頸部の評価②
前回から頸部の評価方法について整理しています。前回は頸部の回旋の重要性について整理し、その回旋を評価するためには環軸関節がポイントとなることが理解できました。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回はやはり寝返りや起き上がり、食事時などに利用の多い、頸部の屈曲・伸展の評価について整理していきましょう。
1 特徴
頸部の屈伸は以下の表を確認すると、各関節がそれぞれ動いていることが理解できます。
つまり、頸部の屈曲・伸展のROM測定の結果、可動域制限があった場合、どの椎間関節が要因となっているのか?を細かく評価していくことが重要となります。
2 どう稼働しているのか?
屈曲時、伸展時の動きの各関節は以下の通りとなります。
【屈曲時】
•環椎後頭関節
凸面の後頭顆が環椎の凹面の上関節面に対して、前方に転がる
•環軸関節複合体
約15°の屈曲が可能であり、環椎は、頭蓋と軸椎との間のスペーサーとして、前方にピポットする
•頸部関節(C2~7)
下位頸椎から運動が開始され、上位椎体は、下位椎体に対して上方に滑る
【伸展時】
•環椎後頭関節
凸面の後頭顆が環椎の凹面の上関節面に対して、後方に転がる
•環軸関節複合体
約15°の伸展が可能であり、環椎は、頭蓋と軸椎との間のスペーサーとして、後方にピポットする
•頸部関節(C2~7)
下位頸椎から運動が開始され、上位椎体は、下位椎体に対して下後方に滑る
3 実際の評価方法
上記を確認すると、椎骨は屈曲時は上後方に、伸展時は下前方に滑ります。
つまり、この動きがあるのか?を評価することが大切です。
具体的には
① 各椎骨棘突起を触診
② 屈伸を繰り返し、触診している椎骨の動きを確認
4 まとめ
脊柱は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個の合計24個の椎体で構成されています。
屈曲・伸展をROM測定で把握することは大切ですが、そこから先はどの椎間関節の動きが要因となっているのか?までしっかりと評価していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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