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ダウン症の発音について

こんにちは。いわたコトバのそうだん室の岩田です。
今日は「ダウン症の発音」についてのお話しです。
専門用語は使わずゆるりと話していきます。

ダウン症ってそもそも何?という方はとネットで調べるとたくさん出てきます!(私の説明より詳しくて分かりやすいです)
ここではあまり知られていないダウン症の「発音面」をお話ししますね!

ダウン症のお子さんを持つ方やダウン症と関わることの多い方はもう知っているかもしれませんが、ダウン症の子供は発音が悪いことが多いです。
「さかな」を「しゃかな」
「くるま」を「ううま」
「かい」は言えるけど「かかし」は言えない
「自分で言うとうまく言えないけど、人の真似をするとうまく言える」
とかいろいろなパターンがあります。

この発音が悪いという理由は大きく分けて4つくらい理由があります。
(他にも知ってる方いたらこっそり教えてください)

お耳の理由

ダウン症の子供は耳の聞こえが悪いことが多いため発音に影響が出ます。
人の言っていることがうまく聞こえていないし、自分の言った音もうまく聞こえないから発音が悪くなってしまいます。
特に「さ行」とか「た行」とか子音と言われるところは、もともと音として弱いので聞き逃しやすくなります。
例えば「さかな」の/s/が聞こえなければ
「さかな→あかな」と言ってしまいます。
「さくらがさく→あくらがあく」です。
そもそもうまく聞き取れていないので、うまく発音できません。お耳の聞こえが疑われるときは聞こえの検査などしてみるといいかもしれないです。

お口の中の理由


もう一つは、お口の形があります。
昔、ダウン症児は「舌が大きい」と言われることがありました。そう言われてみてみると「ほんとだ!舌が大きい!」と思ったりします。
でもこれ、実は目の錯覚的なあれで、舌が大きいんじゃなくて口の中が狭いんです。
「口の中が狭くても発音には関係ないのでは?」と思われるかもしれませんが人は話した音が口の中でうまい具合に響きあって、うまい具合に音が出てます。
口の中が狭いことでその「うまい具合に」が崩れて聞き取りにくい音として出てしまうんです。

舌の運動が未熟


ダウン症の子供は舌の動かし方も周りの子供よりゆっくり発達することが多いです。
舌を細かく早く動かすのがまだできないために不明瞭な音が出てしまいます。
この場合は細かい舌の操作が必要になる音が苦手になりやすく、例えば「さしすせす」「しゃ、しゅ、しょ」「らりるれろ」「たちつてと」なんていう音が難しい場合が多いです。

認知的な理由

ダウン症のお子さんは中等度〜重度に知的に幼いことが多いため、聞いた音を頭にとどめておくのが苦手だったり、「さかなは(さ、か、な)の3つの音でできている」ということに気がつきにくかったりします。

こうして
一言に「発音が悪い」と言ってもいくつかの理由が考えられるのでダウン症の子供の発音を考えるときは、お耳や口の中の状態を確認してから発音の土台となる力を育てたり、舌の動かし方の練習をしたりしていくことになります。

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