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国際恋愛のメリットとデメリット

移動が大きく制限されている現在のコロナ禍で、日本にいる人たちが海外に行って現地の人と交流する、というようなことを通常のように行うのは非常に考えにくいと思う。

とはいえ、今後コロナが本当に収束した後に、今まで抑圧気味だったみんなの気持ちが解放されて外に向かうのは間違いないだろう。だから、今日はその時のことを想像しながら、自分や周りの人たちの体験から感じたことを少し書いてみようと思う。

国際恋愛をすると世界が広がる

まず、当たり前のことだけれども、国際恋愛、及び国際交流は、日本人と付き合うのと違って世界が広がる、あるいは広がらざるを得ないという点はあるのではないかと思う。だから、その意味では文化的に他の国を知ることに関して好奇心が強い人にとってはそれなりに面白い体験になるかもしれない。けれども、例えば「お好み焼きソースの味が好き」みたいな日本人にしか分からない感覚をシェアする方に安心と喜びを感じる人たちにとっては、違和感の方が強い可能性もある。

その意味では、私は全ての人が必ずしも国際恋愛向きであるとは言えないかも知れないとも思う。

言語習得には国際恋愛が一番てっとり早い

ただ、付き合う相手の国の言語習得を目指している人の場合は、例えどんな付き合いであったとしても、その言語の国から来た相手と関わる事は、とても役に立つと思う。やはり、その国の人たちがどういう状況でどういう表現をするものなのか、というのは日本の語学の教科書の世界だけでは簡単には学びにくい。

そして、言葉の使い方が分からない場合や、本来のニュアンスが分からない場合など、それについて相手に尋ねることができるし、相手の言葉の使い方を見て学ぶこともできる。要するにパートナーが親切な相手だった場合は、プライベートの先生を一人抱えているのと同じような状況とも言えるかもしれない。

とはいえ、例えば、専門分野のライターや弁護士、学者など、職業柄ものを書くことを生業にしているような、もともと母国言語の能力が優れたボキャブラリーが豊富な相手の場合は、少しばかり違う可能性もあるかもしれない。その場合は、ある程度相手が忍耐力が強い人でなければ、必ずしも初心者の良い先生にはなってくれない可能性はある。(その場合は、自分でかなり勉強しなければいけない羽目に陥る)

だから、自分の語学力もそうだし、相手と果たしてどの部分で繋がっているのか、という事で関係の明暗が変わってくる場合も少なくない。

言葉の壁が越えられない時は、舐められない対応が大事

その意味では、言葉が分からないのをいい事に、単なる遊び相手の対象とされてしまう事も都市部の海外在住の日本人の場合は少なからずあったりもする。

そういった問題をクリアするには、語学力をあげる以外の方法では、外国人男性に舐められない対応が取れるようになる事が非常に大きなポイントとなる。

そのあたりのコツに関しては、私の著書「NY式ではじめる国際恋愛のススメ・出会い編」の中でも書いている。

ロマンチックな言語表現で大胆なアクトレスに?

そして、英語の場合、言語による表現の性質が日本人のコミュニケーションとは違うので、日本語ではとても言えないような大胆なことを簡単に言えたり、率直に想いを告げることがそれほど気恥ずかしいことにはならない場合も多い。

以前のnoteで、愛する対象に対しての呼びかけの名称の実例を書いたのだけれど、ストレートでロマンチックな言語表現も全然オッケーという意味では、英語でのやり取りは日本の日常会話とはまた違った意味で、アクターやアクトレスの気分になることは可能だ。

だから、そういう事を日常的に体験してみたい人たちにとっては、国際恋愛はそれなりに女性として、または男性としてのロマンチックな体験が伴う恋愛脳を広げてくれる事にはなるかもしれない。

外国人のマイペースさに振り回される日本人

では、デメリットもしくは悪い点はどうだろう。

日常的な小さな部分で言えば、食べ物の趣味が異なるというような事が良く問題として話題になる。けれども、最も大きい点としては、どう考えても日本人にはない外国人の人たちのワガママやマイペースさなどに振り回される、という問題に尽きるのではないかと思う。

日本人はある意味、世界中で最も忍耐強い民族ではないかと私は常々考えている。海外生活をするようになってそういった気持ちはますます強くなった。

これもまた、以前の記事からの引用だけれども、やはりそのような特性は、本来は美徳であるはずだと思うのだけれど、表現してなんぼの欧米諸国ではなかなか理解されにくい場合も少なくない。

欧米人がワガママになる理由

日本以外のアジア人もある意味ではやや日本人寄りかもしれないけれど、欧米人に限って言えば、レデイーファーストやナイスな笑顔を見せる事には慣れている彼ら、彼女らは、一見スマートで優しくも見えるかもしれないけれど、実際のところは、日本人よりは遥かにマイペースな人たちが多い。

