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胸腰椎の評価②

前回より胸腰部の評価のついて整理しています。前回は脊柱の役割を確認し、その役割を担うためには安定性と運動性の両立が重要であることが理解できました。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回はその安定性と運動性のために胸腰椎はどの様に可動しているのか?について整理していきましょう。


1 特徴

脊柱の動きを理解するためには椎間関節の構造を知ることが重要です。
椎間関節は上関節突起の矢状面に対する傾きが水平方向であれば椎体の前方滑りを、垂直方向であれば軸回旋の抑制効果を高めています。
各構造としては、頸椎の関節面(環軸関節を除く)は、水平面に対して約45°傾いており、胸椎に向かうに連れて垂直方向に傾く構造となっている。
腰椎の関節面は、ほぼ垂直になっており、上関節面はやや内側方、下関節面はやや外側方に傾いています。

2 どう稼働しているのか?

椎間関節の角度は頚椎から腰椎に向かって徐々に垂直になることが確認できました。この構造から上部脊柱は回旋することができ、下部になると回旋の要素は少なくなり、屈伸・側屈の動作を担っていることが理解できます。
各関節の可動性を表にすると以下のようになります。

つまり各動きを観察する際には
屈伸は脊柱全体が動いているか?
側屈も脊柱全体が動いているか?
回旋は上部で動いているか?
を確認することが重要となります。

3 実際の評価方法

今回は屈曲の動作の観察方法について整理します。
①両手を組んでもらう
②臍を見るように背中を丸めてもらう
③曲線を描かずに一直線になっている箇所に目星を付ける

椎間関節に不全がある状態で屈曲するとその部位は直線を描きます。
つまり、湾曲せずに直線になっている箇所が椎間関節の可動性の低下が疑われます。

4 まとめ

機能解剖と評価をつなげることで、その評価の解釈の深みが変わってきます。その分しっかりと患者さんや利用者さんに還元することが可能となります。
ぜひ、一度ご自身でも機能解剖を確認してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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