
「なぜ推し活を?」二人の社員に聞いてみると、意外な答えが返ってきた
「推し活」はなぜ流行っているのだろう?
自分以外の他者の物語に思いを重ね、熱狂し、応援する「推し活」。推し活未経験の筆者が、推し活の魅力を探るべく、同じ推しを持つ二人の社員に話を聞いてみました。まずはこんなお話から。 ※取材:2023年6月
(取材・編集:社長室)
1.ふたりの推し

――:
そもそも二人は、今日が初対面なんですよね・・・?
山本・庄司:
・・・そうですね(笑)。
――:
二人は共通の“推し”がいるんですよね?
山本・庄司:
はい。

――:
奇跡ですね‥。で、何を推しているんですか?
山本:
NCTというグループですね。
庄司:
わたしはNCTの中でも、NCT127というのを主に推しています。
――:
ほう。(グループの中にグループがあるのか‥)
山本:
わたしも127です。庄司さん、テイルペンですよね?
庄司:
そうなんですよ~。
――:
え、ペン?
庄司:
韓国語で「ファン」ということです。
山本:
テイルさんを推している人を「テイルペン」って言うんです。

――:
いつから推しているんですか?
庄司:
1年くらい前です。昔からK-POPオタクというわけではないんです。
山本:
わたしも推し始めてまだ2年くらいです。
――:
推し始めたきっかけは?

山本:
コロナが流行し、外に出かけられなかったとき、暇でYouTubeを見ていたら、おすすめに出てきました。「かっこいい‥」って衝撃的でした。
庄司:
へぇ~。わたしはNCTファンの友だちからの紹介です。その友だちと一緒に東京ドームのライブに行くはずだった方に急用ができてしまい、わたしが代わりに行くことになって‥まんまとハマりました。グループの存在もよく知らない状態で、初めて見たのが生でした。
――:
二人ともNCTの中でも、テイルさんが好きなんですよね?
山本:
イリチル寄りのテイルペンですね。
――:
イリチル‥?
山本:
NCT127の127を韓国語で「イリチル」と言うんです。NCTの中にも色々な派生ユニットがありますが、テイルさんがいなければあまり興味がないんです‥。127には固定でテイルさんがいます。
庄司:
わたしは127全体が好きなんですけど、中でもテイルが圧倒的に好きです。グッズを持ってきたので、いったん広げていいですか?
山本:
わたしも持ってきました。


――:
なんですかこれ?
山本:
これはみんな当たり前に持っているペンライトですね。草の色をしている鈍器、通称「草鈍器」です。
――:
うちわも手作りなんですね。

山本:
テイルにこれを振ったら、手を振り返してもらったという、幻のうちわです。
庄司:
えぇ~~。
山本:
目線もお手振りもいただきました。

――:
なんで犬なんですか?
山本:
テイルさんは柴犬が好きなので。

庄司:
ポスターと一部トレカは友だちからもらったものです。
山本:
トレカを集めるのが、K-POPファンの醍醐味なんですよ。トレカはアルバムについてくるんですが、これを集めるためにアルバムを50枚買う人もいます。このトレカをファン同士で交換したりします。
庄司:
ランダムなので自分の推しが当たるかわからないんですけど、わたしに127を教えてくれた友だちがなぜかすごくテイルをよく引くっていう。

庄司:
このトレカ盛れてないですよね?まぁ盛れてないところもいいんですけどね~。
山本:
えぇ、わたしは好きやわ~。アイドルなのにキラキラしてないところもいいよね。

庄司:
こんな可愛い顔して、バカほど歌うまいんですよ。目もきゅるきゅるしてるし。
――:
へぇ。では、どれくらい歌が上手いか聴いてみましょう。どの曲がいいですかね?
山本:
「Timeless」という曲は、一番テイルが輝いてる。
庄司:
ああー。

2.推し活=いまを生きる

――:
ハマる理由は見えてきました。でも、不安になることは無いですか?この先、いつまで推し続けるのかな?とか。
山本:
考えないですよね?
庄司:
NCTもそんな年老いてまでやるわけじゃないだろうし、急に「解散します!」ってこともあるだろうし。だから今が大事なんです!たまたまこのタイミングでわたしは出会えたから、いま推すしかないんです。
山本:
いまを生きてるんです。


――:
推し活を始めて、生活に何か変化はありました?
庄司:
うーん‥元気になりますよね?
山本:
うん、うん。仕事の休憩中は絶対YouTubeで動画を見るんですけど、そこで疲れとかストレスが一気に0(ゼロ)になります。
――:
すごいパワーだ‥。
庄司:
またライブに行きたいから、そのためにも仕事がんばろうというか、生きようというか(笑)。
山本:
ああ、わかる。推すために「一生懸命仕事しないとな」って思います。お金稼がないと、推せないので(笑)。
庄司:
仕事する上でも刺激になりますよ。あれだけ才能があって、歌も上手くて顔も良くて、それなのにまだ努力し続けている。わたしも「見習おう」と思います。


山本:
そういえば最近、韓国語の授業を毎週受けています。
庄司:
えぇ~!たしかに「韓国語を理解したい」ってなりますね。
山本:
だってインスタライブするんですよ?話していることを聞き取って、理解したいじゃないですか?
――:
そうか、ライブだと字幕がでないですからね。
山本:
だから毎日、忙しいんです(笑)。授業を受ける以外にも、自分でYouTube見て勉強していますし。だんだん韓国語がわかるようになりました。
庄司:
おお、すごい!

山本:
ライブには通訳さんがついているから訳してくれるけど、訳す前に何となく言っていることが理解できるんです。それがめっちゃ嬉しいです。ちなみに今年は韓国語の試験を受けようと思っています。
庄司:
わたしも会社の通信教育で受けている簿記とExcelの勉強を早く終わらせて、韓国語やらなきゃ。
――:
ストイックですね。もうたくさんお話を聞けたのでこの辺にしておきます(笑)。今日はありがとうございました。
山本:
これ記事にできるのかな?
庄司:
仕事や会社にほとんど関係ない話でしたけど(笑)。こんなことも記事にしてくれる、いい会社です(笑)。
おわりに
事業所も部署も異なる二人が、共通の「推し」で繋がるという奇跡を目の当たりにしつつ、二人の熱量に圧倒されたインタビューでした。なんとなくネガティブな空気感が蔓延している社会だからこそ、「他者を応援する」というポジティブで温かい気持ちになれる「推し活」が人を引き付けている、そう思いました。
また、推しがいることで「仕事も一生懸命に頑張る」という働くモチベーションにまでなっていることが、とても素敵で少しうらやましく感じました。わたしも何か推していけるものに出会いたい‥。
なお先日、NCT所属事務所のSMエンタテインメントより、テイルさんが交通事故に遭い骨折したため、当面すべてのスケジュールを中断し治療と回復に専念することが発表がされました。無事の回復を心よりお祈り申し上げます。
(お読みいただきありがとうございました!)
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