クライアント企業の中にデータ活用人材を増やす! 〜スキルトランスファープログラム3days〜
データの真価を解き放つ
JDSC DXソリューション事業部エネルギーユニットの南友莉恵です。
私たちのチームは現在、大手エネルギー系企業X社様と共に、データ活用のプロジェクトに取り組んでいます。IoTデータから何がわかるのか、そしてどのように事業化していくべきなのか、検討を進めています。
事業化の初期検討を行った前フェーズを経て、今フェーズでは生データを用いた分析とモデリングを行い、その活用余地を探っています。具体的には、社員モニターの皆様にご協力を頂いて、IoTデータと行動記録を取得し、IoTデータを利用した行動推定の可能性検証を実施しています。
プロジェクト内でのデータ分析やAIモデルの開発は弊社の仕事ではありますが、私たちは中長期的にはクライアント企業様の内部で簡易なデータ分析ができる体制を構築することも目指しています。
今回は、X社の中でデータ周りをご担当されているSさんに対し、弊社のデータサイエンティストらがハンズオンする形で、データ分析やモデル開発の体系的な取り組み方をお教えするスキルトランスファープログラムを実施しました。
チームワークを前提としたデータ分析とモデル開発の進め方
<DAY1>
初日はデータ分析のための環境構築(各種インストールやPCの設定)のため、JDSCオフィスにご来社頂きました。実際にコードを書く手前のハードルは意外なほど高く、指示通りにやるだけと思っていた環境構築で、気づけば数時間を溶かしてしまった経験は、何らかプログラミングを行ったことがある人であれば一度は経験があると思います。それはそれで貴重な経験なのですが、今回はそこで止まってしまうと業務に支障が出てしまうので、対面でサポートさせて頂きました。
個人でのデータ分析経験がメインというSさんに、今後X社のデータ分析チームを担って頂くため、Poetry(Python のパッケージ管理ツール)やGitなど、チームで分析/開発を行う上で欠かせないツールの使い方や、ビジネス仮説からデータ分析タスクに落とす方法などをお教えしました。
<DAY2&3>
実際のX社のモニター社員の生データを使って、予測モデルの実装や精度向上のチューニングなどの試行錯誤を行って頂き、メンターが都度サポートしていく形で進めました。
後半2日間はオンラインでしたので、開発現場でもよく行われるモブプロ/ペアプロ(複数人で同じ画面を見ながらコーディングを行うこと)の際に使われる、画面共有機能を利用しました。画面共有と言っても、WEBミーティングツールの画面共有とは違い、画面共有を受けたメンバーが、画面に入ってコードを編集することができる形です。今回はVSCodeというエディタを利用したので、そのLiveShareという拡張機能を利用しました。
研修を終えたSさんからは以下のコメントを頂きました。
データ活用支援プロジェクトのあるべき姿とは
インフラ設備や家電などIoT化の技術が発展し、多くの企業で様々なデータが取れるようになってきたと思います。取らなかったデータを遡って取ることはできないので、まずはデータを取り始めることは大切ですが、その有効な活用方法が見つけられていない企業も多いと思います。
JDSCは、そのデータの分析からマネタイズまでの事業化の伴走を得意としております。今回のプロジェクトでも成果を上げるべく、邁進しています。
しかしやはり私たちは、JDSCが一度データ分析をしてビジネスを立ち上げたらそれで終わり、ではないと思うのです。自社のビジネスや市況の変化、技術の進化を見ながら、データを継続的に見て試行錯誤をできる人材が社内にいる体制を、クライアント企業様の中に構築すること。それを目指して、JDSCでは多くのプロジェクトで、DS人材育成も積極的に行っています。
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