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「『問う力』が最強の思考ツールである」マガジン

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本マガジンの内容が書籍化決定! 「『問う力』が最強の思考ツールである」(フォレスト出版)として2020年8月9日発売です。 「問いづくりの教科書(仮)マガジン」として行った出版企… もっと読む
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記事一覧

出版記念オンラインセミナーDay2&3

8月9日に『「問う力」が最強の思考ツールである』が発売されました! 皆さんの応援のおかげです。ありがとうございます。 早速、読んでくださった方から感想をいただいて、感無量です。 出版記念オンラインセミナー2と3を開催したので、その様子をグラレコでご報告しますね! 出版記念オンラインセミナーDay2 出版記念オンラインセミナーDay3 次回:TALKSTAND & BOOK vol.1 -1冊の本から生まれる問いと対話- 9月18日と21日の2日間のイベントを開催し

授業や、会議で使える!3人称の問い

1人称の問いから順番に説明してきましたが、いよいよ3人称の問いです。 3人称の問いって、どんな問い?3人称の問いは複数の相手に対しての問いです。ここでいうのは、文法上の“3人称”とは少しニュアンスが違います。 問いかけ自体は“あなたたち”(複数の2人称)に行いますが、その結果、その人たち同士の何かを大いに期待するという意味を込めて、ここでは3人称の問いと呼ぶことにします。 授業や、さまざまな会議の場面で使える問いあなたが先生なら、生徒たちが相手でしょう。そう考えると普段

「問う力」が最強の思考ツールである 序章 特別公開!

8月9日に発売の「問う力」が最強の思考ツールである、ご予約いただいているようで、ありがとうございます! なんとAmazonのビジネス交渉・心理学の新着ランキング1位を取ることができました。 どんな本なの?と気になっていらっしゃる方もいるようです。 そこで、序文を公開しちゃいます!! はじめに —正解の見えにくい時代を生き抜くための「問う力」 なぜ、多くの人は”正解”を求めてしまうのでしょうか? 変化のスピードが速く、画一的ではない多様な価値観が認められる現代社会、本や

出版記念オンラインセミナーDay1

私の初の著書、「問う力」が最強の思考ツールであるが、8月9日に発売されます。その中身を、一足先にご紹介する出版記念オンラインセミナーを開催しました。 ZOOM、YouTube合わせて、多くの方々にご参加いただき、ありがとうございました。本日は吉岡の機材トラブルがありましたこと、お詫び申し上げます。 この本を書いた理由まず私がなんでこの本を書いたのかというお話をしました。 私は、子どもから大人までさまざまな人を対象にしたワークショップを、長年実施してきました。そこで、ある

ポスト・コロナ時代における世界の見方と学び方 ~不確実な時代を生き抜くための思考の技術~

With コロナ、After コロナの教育を考えたいコロナ禍は、私たちに多くの問いを投げかけてきます。 2020年度から始まった学習指導要領に「豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となる」という文言がある通り、これからの教育は「何を学ぶか」だけではなく「何ができるようになるか」を重視する方針に大きく変わりましたが、教育現場のパラダイムシフトを加速するためには、何が必要なのでしょうか? 丸善ジュンク堂さん主催のオンライン講座予測不可能なポスト・コロナ時代における学びの指

noteが書籍になります!

「問う力」とは、何か課題にぶつかったときに、その本質を見極めて解決策を引き出せる可能性が高まるスキルです。 コロナ禍の中では、新しい生活様式が求められています。そこでは、私たちは何をどのように選択し、変えていかなければならないのでしょう? ”正解のない問題”があふれかえる世の中になってしまいました。 そこで必要となるのは「答え」ではなく「問い」なのです。 問いをつくることは、ファシリテーターや教員に限らず、誰しもにとって不確実性の高い現代を生き抜くために必要な力といえ

会議の進め方やアジェンダを問いで提示する

会議のテーマや議題を問いの形で提示し、会議が「どう終わるのか」を明示したり、会議が向かうべき方向を明らかにしたりするというお話をしました。 今日は、その続きとして「会議の進め方やアジェンダを問いで提示する」ことについて説明します。 おさらい:会議の議題を問いで示す例えば、マンションの自治会での「今後の大規模修繕について」という会議なら「今後の大規模修繕で、インフラ保全と外観修復のどちらを優先すべきか?」が全体の問いとなります。 会議を進めるのには、これで十分?ただし、い

