百貨店は氷河期初期の恐竜に似ている
アパレルが売れていません。
その理由として、爆買いが沈静化した、異常気象のせいだ、そもそも洋服を買わなくなった、色々聞かれますが、それらは全部言い訳で、もっともらしいウソです。
売れていない本当の理由は、買いたいと思わせる魅力がないから、です。
逆に言えば、行かないと得られない経験を売る事でしか、生き残れないと言えるでしょう。
従来通りのやり方、商品知識とおもてなしだけではモノは売れません。
これからの世代ではますますそうなっていくでしょう。
丁寧な接客は今の時代どこでも当たり前だし、情報は自分で調べることができます。
例えば百貨店。
百貨店でしか買えない商品はほとんどありません。
そして、値段は高いです。
百貨店の人たちはこの現状を目をつぶって見ないようにしています。
いま、百貨店の人たちが考えるべきは、異常気象だからしょうがないという事ではなく、毎年これだけ異常気象と言われているわけだから、それはもはや異常でもなんでもなく、これが普通と考えなくてはならない、ということです。
その上でどう具体的に対応していくか、この変化に対応しなくてはならないはずです。
百貨店は氷河期初期の恐竜に似ていると思います。
大きく強かったが、それはエサが豊富にあった時の話です。
氷河期に入ればエサは少なくなります。
もう少し待てば氷河期も終わる、暖かくなる、と考えて対応しませんでした。
今を「異常気象」と考えたから恐竜は絶滅したのです。
圧倒的な体験をさせる事でしか百貨店は生き残れません。
もし僕が百貨店の再建を依頼されたら、考えるのは入場料を取る百貨店、です。
お金をもらうからには、魅力的にならなくてはなりません。
要はそこだけ考えていれば必ず認めてくれる人はいるはずです。
手を挙げてでも百貨店に行きたいと思わせることです。
そのための手段として入場料。
入場料をもらうからには...という発想です。
そこで体験を売っていきます。
ライバルはディズニーやUSJ。
入場料を原資に様々な百貨店にしかできないスケールの体験をさせて行きます。
結果として「ついで買い」を促します。
そう、洋服を「ついで買い」と考えるくらいでちょうどいい、と考えます。
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