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春には春を楽しめばいい

もう何年も何年も、色々な場所で展示会やメッセに出展し続けて、気がついたらいつの間にか実際の時間よりも何ヶ月も先のことばかり考え、その予定に追われるように生活していたように思います。

ヨーロッパの展示会は夏まではほぼ全滅、キャンセルが決まっていますし、第一、法律で規制があって開催できません。秋以降のことはまだ何もわかりませんが、もし開催されるとしても出展者の事業の "体力" がそこまで持つかどうか、そして来場される方々が「展示会に行こう」という気持ちになるかどうか…

これからよくわからない、どうなるかわからない、そういうときには無理をしないことだと私は思っています。

今の季節は春。
春には春を楽しめばいい。今日はそんなことを思いました。去年までだって…ほんの一ヶ月前までだって、私は自然を観察して季節を楽しんでいるように思っていましたが、気持ちも頭の中もいつも数ヶ月先へ向いていました。

今の状況では数週間先のことや何ヶ月先のことを考えても仕方がなく、考えても答えがあるわけでもなく、強制的に社会全体が休業中、ストップしているので、私も漏れなく否応なしに「今」しかありません。
だから、今は春なのだから春を楽しめばいい。当たり前のことですが、長い年月の習慣…ずれた季節感と共存する習慣から図らずも抜け出した私にとっては、今さら自然に回帰したような、なかなかぴたりとはまらなかったパズルがやっとぱちっとはまったような、そのような気持ちでいます。
これはなかなか快適なことです。

新型ウイルスについてはもちろん、それに伴い社会全体のこれからの行方も不透明ではありますが、一体自分はどこへ向かっているのだろう。世の中すべてが強制的に止まっている今、自分の思考も確実に変わっていることを実感する復活祭前夜です。



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