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『AIと紡ぐ現代架空魔術目録』シリーズを中心に作品を展開しています。本文は人間の執筆を…

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『AIと紡ぐ現代架空魔術目録』シリーズを中心に作品を展開しています。本文は人間の執筆を基本としていますが、挿絵は生成AIによる美麗なものをご用意しています(指示は人間によるものです)。人間とAIの共同作業の成果をお楽しみください。

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  • AIと紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚 第1集

    AIと紡ぐ現代魔術目録本編の後日譚の第1集です。全8話で構成されています。シーファ、リアン、カレン、そしてアイラの、教え子世代の活躍をお楽しみください。

  • AIと紡ぐ現代架空魔術目録 本編

    『AIと紡ぐ現代架空魔術目録』本編シリーズの全章全節を順次まとめます。 AIと紡ぐという触れ込みですが、本編は人間が執筆しており、AIには監修と画像生成を任せています。

最近の記事

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AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録〈前編〉

まえがき・註 「AIで紡ぐ」という触れ込みですが、本文は全て人間が執筆しています。各章各節について、AI(GPT-4)に都度感想を求めながら書き進め、また画像生成AI(DALL-E3およびMicrosoft Copilot)により各シーンに適切な挿絵画像を生成しました。物語の発案、構成、および執筆は全て人間によるものですが、画像生成と監修を含めた総体的な作業についてAIとの協業の側面があるため、表記の通りのタイトルとしました。  なお、30万字以上の保存ができなかったため、前

    • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その11『星天からの帰還』

       時の翁は大いなる威厳と文字通りに眩い魔法光の放射を伴なう威光を放つことで、その後ろに何があるのかを、一同の目から巧みに隠している。そのとき、『時空の檻』に到着して以来、一言も発することのなかったアッキーナが初めて口を開いた。 「翁、改めて話をさせて欲しいですよ、っと。」  そう言って、翁の前に歩み出るアッキーナ。 「サンダルフォンか。小さき神め、自分は約束を破りはしないが、しかしその欲するものは手中に収めんとしてお前を遣わすとは、なんとも狡猾なことよ。相変わらずの厳格と冷

      • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その10『愛と美の陳列』

         突如姿を現したダーク・サーヴァントは、転移魔法で時の翁との距離を一気に詰めると、そのまま老体の上に大剣を振り下ろし、時の翁を切り伏せてしまった。翁も杖を片手に、その突然の暴挙に抗おうと振り返るところまではできたが、しかし、ダーク・サーヴァントの凶刃はその速度を圧倒したのであった。 「うがぁぁぁぁ。」  その場に突っ伏して、翁はうめき声をあげる。その前に脅威はただ静かに立ち尽くしていた。 「馬鹿な…、現代人の得物がこの身に届くはずがない。なぜだ…!?まさか、それは!?」  

        • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その9『時空を超えて』

           ここは『時空の波止場』の船着き場脇にある第7船員室内。一足先にここに到着したライオットが何かせっせとやっている。 「おい、ライオット、それ…。」 「どこ見てるでやすか、アニキ。目つきがやらしいでやすよ。」 「いや、すまん。でもそれ…。」 「詰めものでやすよ。あっしにあるわけないでやしょ。まったく見かけによらずアニキは初心(うぶ)なんでやすから。」  そう言って、ライオットはカラカラと笑った。 「すまんな。それもそうだが、俺が言っているのはお前がさっきからずっとやっているそ

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        AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録〈前編〉

        • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その11『星天からの帰還』

        • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その10『愛と美の陳列』

        • AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その9『時空を超えて』

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        • AIと紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚 第1集
          8本
        • AIと紡ぐ現代架空魔術目録 本編
          42本

