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ヨイショの男、惟光くん物語

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「あの時代劇シリーズ」のテーマである著作権以前の時代の名作源氏物語の出来るキャラ、惟光くんの理不尽溢れるブラック企業平安王朝で主、光源氏ヨイショひとつで成り上がる物語。
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#小説

惟光くん物語#6、光源氏計画

惟光くん物語#6、光源氏計画

「たったひとりの保護者であるおばあ様を亡くされて姫君はさぞ心細く過ごしておいででしょう。お悔やみに行ってくるよ」

とこの時は僕を置いて光る君は姫君のお屋敷へと向かったのです。

翌朝、なんか落ち込んだ感じでお帰りになった光る君は、

「ゆうべは激しい霙《みぞれ》が降っていただろう?

僕女性ばかりの家で宿直の代わりをしてあげたってのにさ、とにかく少納言の乳母が
『あなたは信用できません!』と付き

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維光くん物語#7十六夜焦り命婦

維光くん物語#7十六夜焦り命婦

作者
「ちょ…惟光さん、一体どこまで私をつれ回す気ですか」

惟光
「『源氏物語』の話どおりにインタビューなさるなら僕よりも詳しい人がいますのでその人のお家にご案内します!」

作者
「まさか奮発してこじゃれたランチを食べる店がぽつぽつある上乃裏(上通の裏道)が一瞬して迷路になろうとは」

作者が惟光くんに連れて来られた店は蔦がはびこった赤レンガの壁、重そうな木の扉の横にはランプ。

という中に魔

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惟光くん物語#8紅花姫、焦らないで光くん

惟光くん物語#8紅花姫、焦らないで光くん

はいは~い、私の名前は大輔の命婦。

今回の常陸宮の姫君に関しては惟光くんに代わって光源氏のやっちまったストーリーの語り部を務めまーす。

短期間のお付き合いですけどよろしくお願いしまーす。

前回までのあらすじ

宿直の時に私が世間話ついでに私の祖父、故常陸宮さまの末娘の姫君の不遇を光くんに教えるとちょうど

「身分はそんなに高くなくてもいい心安らげる恋人(つまり夕顔の君の代わりだ)が欲しい!」

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惟光くん物語#9花の宴に立場も朧

惟光くん物語#9花の宴に立場も朧

「花宴」脚色、光源氏二十歳の春。

のっけから僕は怒り心頭で我が主を尋問しています。
僕と光る君との間には見るからに高貴の姫のものと思われる扇。

こうして膝付き合わせて光る君が目を合わせてくれないのは、

それは本当にやっちまったかもしれない…とお思いになられているからなのです。

「では、この扇の持ち主は本当に右大臣家の姫君のものだというんですね?」

「た、たぶんそうだと思います。惟光さん…

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惟光くん物語#10祭りのあと

惟光くん物語#10祭りのあと

源氏物語「葵」脚色

皆さんお久しぶり!
作者の方に諸事情があってなかなか更新されなかった社畜惟光物語も残りあと三話か四話。

前回までのあらすじ。

わが主の光る君が一夜だけのアバンチュールの相手が政敵右大臣の娘だったにも関わらず右大臣家のパーティーに招かれて意中の姫君を見つけ出しちゃったよ!

となんか異次元転生タイトル風で失礼いたしましたが、恋多き男は失う愛もまた多いもの。

今回は光源氏が

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惟光くん物語#11そこに合意はあったのかい?

惟光くん物語#11そこに合意はあったのかい?

源氏物語「葵」脚色

光源氏の社畜、惟光くん物語もいよいよ佳境。

今回は衝動に負けた光源氏
(いつも負けっぱなしじゃねえか。なツッコミ全て受け止めます)
が焦ってやってしまったお話です。

正室葵の上を亡くした光る君は妻の弔いと産まれたばかりの夕霧くんの誕生祝いの儀式を同時進行させなければならず、葵の上のご実家左大臣邸にこもりっきりです。

夕霧くんが笑えば「ごらん、この子は私によく似ている」と

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惟光くん物語#12行き行きて、須磨明石

惟光くん物語#12行き行きて、須磨明石

皆さん、僕の名前は藤原惟光25才。平安中期の価値観ではちょい枯れです。

近衛大将光源氏の執事職である家司《けいし》。という役職で貴族の端くれなのですが…

冒頭から僕は泣きながら荷物をまとめて妻子に別れを言っています。

「いいかい、最低でも3年は都に帰らないつもりだからお前たちは実家に帰ってあまり目立たないように過ごすのだよ…

あのフ○ッキンな右大臣の世の中なんてどうせ長くは続かないだろうか

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惟光くん物語#13救いの主、マスター明石推参

惟光くん物語#13救いの主、マスター明石推参

光源氏とその従者たちは隠遁先の須磨で最初は別れた妻子を思って泣き暮らしてましたが二月三月も経つと…

「こうして田舎暮らししてると俺たち通勤しなくても食うのに困らないいい身分だったんだなー」

「ほーんとほんと落ち延びてきた貴公子、と現地で噂が広まって頼んでもいないのに漁師たちが貢物くれるし新鮮な海鮮うめーし隠遁ライフも悪くないなー」

と宮仕えから開放された僕らは貴族階級の有り難みを噛み締めなが

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惟光くん物語最終話、惟光朝臣の密かなたくらみ

惟光くん物語最終話、惟光朝臣の密かなたくらみ

皆さんごきげんよう、私の名は藤原惟光35才。

わが主の光源氏と政敵の娘、朧月夜の君とのアバンチュールが元で謀反の疑いをかけられ、主従共々逃げるように都を去ったあの日から10年の歳月が経ちました。

須磨明石での流人同然の立場から一転、都に呼び戻された源氏の君は朱雀帝退位を受けて幼い弟君、冷泉帝の後見を任され大納言、内大臣、と順調に出世なさり今や位人臣を極めた、

太政大臣というトップエリートで向

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