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小説を投稿していきたいと思っています

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最近の記事

ショートショート1

あまり投稿できていないので、chat gptで遊びながら作ったショートショート(?)みたいなのをここにあげることにします。またあげるかもしれません。最後まで読めますが、私のファンや、誰かに募金したいひとは500円ください。   * * *   誰かに認められたいと願う虚栄心の強い画家志望の少女であるところの人物が存在し、ジャイ子という名前はそのような存在であった。  アドベンチャーを夢見る都市生活者であるところの人物が存在し、みなもとという名前はそのような存在であった。  

¥500
    • 王水の話

       家から駅へいつも行くのとは反対方向の、裏道をぐるぐると休日だからと金もないのに暇潰しがてら調子に乗って歩いていったら、ふとしたところで開けた大通りに出た。知らない大通りだった。かつて来たことも見た記憶もなかった。  大通り、と言ってもさりとて賑やかな人通りがあるわけではなくて、だからなのか、カーブに曲がる道を車がひとつ過ぎ去っていったのが見えたとき、そこにふわりと風が吹いたのだった。春風なのか、それとも単に車の走る風なのか。自分には判別がつかぬまま、道を通り過ぎる車体は、シ

      • 鳥籠の中(上)

        「チチチ、チチチチ」 と、鳥籠の中にさえずりの声が鳴る。鳥籠の置かれた部屋はガランとして、さえずり以外の全てが、運動状態に置かれていない静止物なままに各々の位置に居座るような有様だった。  この鳥籠の下に広がり、下からそれを支えるところの大地をなしているのは、部屋に置かれた勉強卓である。この大地は広陵としていて、しかしそこに鳥籠以外に見えるのは、不自然に鮮やかな黄緑に包装されたウェットティッシュの個パック、それから、その個パックと同じくらいの存在感をもって隣接する位置を占める

        ¥300
        • 色々な声 2

           ふーっと息を吐いた。そのとき、魂が腹から外へ吐き出されたような感じがした。 「どうしよう、困ったことになった」 という、焦燥感だけが身に覚えて残っている。ありありと思い出せる。その以前は何もない。行き止まりになっている  行き止まりまで思い出してみると、その焦燥感に恐ろしさを予期して、まあ実際に今起こっていることでなくってよかったとは思える。でも同時にまた、もしあの感じがまたこの身に起こったら…という連想が、本当はそう欲望しているのだと言わんばかりにいつも頭に過ぎる。そうし

        ショートショート1

          朝比奈さん

           何を食べてもおいしいと思ったことがなかった。ただ味がするだけで、ただそれだけだった。実家の食卓で異なるおかずが毎日出ていたのは、幼少の私がいつも「ただそれだけじゃん」と言う嫌な奴だったからかもしれない。あるときに、そう言ったらお母さんを悲しませてしまうのだなと経験的に学習して、私は何を食べても「おいしい」と言うことに決めたのだけど。  だから私は、どんな食べ物を作っても、それを「おいしい」と言い、実際に「おいしい」と思う。毎日「おいしい」という感情が働くことは、あるいは幸せ

          朝比奈さん

          色々な声 1

           地下鉄のホームから、東口に出るために蜘蛛の巣のような通路をまっしぐらに歩いていった。アルタ前が待ち合わせなのだった。せいちゃんのLINEを知っていたから、無事そこで落ち合えた。  どこか座れるところがないかなと、探して、落ち着いたのはマクドナルドだった。せいちゃんはホットコーヒーを買った。自分はマック・フルーリーを買った。コーヒーは好きなのだけど、普段がカフェイン漬けの日々だからか、いまコーヒーを頼みたいという気分がまるで起こらなかったのだ。白いプラスチック容器に入った白と

          色々な声 1

          その場かぎりの夏 9(第二版)

           濁流がとぐろを巻いたとき、そこに降り注ぐ大粒の雨は、全てを飲み込むような黒雨であった。  全てというのはAの全てだ。蠢きの作用が一点に凝固するかのように、その全てから覗き込まれるべき位置に、半透明の輪郭の浮かび上がる彼女の身体は、また同時にとぐろを巻くその濁流という流れであった。留まるところはどこにもなく、境目が決壊したそれらがこの身体に侵食してくる。そうして彼女の目の奥に散らつく。内や外もなく、ただそうあるとしか形容のしようがない、鮮やかな断片たちが、ぽつりぽつりとそこに

          その場かぎりの夏 9(第二版)

          物来って我を照らす

           残像が消える。消える感じは残る。残ってはぼんやりとしていく。その継ぎ目の覚える瞬間、薄靄の空に、一番大きく輝く星がひとつ瞬いたーーーそれを眺めている自分の身体がふわふわとする。なんだ、私はどこかへと歩いているのだった。簡単なことだったのだ。音がした。ふと気がついて、注意が向いて見上げるところに位置する天井には蛍光灯がまだついている。部屋は隅から隅まで白かった。音は洗濯の出来た音だ。ああ、服を外に干さないと。 「日が沈む頃に帰ってくるよ」とご主人様が言って出たのは早朝のこと