会議のテーマを問いで提示しよう

最近はオンライン会議も増えてきたと思います。 オンラインでは、リアルなら顔を見回してなんとなく進んでいた会議とは、ちょっと勝手が違うこともあるかもしれません。 会議のテーマを「問い」の形で表現することで、参加者をテーマに収集させ会議を有意義なものにする方法について、ご紹介します。 よくある会議のテーマ・イベントの集客状況について ・新入社員採用について ・WEBサイトリニューアルの進捗 ・今後のスケジュールと役割分担 会議のテーマは、こんな風に「○○について」や体言止

問いと合わせて使いたい傾聴の力

これまで、ずっと“問う”ことに焦点を当てて解説を積み重ねてきました。 しかし、実は2人称の問いは“問う”ことだけでは、その効果は発揮できません。“傾聴”がセットでないと意味がないのです。 傾聴とは何か?傾聴は英語では、“Active listening” つまり、ただ聞くことでなくて、積極的に聴くことです。積極的に聴くというのはどういうことでしょうか? 真逆のことを考えると、そのことの理解が深まりますから、ここでは“積極的に聴いていない”様子をイメージしてみましょう。

答えられない問いを投げていませんか?

あなたは、人から問われて「何を答えればよいのだろう?」と戸惑ったり、逆に問いを投げかけたのに「何を答えればいいのですか?」と質問されてしまったりした経験はありませんか?  説明の後の「いかがでしょうか?」さして興味のない商品やサービスの説明をされてからの、「いかがでしょうか?」という問いがこの代表です。 なんとなくの感想を言えばよいのか、欲しいか欲しくないかの判断を答えればよいのか、あるいは、説明がわかりにくいところについて質問すればよいのか、戸惑ってしまいますね。 ど

つい「なんで?」と言ってしまうけど…

なんと! 本日300個目のスキ♥を頂戴しました! とっても嬉しいです。 ありがとうございました!! リアクションをいただくのが、一番モチベーションがあがりますね。特にオンライン講座だと、受講者の方のモチベーションが伝わりにくいので…。 今日は「なぜ?」「Why?」という問いの使い方についてお伝えします。 子育てや、部下の指導などにも役立つ考え方です。 つい「なんで?」と言ってしまいませんか?・なんで、また○○したの? ・なんで、まだできないの? 例えば忘れ物を繰り返す子

事実や価値観に目を向けさせる問い

問いづくりの教科書(仮)マガジン、30本目の記事です! ♥をくれた皆様に感謝いたします。 今日は2人称の問いの中の、相手に事実や価値観に目を向けさせるための問いについてです。 人は気づいていない事実や価値観を持っている2人称の問いを華麗に使いこなす仕事の一つに、コンサルティングがあります。コンサルタントは問いを使って、今起きていることを白日の元にさらし、さらに隠れた原因を突き止め、根本的な解決策に導きます。 ところが、今起きていることや感じかたをそのまま認識する、あるい

認識していないことを言語化させよう

人には“問われてはじめて意識する”ことや、“問われて改めて考える”ことが存在します。1人称の問いでは、リサーチクエスチョンなどの探究の問いがこれに当たるでしょう。 ここからは、情報という観点で整理したうちの、自分は知っているが、相手は知らない領域と、自分・相手のどちらも知らない領域の問いの領域に入っていきましょう。 まず、自分は知っているが、相手は知らない領域については、問いを使わずにあなたが情報を伝える“指摘”でもよいはずです。それでは、この領域で問いを使うメリットは何

その問いの主語や主体は何ですか?

相手と1対1のコミュニケーションを取るときに使える問いを、2人称の問いと呼んでいます。 主語や主体がない問いのリスク下記の自社の製品の売上推移に関する問いを、もし上司・部下の関係性の中で上司から投げかけられたら、どのような印象を受けるか想像してみてください。 A:最近、〇〇がよく売れるようになった理由って、なんだと思う? B:最近、〇〇がよく売れるようになった理由って、あなたはなんだと思う? Aの問いでは、主体や主語が明示されていません。Bでは「あなたはなんだと思う?