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コミュニケーションは『絡まったネックレス』に似てる

私は普段からゴールドのネックレスを2本身につけていて、滅多に外すことはありません。ですが、病院などで一度外すと高確率で複雑に絡まります。そんな絡まったネックレスを丁寧に解く作業は、どこかコミュニケーションに似ているところが……。

今回はそんなお話を少しご紹介します。

チェーンネックレスは繊細

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ゴールドという素材はとても不思議です。不純物が混じると簡単に色の違いがわかる一方で錆びにくく頑丈、かと思えば金属の中では比較的柔らかいので加工に富んだ素材です。

ゴールドのチェーンネックレスは、そんな金属を華奢な鎖に仕立てたもの。雑に扱うと簡単に切れてしまうのです。

まるで不器用な人間関係みたいですよね。頑丈に見えて繊細であったり、決して雑に扱ってはいけないものだったり。

人は精一杯の強がりを重ねて、自分を形作っていく側面があります。「考えない」ことで自分を守ることもあるし、自分を誇張して保つこともありますよね。

ひとつ解こうとしても、別の部分に絡まっている

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一度絡まったネックレスは、たいてい何箇所も絡まって、そこにいくつもの結び目ができています。

人が他人に見せている面は、その人のほんの一部。見せていない面やうちに秘めている思いがたくさんあるでしょう。

見えている部分だけがすべてと決めつけると、結果的に問題を複雑化させたり相手を傷つけてしまったりします。

そんなときはひと呼吸置いて、見えていない部や相手が今に至る経緯・背景に想いを巡らせることも必要です。

時間的・精神的余裕がない時は見落としがちですが、1箇所を解こうとしても他の部分にも目を向けないとうまくいかないものです。

無理やり引っ張るとちぎれる

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繊細なラインのチェーンを、無理に解こうとすると破損してしまうことも…。

無理に自分の思う結論に引っ張っても、共感されず、人はついてきません。自分と他者は違う生き物。背景や価値観も全く異なります。

だから『対話』が必要で、丁寧にその人を見ていくことが大切なのかもしれません。

一度ゆるめると解きやすい

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絡まって結び目ができてしまった時は、少しゆるめたりほぐしたりすると解きやすいことがあります。

ごじれた関係は、少し距離を置いてみたり別の角度からやんわりアプローチしてみたりするのもひとつ。

怒ったり落ち込んだり、感情が大きく動いた直後、人は他者の言葉をシャットダウンしてしまうことがあります。それは決して悪いことではなく、必要な自己防衛です。

もしも、心がぎゅっとなってしまったら、一度ゆるめたほうが案外解きやすいのかもしれません。

丁寧に向き合った方がが早く解ける

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『急がば回れ』という言葉は本当に理にかなっています。複雑に絡まっているように見えても、ひとつ1つの絡まりは単純です。丁寧に解いていけば、いつか全体を綺麗に解くことができるからです。

現代はどうしてもスピード感や短絡的な有益性・利益性を問われることが多いですよね。

もちろん、早く問題は早く解決するに越したことはありません。でも、そのスピードに心はついていけるのでしょうか。

心の障壁は、人や感情には丁寧に向き合うほうが、急かすよりも早く解ける可能性があります。

見えない・聞こえてこないニーズを汲み取ることで、その人が本当に必要としていたものに、よりベターな解決方法を探れるでしょう。

ときには、そもそも問題が問題でない場合や、出発点の認識が間違っていたなんてこともよくあります。


そんな文字通り『一筋縄』とはいかない人間模様に惹かれながら、ネックレスと向き合っています。


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