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『アイデアのつくり方』を読んでアイデアをストックしておこう

「アイデアが思いつかない!」
「アイデアが降りてこない!」
「アイデアが全然閃かない!」

わたしもそうなんです! あなたもそう思っているかもしれません。今回は『アイデアのつくり方』についてシェアしてみたいと思います。

そもそも、アイデア創出で多くの人がハマってしまうトラップに「アイデアは(なにもしなくても勝手に)浮かんでくる」というものがあります。実はアイデアを作るときに大切なことはストックすること/しておくことなのです。

「答え」にたどり着くために必要なことは連想である、ということはエジソンの電球の例を待たずともなんとなくわかるかと思います。この連想をするときに必要となってくるものもストックです。われわれは知っていること(知識、経験)を使って考えます。知らないことは使えないのです。

これまでアイデア創出に関する多くの本が出版されてきましたが、その中でも特に有名なものに『アイデアのつくり方』があります。本書では「アイデアの作られる全過程ないし方法」として、5つの段階が紹介されています。曰く、

資料を集める段階
資料を咀嚼する段階
孵化する段階。意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる
〈ユーレカ! 分かった! みつけた!〉という段階。アイデアの実際上の誕生
⑤ 現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。

5つの段階と聞けば思い出しますね? そうです、デザイン思考です。デザイン思考の開発者がこの本を知らなかったということはないでしょうから、符合させたのかもしれません(違ったらごめんなさい!)。

大事なことは、情報を収集し、集めた情報をよく検討して、アイデアを創ったら、創ったアイデアをチェックし、手を加えるという段階を踏んでいることです。

本書はさらに、アイデア創出時のトラップについて指摘しています。「アイデア作成の基礎となる一般的原理については大切なことが二つある」として、そのひとつ目が「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということ」。これはつまり、創り出されるアイデアに“まったく新しいもの”はない、ということです。

ふたつ目が「既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きいということ」。これは「問いを持ち続ける」ことにつながります。問いを持ち続けることによって「関係の糸をたぐり寄せる」。「考える」ことに通じるのです。

ぜひ今日からストックを始めて、来るべきときに備えておきましょう。そのときが来たら思わず「ヘウレーカ!」と声に出してしまうことになる、かもしれません。

参考文献

ジェームス・W・ヤング、1988、『アイデアのつくり方』CCCメディアハウス。
野矢茂樹、2004、『はじめて考えるときのように――「わかる」ための哲学的道案内』PHP研究所。

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