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読書感想【自助論】

 この本はサミュエル・スマイルズという人がおよそ150年前に出版したものだそうです。
それをわかりやすく現代文に翻訳したものです。
明治の時代に「西国立志編」として出版され、100万部以上も売れたベストセラーになったんだとか。当時の若者の心を鷲づかみにした本だったようです。

 今は亡き渡部昇一先生が、何かの本で是非とも読めと言及されていたので、ずっと前に読みました。
内容も忘れていましたし、年月が経ってもう一度読みたくなったので読んでみました。

 この本には、貧困から努力によって身を起こし、成功をつかんだ人の例がこれでもかと載せてあります。
訳者の人もあとがきで書いていましたけど、よくこれだけ集めたものだと感心します。
当時、ネットも生成AIもなかったから集めるのも大変でしたろうに。

 では、この本の印象に残ったこと4つの感想を書きます。


・天は自ら助くる者を助く


 著者は自助の精神が大事だと説きます。
「人生は自分の手でしか開けない」と。
国や回りの人間をアテにしないで、自分で努力をして成功をつかみなさいってことですね。
不平や不満を言ってないで、身を起こすために自分自身でなんとかする。
なるほど、言われてみればそうですね。グダグダ言ってないでまず努力するべきですね。
がんばって努力していれば、天も味方してくれるでしょう。

・苦難が人間を立ち上がらせる


 貧困は決して不幸ではない。強い自助の精神さえあれば、貧しさはかえって人間にとっての恵みに変わる、と著者は言っています。
最初から富に恵まれている者は、安泰な生活を送ってしまい、成功のために挑戦することもなくなる、と著者は言っていますね。
言われてみればそうかも・・・。貧しい人はハングリー精神が旺盛で成功者になる場合が多いですね。
スマイルズは貧しいなかから努力して成功した人の例を数多く挙げていますが、貧しくても努力によって成功できるんだ、と思って励みになりますね。
私は貧しい境遇に生まれたというわけではないのですが、貧しくても努力によって数多くの人が成功しているので、私も努力して成功したいと思いました。

・道なくば道を造る


 独力で活路を切り開こうとする人間には、それにふさわしい好機が必ず与えられる。
と著者は言っています。
そして、チャンスがなくても自力で生み出していくものだ、とも。
道がなかったら援助を期待するより、自分で道を造り出すことが大事ってことですね。
道がないから不平・不満を言っていたり、あきらめたりしてはダメだと。
道がなければ道を造る、という意気が大事なんですね。心がけたいと思います。

・努力なしには、何ものも得られない


 そして、スマイルズはとにかく努力することが大事なんだと言っています。
報われない努力はない、努力なしには、何者も得られない、と。
努力、実は私は子供の頃から努力することが苦手でした。
今まであまり努力したことがありませんでしたね。
しかし、努力して成功した人の実例を数多く見て考えが変わりました。
努力って大事なことなんだな、そして、努力は報われるものなんだな、と思いました。
心を入れ替えて、私も努力して成功をつかみたいと思います。


 他には、ナポレオンをワーテルローの戦いで破った「ウェリントン将軍」のエピソードに心惹かれました。
ウェリントン将軍は金に執着することもなく、清廉潔白な人だったんだな、と感心しました。

 ちょっと長い本ですが、心に響くことやエピソードが数多く載っているので、みなさんも一度読まれてみてはいかがでしょうか。
スマイルズの「向上心」ももう一度読んでみたいと思います。

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諸葛鳳雛@真の歴史探偵
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