現代アートはメディアアートとは違う
お久しぶりです!
自称メディアアーティストのデアです。
寒くなってきましたね。
同時に自分の頭もコチコチに固くなってきました。
今回は最新のテクノロジーを使ったメディアアートが、アートの文脈を辿ってきた現代アートとは違うことについて記事を書こうと思います。
この記事を機に、現代アートとメディアアートの違いを感じていただければ幸いです。
◆現代アートとは何か?
一般的に現代アートとは、現代社会の様々な問題(LGBTQや戦争)をテーマに自分の作家性を織り交ぜて表現することが多いです。
代表的な現代アートの作品として村上隆の作品があります。現代のアニメやヲタク文化をアートという形にアウトプットするために、村上隆の世界観が展開されています。
また、草間彌生の作品も有名です。水玉模様を使うことで自分の心象描写や、社会に対するメッセージを訴えかけています。
このように、現代アートとは自分の中に欠かせないモチーフ(主題)を作家が持っており、どれだけ美術史の流れを踏まえて、現代社会に強いメッセージを残すことができるかという、ある種ゲームのようなものなのです。
◆ メディアアートが現代アートと違う理由
一方でメディアアートは、現代のテクノロジーを駆使して、そこから生まれた新規性を表現という形に持っていくことが中心になります。そうなった歴史的な背景として、他の方が記事にまとめているので、気になる方は読んでみてください。
例えば代表的な作品として、チームラボの作品が有名だと思います。
無数のランプが鑑賞者に反応して光のパターンが変わったり、水辺に映し出された鯉が触ると消えてなくなるなど最新の技術を鑑賞者が体験することで何を感じるかに焦点が当たっています。そこに作者の作家性は感じにくいですし、社会的なメッセージを含んでいるわけではありません。
メディアアートはそういう意味では現代アートの目指すベクトルとは違った位置に存在しているのです。
◆まとめ
簡単にメディアアートと現代アートの違いについて説明したのですが、同じ今を走るアートでも方向性が異なることに納得していただけましたでしょうか。
大事なのは、表現が先に来るか、技術が先に来るかが大きな違いだと思います。
初めから技術を使って何かをやろうとするとメディアアートになりやすいです。
逆に自分の伝えたい感情やメッセージを込めて作品を作ろうとすると、技術に手を出す必然性がなくなるので、現代アートになる傾向があります。
最後に、現代アートとメディアアートが融合した作品もレアですが、美大に行くと見ることができると思います。数少ないですが、現代アートに隣接したメディアアートは好きですね。
現代のアートとして注目を浴びる「現代アート」と「メディアアート」は似て非なる概念なのです。定義が曖昧になっているアート界でも両者は区分けされていることが伝われば幸いです。
それではまたお会いしましょう!
デアッ!!
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