見出し画像

【日本語と欧州ことば】名前の覚えやすさ

吸血鬼ノスフェラトゥ

日本語では何度見ても覚えられなかった。

しかし英語表記にするとスッと記憶に残った。

Nosferatu

おそらく日本語にない響きだからだろう。

ノスフェラトゥだとNOSU-FERA-TOUもしくはNOSU-FERA-TWOになるのだが、NOSUの直後にFERAが来るのが日本語の体系に無さすぎる。NOSUの直後にはRAかTOUが来て欲しい。NOSUがまるで動詞の終止形のような響きなので、何か名詞が来て欲しいのだが、このときFEという日本語にもともと無い音から始まるので記憶に定着しにくい。

これに対して、ドイツ語表記のNOS-FERA-TUでは、NOSUではなくNOSなので節頭句のような感覚になり、続けてくる音が自由に選べる感じがする。最後のTUもトウなのかトゥなのか迷いがなくなる。

その言葉にしかない発音は、その言葉でしか表記できないのだと、改めて実感した例となった。


『吸血鬼ノスフェラトゥ』は1922年に製作されたドイツ映画。原作は1897年に出版されたブラム・ストーカーの怪奇小説『吸血鬼ドラキュラ』である。ライトハウス、ノースマンのロバート・エガース監督最新作は当作品のリメイクで、2024年12月米国公開予定。

(了)

この記事が参加している募集

#コンテンツ会議

30,762件

#映画が好き

3,336件

最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!