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現代を「鬼滅の刃」から読み解く

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現代を「鬼滅の刃」で読む(捌):天から賜りし力の使い方

現代を「鬼滅の刃」で読む(捌):天から賜りし力の使い方

戦闘の中、鬼殺隊の炎柱である煉獄杏寿郎は、傷ついた竈門炭治郎を気にかけていた。杏寿郎を剣士として認めている鬼の猗窩座は、次のように言います。

猗窩座:「弱者に構うな杏寿郎!! 全力を出せ、俺に集中しろ!!」

最近、「個人」の成功が盛んに注目されています。「このように起業すればビジネス界で成功する」「このように留学すれば勝ち抜ける」「このような知識を持てば人に騙されない」「このように振舞えば会社

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現代を「鬼滅の刃」で読む(弐):一人称複数の狛治の視点

現代を「鬼滅の刃」で読む(弐):一人称複数の狛治の視点

誰が言ったのかも忘れてしまったのですが、私の意識の片隅にあるのが「一人称複数」という言葉です。おかしな言葉ですよね、私が複数いるわけですから。

私の理解では、これは「僕」「俺」「拙者」という呼び方のことではなく、「子どもである私」「働き盛りの私」「病気を患っている私」「高齢になった私」という複数の視点が同居した「私」です。

個人の業績主義がもてはやされる今の時代に、これからの持続可能な社会を語

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