        記事

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その8『紅い山』

           翌朝は幸いにして晴天であった。これから太古の魔法使いが隠れ住むという『アイストンの工房』をめざして、北の『バレンシア山脈』にそびえる喜望峰を登って行かなければならない。喜望峰にも登山道がないわけではないが、そこは極めて険しい断崖や絶壁がいたるところにあり、ガイドなしで登山のをすることは自殺行為として知られていた。魔法使いの旅行者の場合、『虚空のローブ』を用い、飛行して昇る方法をとることで、徒歩の場合に襲い掛かり来る自然の驚異をかいくぐることができた。しかし、他方で、常時魔力

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その8『紅い山』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その7『旅路の先に』

           『タマヤの洞穴』の最奥にあるポータルを抜けたキースとライオットは、今、秋に彩られた荒野に佇む太古の神殿の前にいる。そこは、ディバイン・クライム山を更に南に越えた先にある荒野で、既に人々からは忘れ去られた場所であった。そこには『時空の波止場』の管理者、ブレンダを守るその夫、戦神ハーマが待つという。  ふたりは今、静かにその入り口の門に手をかけた。それは石のようでありながらも、よく見ると非常に古い錬金素材でできた大きな扉である。ライオットのお供である『アンデッド・オートマタ』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その7『旅路の先に』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その6『波止場を目指して』

           今、キース・アーセンとライオット・レオンハート、そしてライオットの力作である『アンデッド・オートマタ』は『ダイアニンストの森』を『ディバイン・クライム山』に向けて南下している。まだ午前中の早い時間で太陽の高度は低く、鬱蒼とした森の中は随分と涼しかった。10月を間近に控え、森を覆う広葉樹はわずかに色づき始めている。足元には落ち葉も多く散乱していた。『ディバイン・クライム山』までは一本道で、獣道のようではあるが一応刻まれている街道を進むことで到達することができる。  邪悪な裏口

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その6『波止場を目指して』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その5『太古の船主』

           真の力を解放した戦神ミーウが、今、ウィザード、ソーサラー、ネクロマンサーの前に立ちはだかっている。その身が放つ魔法光はおびただしく、美しい翠の髪をなびかせ、頭上には天使の輪が輝き、大きな翼を広げている。手にする剣はその刃の全てがまばゆい魔法光で構成されており、圧倒的な威容をたたえていた。 「では、参る!」  そう言って、ミーウが構えると、剣の刃を成す魔法光の輝きはいよいよ大きくなり、ついに視力ではとらえられないものとなった。彼が、その見えない剣をひと薙ぎすると、猛烈な衝撃

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その5『太古の船主』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その4『天翔ける船を求めて』

           時空の折に囚われたリセーナ・ハルトマンを探し出して救出してほしいというカリーナ・ハルトマンの依頼を受け、ウィザードたちは今、その方法を求めて神秘の地『アーカム』を訪れている。  時空を旅する方法はあると言うのそのサファイアの瞳は言葉を続けた。 「それでは、具体的な話をしましょう。まず、太古の魔法使いたちの首魁(しゅかい)であるルクスと交渉して、協力を取り付ける必要があります。しかし、彼女を守る戦神ミーウはきわめて強力かつ好戦的な存在です。従って、今いる中で最も力の強い者で

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その4『天翔ける船を求めて』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その3『カリーナの依頼』

           ウィザード、ソーサラー、ネクロマンサーの3人とカレンがアカデミーに戻ってから、数日が経過した。9月ももう下旬に差し掛かろうとしている。逃走したトマスの足取りはようとして知れなかったが、しかしあれ以降、学内を騒がせた破廉恥な下着泥棒はなりを潜め、またウィザードたちが帰ってきたことで、すっかり以前の日常を取り戻しつつあった。  そんなある日の昼下がり、全学に向けて魔術放送による呼び出しが突然にしてかかったのである。それは、午前中試験で午後休講の半ドンの日であった。 「緊急御呼

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その3『カリーナの依頼』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その2『謎を呼ぶ謎』

