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今週の「ヤバいVR」10選【Vol.5】~'20/6/07

毎週10個のトピックを「ヤバいVR」としてをまとめています。
前回のnoteはこちらから。ぜひ合わせてご覧ください。
来週からは1日1トピックを毎日投稿する形に変更する予定です!

そういえば遅ればせながら、「VRChat」をはじめました。
コメントなどから、フレンドや活動のお誘いもお待ちしています。

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1.VR・ARのアート鑑賞で、実物に匹敵する刺激を観測

Cuseum社は、パブリック・ドメインの絵画などを活用して、ユーザーが選択した作品が壁の上に浮かびあがる「Museum From Home」という機能を「[AR]T Museum」の機能として追加しました。

このリリースに合わせて、Cuseum社はマサチューセッツ工科大学Pawan Sinha教授監修のもと、デジタル鑑賞と実物鑑賞における神経学的な差異を10ヶ月にわたって研究し、その成果を発表しました。

脳波の分析結果をから、VR・AR鑑賞でも実物鑑賞に匹敵する神経的な刺激が得られていることが判明。さらに長期記憶では、実物とARの間では、AR鑑賞の方が記憶が鮮明に残っていたことがアンケート結果から確認されました。

一般に美術鑑賞や体験はITソリューションが敬遠されてきた領域ですが、さらなる研究の進歩がこれからの変化に対する契機となるかもしれません。

2.SpaceX、誰でも本番と同じ宇宙船が操縦できるシミュレーションを公開

先日ISSとのドッキングに成功した民間の有人宇宙船Crew Dragonですが、その手動操縦が誰でもブラウザで試せるシミュレーターが公開されています。

実際に試したみたところ、慣性が働いて望み通りの位置に向かうことは非常に困難でした…。しかしながら、インターフェイスはスマートフォン向けのレースゲームのようで、非常に直感的です。いつか来る宇宙旅行を、より一層身近に感じることができるデザインでした。

3.モデリングソフトのBlender、VRに正式対応

オープンソースの3Dモデリングソフト「Blender」が、バージョン2.83にアップデートされ、VR対応機能が実装されました。このVR機能は、3Dアセットを自身の目線で好きな角度や距離からチェックできるというものです。

この他、メッシュを布のように変形させることができるスカルプティングブラシ「Cloth Brush」なども追加され、高品質なクリエイティブがさらに一般化していく将来が期待されます。

4.CES、リアルとバーチャルで併催を発表

世界最大のエレクトロニクス展示会「CES」は、2021年1月ラスベガスオフライン開催を実施する予定だと明らかにしました。

当然、バーチャルでの同時開催も企画されています。しかしながら多くのイベントが翌年に延期・中止を決める中、非常に強気な姿勢のCES。

新型コロナウイルス(COVID-19)対策だけでなく、「Black Lives Matter」運動の動向も気になるところ。続報が続報が待たれるばかりです。

5.HTC、レイオフ実施

HTC新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け、従業員の解雇を実施すると明らかにしました。

HTCはこれまでにも数千人規模のレイオフを実施してきました。同社はVR以外にも多くの事業を有しており、VR事業に影響があるかはまだ不明です。

6.未踏スパクリ認定、VR技術も

経済産業省の外郭団体である独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、未踏IT人材発掘・育成事業に採択した未踏クリエータのうち17名を2019年度の「スーパークリエータ」として認定しました。

中野萌士さん・堀田大地さん「VR空間における食体験の構築」や、 森山 多覇さんの「指先の触覚を身体の他部位に転移させるデバイスの開発」といったVR研究も盛んです。

7.レノボ、中国Pico社と共同開発のHMDを今年発売

2020年第3四半期にリリースが発表された「Mirage VR S3」4K対応のエンタープライズ向けVR HMDです。「ThinkReality」というプラットフォームによって効率的なアプリケーションの公開や管理を行い、従業員の研修などに役立てられる予定。

Lenovoは2018年にユニークな機能をもった「Mirage Solo」を発売したものの、対応プラットフォームであるGoogleの「Daydream」が縮小したことで多大な影響を受けていました。新たな方針の「Mirage VR S3」ですが、高性能ヘッドセットが種々登場する中でどのようなポジションを獲得できるのか、今後が気になります。

8.11DoFのVRグローブ「Manus Prime II」が7月発売

PCパーツやVR機器を取り扱う総合商社アスクは、オランダManus VR社で開発されたVR対応のグローブ型デバイス「Manus Prime II」を日本国内向けに発売すると発表した。販売開始は7月の予定。

IMUセンサーによる11DoFに対応し、精緻な指の動きがわかります(各指ごとに2つの関節の動きをトラッキング可能)。

昨今は画像認識を利用したコントローラーいらずのハンドトラッキングも増えてきましたが、特に工業製品などの研修では精緻なトラッキングが有効かもしれません。

9.VR上の同人誌即売会、音楽即売会が同日開催決定

株式会社HIKKYは、2020年8月13日(Thurs.)から16日(Sun)の4日間、VR空間上にて、同人誌即売会「ComicVket 1」と同人音楽即売会「MusicVket 1」の同時開催を決定。出展申し込みの受付を開始しました。

株式会社HIKKYは、「バーチャルマーケット4」などのVR空間上でのイベント開催をしてきた「VR法人」で、既に「ComicVket 0」と称したテスト開催も実施済。今回の「MusicVket 1」は音楽をきっかけに、今までVRに触れたことのないユーザーも参加できる機会です。

10.Facebook、社員がストライキをバーチャルを敢行

一部のFacebook社員がメールの自動返信機能からを抗議の意志を送信者に伝える形でバーチャルストライキを敢行。その後、Facebookはストライキを承認し、参加した社員の休暇を認めました。これは有給休暇に含まれません。

今回のストライキは「Black Lives Matter」運動で人種差別的な発言をしたDonald Trump大統領の投稿に対して、Facebook CEOであるMark Zuckerberg氏が対応しなかったことによるもの。

Twitter社は件のtweetに暴力賛美の警告を表示する形で対応しました。
そのTwitter上で肉薄するFacebook社員や関係者も決して少なくありません。

Mark Zuckerberg氏は既にポリシーの見直しなどを明言していますが、さらなる対応に迫られています。

おわりに

CESFacebookのトピックでも触れた通り、昨今は「Black Lives Matter」運動について触れる機会が増えました。とはいえ、人種問題は私たちが理解したと思っていても理解しきれないほど大きな問題に違いありません。

例えばVRで身長の低いアバターになったり、見た目の違うアバターになったりすることで思わぬ不便や新しい常識に気づかされることが多々あります。

SNSと同様に新しいサービスやテクノロジーが異なる問題を生むことは事実ですが、その過程で相互理解や心のアップデートが可能なサービスを構築していかなければならないと改めて認識した次第です。

World Maker Inc.ではAR・VRで新しい日常を探索していきます。
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※来週からはほぼ日刊の形式でVRに関するトピックを更新予定です。

会社のみんなとドーナツ食べます。