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股関節の評価④

前回は股関節伸展の制限因子として筋が疑われる場合、次にどう評価を進めていくか?について整理しました。基礎を確認することで、少しの違いで多くのことがわかります。しっかりと機能解剖と評価をつなげていきましょう。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が靭帯・関節包であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。


1 特徴

前々回の復習になりますが靭帯・関節包性のend feelは急に硬くなります。
つまり、ROM測定の際に”最終域のみで急に硬くなっている”と感じた際には
靭帯・関節包性由来の可動域制限が疑われます。

2 どう可動しているのか?

股関節伸展の靭帯・関節包性の可動域制限として疑われるのが
・腸骨大腿靭帯
・恥骨大腿靭帯
・坐骨大腿靭帯
・前方関節包

となります。

ここで注目したいのが、伸展に内旋や外転などを加えた肢位で実施すると、それぞれ伸長される靭帯に変化があります。

伸展のみでは腸骨大腿靭帯が伸長されます。
内旋+伸展では坐骨大腿靭帯が伸長されます。
外転+伸展で恥骨大腿靭帯が慎重されます。

3 実際の評価方法

上記の内容を整理し、ROM測定をチャートにしてみました。

ROM測定した結果、股関節伸展に靭帯性の可動域制限あり

股関節内旋+伸展での測定

股関節外転+伸展での測定

・伸展のみでの制限がある場合、腸骨大腿靭帯の不全が疑われる
・股関節内旋+伸展にて制限がある場合、坐骨大腿靭帯の不全が疑われる
・股関節外転+伸展にて制限がある場合、恥大腿靭帯の不全が疑われる

となります。

4 まとめ

ROM測定も、解剖学と一緒に考えることで質的評価の精度が向上します。
それぞれの靭帯はどのような特徴があるのか?を一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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