          物来って我を照らす

          2020 1002

          私が死んだ後も「この世界」は続いていく。「私」不在の「この世界」はあり得るが、それが「いまのこの世界」と一致するのだろうか。そして全ての「いまのこの世界」が全て私の死因であり得る。世界の中にあるとは祈りであることと同義である。世界とともに祈るのではなく祈りであるということ。 (注釈 「私」であるのは、世界の手前に開かれる「観点/地点」のそれしかなさで、それの現実性〈現に〉に排中律を適用することで独我論を帰結することが可能になる。ここでの祈りというものと、それの関連を考えた。次

          2020 1002

          その場かぎりの夏 8

          「何、びっくりした」  その間に流れた沈黙を破るように、東條ナツメは思わず声を漏らした。彼女の声は昼間のサービスエリアの空気に溶け込んでいった。  直前にそこに放たれた「わ!」という彼女の叫び声と、この空気感が並列されるのを眺めた彼女の姉は、彼女の位置から感じ取られうる可笑しみへの満足をその表情に浮かべた。その様を見た東條ナツメが、彼女の叫び声が受け取られるべき位置にいる相手がこの姉であったのを認め、姉に対してまた同じ表情をした。さっき背後からその身体を下の方へ、つまり手摺段

          その場かぎりの夏 8

          船に沈む部屋

          序 どこかの部屋で横になっている。天井と壁は白い。扉がひとつ中途半端に開いている。そうしてそこから音がする。自分はただ横になっているだけ。何の音がなっているのかとか、何の意味なのかとか、そういうことはわからない。ぼんやりとして音を聞いていた。 「だからお前は駄目なんだ」 という意味の発言が自分の耳に入ったのは、赤い日がのそっと空に登りはじめるかという早朝のことだった。母親の声だ、と自分は思った。母親の声がどんな風だったかなんてとうに忘れてしまっていたのに、聞こえるや否や、

          船に沈む部屋

          その場限りの夏 7

           地方都市Aの真ん中には、今日も観覧車が回っている。ちょこんと飛び出た人工島として作られた海岸に遊園地があるのだ。そうしてそれが端っこではなくて真ん中に位置している(地図を示せばわかりやすいのだろうが、あいにく今手元にない)。  片方に海の面する風景を、もう片方にはAの町並みのパノラマを浮かび上がらせる観覧車。作られたのはバブルが弾けた頃の話だ。  これから段々と貧乏になっていくことが決まっているときに、貯金を切り詰めて腹の足しにならない、ただ形(なり)がリッチに出来た箱庭を

          その場限りの夏 7

          遥かなる人々 1

           西城秀樹が死んだ。五月のある晴れた日のことだった。その週は月曜日から季節に似合わない猛暑が続き、まだ連休気分になっていた自分の頭をひどくくらくらさせたのを覚えている。大学一年生だった。一年生… …学生時分のことを語るとなると、いつも困惑してしまう。夢を追い求めて生きるにはあまりにも多くのことが既に決着済みだったし、思い出を抱えて生きるには節操なく過ぎ去っていく日々に振り回されていたからだ。同じことが繰り返されるということは一度となかったと思う。だから前を向ききって生きると

          遥かなる人々 1

          白と黒の服 3

          …「空が広いのか、夕焼けが透き通って見えます」 (そう書かれた文字列の含まれた吹き出しの下には、その旅館の部屋から見えるという、彼女の撮ったらしい写真が貼り付けられていた。赤い日がのそっと出るように、ノスタルジックな地方都市の街並みを照らしている。)  ディスプレイを覗き込む眼に、紫がかって広がる雲の中に混ざり込む橙色の色彩が映る。そこに水平に顔を向ける。覗き込もうとする… 「ね、何してるの」  母親の声がしたとき、自分は足を床につけてレストランの椅子に腰掛けていた。

          白と黒の服 3

          白と黒の服 2

          「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1」と、するとカウントはおわった。  気がついたら自分の頭部は白い天井の下で、床に対して、身体に沿った首筋を伝うように垂直に位置していて、眼に映るのは、天井と繋がる白い壁に囲まれた部屋にいまいるのだという事実と、そして自分が身を起こしているベッドに腰掛ける母親の存在であった。母親は目線をその起こされた自分の方に向けた。 「何回も起こしたのに。本当に起きないね。すごいわ」  その朝一番の声がしたとき、自分は昨日の長旅ともいえる移動をあげ

          白と黒の服 2

          チャット言語学

          では、あなたの記述を整理しましょう。 ・"is" (コピュラ)が主語と述語の間に位置するのは、コピュラが主語に対して述語補語を必要とするからである。 ・There is a cat in the room. (部屋に猫がいます。) この例文の場合は、"a cat in the room" が「述語補語」として機能し、主語 "there" が存在を示すための仮の主語として使われている、とあなたは主張しています。しかし英語においてthereは副詞として場所を示す機能でしょう。これ

          チャット言語学