           シーファの話では、昼前にタマン臨海地区にある医療施設にウィザードたちを迎えに行けばよい段取りなのだということで、翌朝はゆっくりだった。9時過ぎに遅めの朝食を済ませた後、3人はめいめい身支度に勤しんでいる。鏡とにらめっこしているシーファにリアンが声をかけた。 「とてもきれいなピアスなのですよ。真石ですか?」 「ええ、気が付いた?火と光の領域の魔法威力を著しく高める『真石ルビー』のピアスよ。この前の報酬が出たから奮発したの。これはすごいわよ。」  耳に通しながら、嬉しそうに語

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その2『謎を呼ぶ謎』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その1『移り変わる季節』

           深夜の地下墓地で窃盗犯を追い詰め、その主犯を暴いたシーファ、カステル、セラの三人は報告のため、事件の調査を命じたレイ・ライホゥ警視監を訪ねている。 「諸君、ご苦労だった。トマス・ブルックリンを取り押さえられなかったのは残念だったが、しかし、犯人を特定できたことは大きな前進であると言えるだろう。君たちの報告では、『マジカル・エンジェルス・ギーク』副部長のキース・アーセンは窃盗には無関係であったということだが、間違いないか?」 「はい。彼はむしろトマスを止めるために我々に協

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第6集その1『移り変わる季節』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その5『天幕と聖典と』

           シーファ、カステル、セラの三人は今、赤いローブの怪しいアンデッドが逃げ込んで行った、古代地下墓地の入り口の階段をゆっくりと下っている。土と埃、黴とすえたような油臭い匂いに不快な金属臭が重なって、それが地下から吹き上げて来る、この真夏の時期とは思えない冷たい風に乗って嗅覚を激しく刺激する。ひどい腐臭がするという訳ではなかったが、地下墓地内部は耐えがたい複雑な匂いの入り混じる異様の空間であった。  あたりは真っ暗で、手に魔法を灯すシーファが先頭を行き、カステルはそのシーファのす

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その5『天幕と聖典と』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その4『月下の墓場』

           深夜の部活棟でキースと邂逅(かいこう)し、血染めのローブを身にまとったという窃盗犯の犯行が寮棟ではじめて目撃されたあの月夜の晩から数日が経っていた。その不審なローブの存在の正体は依然として知られぬまま、シーファたちは今日も捜査本部に集まっている。カステルの表情が重い。 「どうしましたの?冴えない表情をなさって?」  セラが気遣うようにしてカステルに聞いた。 「嫌な予感が当たってしまってな。」  それに応えるカステル。 「と、おっしゃいますと?」 「実はあれからブルックマン

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その4『月下の墓場』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その3『月夜の晩に』

           『マジカル・エンジェルス・ギーク』での一件をレイ警視監に報告した後、シーファたちは六名の特別の応援を付けてもらって、自分たちを含めた計九名の人員によって、定例の夜回りの際、部活棟と寮棟周辺を重点捜査する体制を整えた。すなわち、毎夜3名ずつ、交代でそれらの場所を徹底的に見張って、相手が何らかの動きを見せるのを待ち構える寸法だ。  部活棟を訪れた日からすでに数日を経ている。今日は美しい月夜の晩だ。シーファ、カステル、セラの三人は今、部活棟を見回るために中庭を歩いていた。  

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その3『月夜の晩に』

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その2『おとこの矜持』

           あくる日、午後の2限目の講義が終わった後で、シーファは管理棟に設置された捜査本部に急いだ。新米の自分が上司二人を待たせるわけにはいかない。時間はまだ16時を少し回ったばかり、約束の時間までにはまだ幾分か余裕がある。真っ先に部屋に到着してこれから始まる捜査の準備をしなければ、そう思って足早にその部屋のドアに取りついた。  念のためと思ってノックをすると、中から声が聞こえた。 「どうぞ。」  それはカステルだった。 「失礼します。」  そういってドアを開けると、捜査本部奥の真ん

          AI-愛-で紡ぐ現代架空魔術目録 本編後日譚第5集その2『おとこの矜持』