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療育について ①急な面談


今季。
時期にしては不自然な秋。
幼稚園の先生から面談の提案があった。


『来年度に向けてのお話』


そう言われた時に、何か詰まるような感覚に陥った。
来年度の話は来年で良いのでは…

え?幼稚園って進級テストみたいなのあるの?
普通に過ごせば年中に上がれるんじゃないの?


もしかして、『普通』じゃないの?
むしろ、『普通』って何ですか?




私たち夫婦は、福祉に携わっていた。
出産を機に私は退職したが、夫は現職だ。


未就学児の障がい児童を見ていたわけではなく
支援学校等を経た18歳以上の方の
就労支援や入所施設での生活支援に携わっていた。

もちろんその他にも、
身体障がい者の方の生活支援、重度の精神障がい者の方の生活支援を経験した。


やめる数年前からは、自身の病気を考慮し夜勤をやめ、事務の仕事に重きを置いた。


療育ーー


皆さんから預かる貴重品の中に療育手帳があった。
もちろん更新をしたこともある。
聞き慣れた言葉だった。



それを、目の前に座る3人の先生から提案された時、私の目に涙が溜まった。



平然を装うにも、余裕がなく。
家で仕事のためにダンスを練習する夫の顔や、
隣でプラレールの本を読み笑う息子の顔。


全部が歪んだ。


関わってきた皆さんの両親の気持ちが今、痛い程分かる。
あんな風に笑えるようになるまで
私は頑張れるのだろうか。


これから出産を迎えるまでに
何とか道筋を作ってあげなくては。

頭のなかで、ものすごい勢いで情報を整理しようとする。
でも、体が震えて仕方がない。


偏見があったわけではないが
子が抱えていた、悩みの片鱗に気づいてあげられなかったことに
ただならぬ罪悪感を覚えたのだった。



もっと早く感じ取り
受け入れ行動すべきだったと、


後悔の波が私を体ごと、心ごと
勢い良くどこかへ流していった。



ごめん、この7ヶ月間
ずっと辛かったよね、皆に合わせるの。
こんな小さな身体に、沢山の無理や負担をかけていたのか。



そう思うと、今も涙が止まらなくなる。



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