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「ほんとうに大切なもの」の値段

日曜日は午後1時から再放送の「開運!なんでも鑑定団」を見るのを楽しみにしているのだけど、先日は忙しくて見逃した。とても残念だ。

「開運!なんでも鑑定団」で思い出したのだけど、ぼたんがもらった青観の絵画は今、いくらくらいするのだろう?

ぼたんのもらった青観の絵画といってわかる人はよほどの寅さん通だ。
ぼくが愛する映画「男はつらいよ」シリーズの中でもっとも好きなのが「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」だ。

「男はつらいよ」は御存じのとおり、車寅次郎がいろいろな場所を行商で回り、その土地土地で素敵な女性に恋をし、さいごは振られてしまう物語。

「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」のマドンナ役がぼたん(大地喜和子)で、岡山県龍野の芸者という役割。情に弱く、情け深くて、気っぷのよい性格で、寅さんと気が合う。寅さんはそんなぼたんに気楽に「こんど所帯を持とうな」と軽口をかける間柄。どちらかというと、恋というより同士(仲間)という関係で、いつもの恋愛ものとちょっと趣が異なっている。

この物語のあらすじは、ぼたんが悪い男に投資目的(200万円)でだまし取られ、寅がなんとかしようとする。しかし、寅さんの力でなんとかできるものでない。ここが寅さんの哀しいところで、いざ金のこととなると「とらや(寅さんの帰る家)」のみなさんではどうにもできない。

そこで以前に出会った日本画の大家・池ノ内青観(横山大観がモデル)にぼたんのために絵を描いてくれとお願いにいく。青観は芸術家であり、金のために絵をかかないといいはる。以前、青観だとしらずに寅さんは青観の身なりを憐れんで家に泊めたり、酒をおごったりしたことがあった。それは(みすぼらしい老人に見えた)青観を同情したからだった。しかし、青観はぼたん(青観は龍野の宴会でぼたんにであっている)にちっとも同情していないじゃないかと寅さんは責めて、青観邸を立ち去ってしまう。

後に龍野でぼたんと寅さんは再会すると、青観がぼたんに牡丹の絵を贈っていたのだった。その絵画は悪い男にだまし取られた額(200万円)と同額の価値があったという。

「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」は1976年公開なので今から40年以上も前の作品である。とうぜん「開運!なんでも鑑定団」もはじまっていなかった。もし今の評価に直せば2000万はくだらないだろう(もちろん映画の中の話ですが)。しかしあたりまえながら、この映画の値打ちはその絵画の金額にあるのではない。

困った人がいると助けたいと思う寅次郎のこころに、絵画をぼたんに届けることで青観がこころで答えてみせたところにあるだろう。なんど見ても素晴らしい。



出雲神話の中でもっとも価値のあるものといったら神庭荒神谷遺跡と加茂岩倉遺跡の青銅器群につきるであろう。

特に加茂岩倉遺跡の39個の銅鐸は、古代の地理誌「出雲国風土記」の大原郡神原郷の名前の由来に「大国主命の宝を積み置いた場所」だと記載されていた場所から発見されている。少なくともこれ以上の宝が発見されない限り、大国主命の宝が加茂岩倉遺跡の銅鐸であったことは間違いないであろう。


今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。  

よかったら加茂岩倉遺跡や神庭荒神谷遺跡の青銅器群も見にいらしてください。

お待ちしていますよ ♪





こちらでは出雲神話から青銅器の使い方を考えています。

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