアングルより引用

橋本:
プロダクトマネジメントトライアングル※は、Dan Schmidt が描いたもので、プロジェクトマネージャー(オリジナルではプロダクトマネージャー、以降合わせてPM)の業務領域を良く表すものとして有名ですね。

※出典:ninjinkun's diary 【翻訳】プロダクトマネジメントトライアングル
https://ninjinkun.hatenablog.com/entry/the-product-management-triangle-ja

プロダクトマネジメントトライアングルでは、ソフトウェアプロダクトに関わる要素として、まず開発者・利用者・ビジネスという3つの要素を挙げて、それらをつなぐ仕事を書き出してそれを担うのがPMの役割ということを述べているんですが、例に挙がっている図ではプロジェクトマネジメントは開発者とビジネスをつなぐ部分にある一要素に過ぎないように描かれているんですよね。

冨長:
そうなんです。たくさんの業務がある中で、プロジェクトのリソース(人・モノ・金・時間)をうまく使って開発できるようにする、という開発者とビジネスをつなぐ仕事の一つがプロジェクトマネジメント。それは全体業務の中の一要素に過ぎず、他にもたくさんの役割をPMは担わないといけないわけです。

JDSCの場合はお客さまと対面するB2Bの仕事なので、開発者がやるシステム開発や、データサイエンティストがやる機械学習とデータ分析が、お客さまにとってどういう意味があるかをちゃんと説明したりすることもPMの仕事ですよね。これは開発者と利用者をつなぐ仕事です。

橋本:
プロジェクトスコープをきちんとお客さまのビジネスの目的に沿うようにコントロールしたり、その中でもJDSCのビジネスが成り立つようにする。そのためのコミュニケーションを顧客としっかり行うというのもデリバリーフェーズのプロジェクトではPMの大事な仕事です。これは利用者とビジネスをつなぐ仕事ですね。

冨長:
JDSCは三位一体(コンサルタント・データサイエンティスト・エンジニアが一つのチームを組むこと)でプロジェクトを遂行するので、これらの要素をつなぐ仕事をできる人がPM以外でチーム内にいることも多く、そういう強い人がいるところはわざわざPMが出ていかなくていいんですけど、チームの弱いところを補完するのはPMの仕事なので、一緒に仕事をする人の特性に合わせてこの三角形の上をぐるぐる動き回るわけです。そのダイナミズムみたいなところを、うまく説明したいなっていつも思っています。

冨長 裕久

橋本:
ちょっと変なことを言いますが、そのダイナミズムをJDSCが取り入れなければいけなかったのは歴史の必然みたいなところがあるんですよね。

エンジニアの理想としては、プロダクトが正義とか、世界が本当に変わるものってプロダクトだけだみたいなことがよく言われるんですけど、それが予測可能かっていうとそこまででもないですよね。何かすごくカリスマみたいな人がいて、そこに賭けてすごくうまくいったみたいな例はもちろんありますけど、実際その確率にはなかなか賭けられない。

我々ってどこかおっさんベンチャーというか、クロノトリガーの”強くてニューゲーム※”ベンチャーみたいな、ビジネスレベルが高い人が始めたスタートアップなところがあるので、上場を目指す中でやっぱりそんなに無邪気に失敗できるかっていったら、そうでもなかったと思うんですよ。その中で、業界のリーディングカンパニーと一緒に結構大きいプロジェクトを進めてきて、このトライアングルのバランスを取ることで、結果としてそこから派生して横展開ができている。プロジェクト指向とプロダクト指向の間みたいなところを狙ってきたのだと思っています。

※強くてニューゲーム:RPGゲーム用語。一度ゲームクリアしてレベルが上がった状態や道具を持った状態で、新しいゲームを始めることができる技のこと。

橋本 圭輔

冨長:
そうですね、プロダクトトライアングルは「プロダクト」って書いてあるので、モノを想起しがちなんですけど、何かしら価値をお客さまにお届けするものだったら、多分なんでも当てはまって、さらに言えば価値をお届けしないと会社って成り立たないので、全ての会社に当てはまる考え方でもあるのかなって思います。

橋本:
プロダクトに一家言ある人たちって、やっぱり開発者が一番偉いと思ってるところがあって、このプロダクトマネジメントトライアングルは頂点に開発者がいるわけですけど、JDSCはお客さまを大事にしたいので、お客さまが上に描かれている方がJDSC 感がありますね。個人的にはちょっと向きを直したいかもしれない(笑)。それからJDSCオリジナルで言ったら、データサイエンティストをどんなふうにここに混ぜて書くかっていうのをやってみたいですね。

冨長:
うんうん。データサイエンティストを入れると...正四面体になっちゃうんですかね?

橋本:
それだと三角形を4つ考えないといけないので...

冨長:
えーっと、こんな感じでは?エンジニアとデータサイエンティストはいったんコードを書く「開発者」として一緒にしてみました。

JDSC版 プロジェクトマネジメントトライアングル

橋本:
AIの効果予想が事前には難しいところからくる不確実性コントロールや、AIの業務適用提案、シミュレーションや分析のお客さまへの報告などが入っているのがJDSCっぽい。これらを通してお客さまに価値を届け、産業を変革して、UPGRADE JAPAN を目指す仕事がJDSCのプロジェクトマネージャーと言えそうです。

でも、ここまで広いと、いわゆるプロジェクトマネージャーと名乗るよりも、 テクノロジーコンサルタントとか、ちょっと呼び方を変えた方がいいかもしれないですね。

冨長:
たしかに!もちろんプロジェクトマネージャー経験のある方に来ていただきたいのですが、もっと広い概念を表す呼び方を検討してみます!

※後日、本体談をきっかけに実際に弊社でオープンしていたポジション名についても「プロジェクトマネージャー」 → 「テクノロジーコンサルタント」に変更しました。

「UPGRADE JAPAN」を、ともに。

JDSCは事業の拡大に伴い、プロジェクトの中核となるプロジェクトマネジャー改めテクノロジーコンサルタントを大募集しています。”UPGRADE JAPAN”の実現に向けて、各業界を代表する企業様と共に業界の新たなトレンドとなる社会的インパクトを追求していきますので、少しでも興味をお持ちいただけたなら、ぜひカジュアル面談でお会いしましょう!

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