そこには歴史的だったり、宗教的だったり、政治的だったりするそれぞれの国や地域の根深い要因ももちろん多く含まれていると思う。そういう意味では、やはり欧米人は基本的に日本人よりも人権の為に戦う事にも慣れている。だから、矛盾する事には声を上げなければいけない、自分達の自由や尊厳は常に守られなければいけない、と言った精神性が脈々と流れている部分もあり、多くの場合は自分を貫く事にあまり抵抗がない。

そういった事が、個人的な付き合いになった時にどういった形で顔を出すのか、と言えば、やはり日本人にはワガママや子供にしか見えないような行動や言動を平気で行う事ができてしまうという形で現れる。だから、忍耐強い日本人の側が、外国人の相手に合わせなければ平和な関係が成り立たないような状況になったりすることも多い。

そして、欧米人は喜怒哀楽の表現がオープンで、自分の主張に関しては頑固で頑なな態度を取る人も多い。だから、ただでさえデイベート慣れしていない日本人は、それだけでドン引きして何も言えなくなってしまうか、逆に喧嘩を売られたと勘違いして、大喧嘩になることも少なくない。

黙っていても理解してもらえるという期待はNG

ただ、ものすごく長い目で考えた場合、こういう矛盾や対立には、実際的には異人種が理解し合う為のヒントが隠されていることもあったりする。

つまり、日本人には、日本人独自のコミュニケーションのやり方とか癖というものがあるって言う事だ。日本人はどちらかと言うと、黙って控えめに相手を観察して、何を望んでいるのかを先回りして想像し、そっと寡黙に思いやりを表現するようなやり方を美徳とする民族性なのではないかと思う。

だから、外国人のパートナーとの間で起こった事に対しては、よほどの事でない限りは、大概のことは大目に見たり、我慢してしまう事も少なくない。

けれども、自己表現が達者な欧米人にはそう言うやり方や思いやりは届かないことも多い。なので、ここで日本人が鍛えなければいけないのは、やはり自分の気持ちを率直に表現する勇気のようなものだ。だから、デイベートする力、つまり、喧嘩とデイベートの違いを明確に表現できるスキルのようなものも必要になる。そういった日本人同士とはまた違ったコミュニケーション能力を鍛える事が、国際恋愛、国際交流では要になる事が多い。

もっと平たく言えば、自分の気持ちや意見などを、常に素直に正直に表現する事に慣れていく、と言うような事だ。

話し合い重視の欧米式の付き合い方

日本人は、例え恋人同士であったとしても、何かと相手に気を使って長い間本音を言えないで、最終的には積もり積もって突然爆発するというような事例も多いと思う。ただ、国際恋愛においては、そういった日本人特有のコミュニケーションの癖をまずは変えていく事から始めるのはとても重要な第一歩のような気もする。

欧米人の文化は話し合いを大事にする文化だ。そういう意味では、例え恋人同士であったとしても、ただ寄り添い合う以上に、本音で話し合うという事に対してのリスペクトは大きい。だから、その為にであれば、普段はワガママな外国人も気長に話を聞く忍耐力を発揮する場合も多い。つまり、言いたい事をはっきり言わない事に対しては容赦なくクエスチョンマークになったり、あたかもなかったかのような取り扱いをされる場合もあるけれども、言いたい事を真面目に伝えようとしている事に対しては、それなりに聞く姿勢を持つ。

そういう意味では、パートナーとの話し合いの場を持ったり、気持ちを伝え合う事にそもそも抵抗がある人は、国際恋愛には余り向いていないようにも思う。黙ってそっと理解しながら寄り添い合ったり、さりげない日常をただ一緒に楽しんだりする方がロマンチックだと感じる人たちは、日本人同士で付き合っている方がおそらく気持ち的に楽なんじゃないかと思う。

外国人のマイペースさから学ぶ国際交流の醍醐味

そういう意味では、一見デメリットにしか思えない外国人のマイペースさからも、実際には学ぶ事も多いので、その禁断のドアを開けたいと望むか望まないかは、その人次第だと私は思う。

だから、例えエネルギーを使ってぶつかり合う事になったとしても、その後にコミュニケーションを深めて理解し合えたり、心が通じ合う瞬間に価値を感じるのであれば、そういったデメリットも、いつか違うメリットに変えられるだろう。

そして、勇気を持って踏み出したその経験は、恐らく自分を知る、そして、世界を知るにはかけがいのないものになるはずだ。

だから、国際交流によって、今までとは違ったヴィジョンで日本という国や日本人というものが見えてきた時、世界との距離が少しばかり縮まった感じに思えるのは、決してそんなに悪いものではないのではないかと私は思う。










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