私がmeeet(女子大生とオトナ女子をつなぐ場)を始めた理由【後編】
2020年スタートしたmeeetについて語った前編では、”将来の夢”という幼少期からのトラウマから、天職の編集者になるまでのお話。今回はその後、編集者卒業宣言をしたあたりから現在まで。
meeetでのコンテンツや、meeetで私たちが何を伝えたいのか? につながるお話です。
インターネットは雑誌編集者を殺した
私が雑誌編集者になった90年代は、雑誌が元気だった。それでも、編集者がトレンドを作る立場から、読者たちと一緒にトレンドを考えていく時代にシフトし始めていた。よりリアルな声が求められ始めていたということ。
そして、ついにインターネットの登場で雑誌という情報メディアを飲み込稀ていった。より早くよりたくさんの情報をただでキャッチできるメディアの方がそりゃあ便利だ。雑誌は1ヶ月以上前の情報が当たり前だったりする。誌面も限られている。リアルな声をおしゃれに発信する素人たちが、ブロガーやインフルエンサーになり、彼女たちが雑誌の誌面を飾るようになった。
インターネットを上手に取り入れて雑誌を共存させるつもりだったが、それはなかなか難しかった。出版社の多くがうまくできなかった。読者の数がどんどん減った。そして、広告費が雑誌よりネットにシフトしていった結果、たくさんの雑誌が死んでいった。ほとんどの雑誌は広告費があって成り立つ媒体だったから。
私が編集者の仕事を好きだったのは、編集の仕事がおもしろかったから。そして、おもしろがって作ったものを読者がおもしろがってくれた。
編集者として同じようにコンテンツを作っても、喜ぶ読者が減った。自分だけおもしろがっているなんて気持ち悪すぎる。
新しい価値を提供できる方法を探そうと思って、天職だと信じていた編集者卒業宣言をした。私は後先考えずに行動しがちだw
編集者じゃなくなった私は何者なんだ?
迷子になった私の問いだ。
私の肩書きは編集者以外にも、娘であり、妹であり、妻であり母である。
では、キャリアや人生において成し遂げたいことは何か?
そんな大きな問いを考えたことなんてなかった。大学生で編集者という天職に出会えてしまった私は、自分探しをすることもなく、仕事にのめりこんでいた。だから改めて自分探しを始めたwww
いい年して何やってんだ? という自分の声に蓋をして、毎日暇さえあれば自分の好きなことを書き出してみたり、編集の仕事を因数分解して私のwill,can,mustを考えたり。自己啓発や生き方についての本もかなり読んだ。
ビジネスを学ぶことも、自分を知ることも楽しかった
同時に、会社では売上の柱となる雑誌広告が激減したため、新たな柱を作るべく新事業開発が進められていた。編集者じゃなくなった私に与えられたミッションでもある。社内外のたくさんのプロジェクトに参加し、ビジネスセミナーや経営を学ぶ研修を受けさせられた。そのまま親会社の経営戦略室に呼ばれて、俯瞰的に事業や会社を見る視点を学んだ。
そもそもビジネスとは何か? 価値があるものって?
今の時代とこれからの未来について、どう予測するのか?
まだまだ迷子だけど、少しずつ見えてきたものもあった。
1つは雑誌編集者は最強だってこと。
もう1つは、世の中には雑誌作り以外にもおもしろいことがたくさんあるってこと。つまりビジネスはおもしろい!
雑誌編集者の仕事はある意味、なんでも屋であり、総合プロデューサーだ。ずっと本作りを目指していたけど、ゴールを他に変えても同じように編集しながら動くこと(情報を集めて編み直す作業)で、なんでもできることがわかった。編集者であることは、世の中のいろいろな仕事に挑戦できる切符を持っているとさえ思えた。
私はありがたいことに、キャリアの前半戦を編集者として心から楽しんで生きてきた。後半戦も楽しみたいと思った。だって人生100年らしいから、リタイア後もまだまだ人生は続く。リスタートを切るなら少しでも早い方がいい。そう思ってあっさり会社を辞めた。2018年の年末。やりたいことはまだわからなかったけど、私は後先考えずに行動するタイプだからw
2019年は”戦略的プータロウ”と決めて学びの1年に
●3ヶ月セブ島英語留学
●NLPマスタープラクショナー受講
●青山学院ワークショップデザイナー
●2030SDGsカードゲームファシリテーター認定講座
学校に行きまくっていた。
個人プロジェクトとして
●「社長・起業家100人インタビュー」を実施
約3ヶ月間に100人にアポリ、自分が抱えていた悩みである”将来の夢”や”キャリア”についての話を聞きたくて、インタビューをしまくった。
(こちらは、許可が得られた人のみnoteにて公開中)
さらに、アウトプット活動として、
●月に5〜7冊の読書感想をSNSにアップしている。
ヒーローズジャーニーって最高におもしろい!
せっせと100人インタビューし続けている中、彼らの物語を多くの人に知ってもらいたいと思った。私が選んだ”社長や起業家”というのは、多くの挑戦をしている人だと思ったからなんだけど、どこかで選ばれし人のようにも感じていたんだよね。
でも、彼らは決して特別な選ばれし人ではなく、ものすごく普通に人生を悩み苦しみもがいていた。私たちと同じように悩みながら生きてきたけど、その時の選択方法や決断が今の彼らを作っているだけだった。
私がずっと抱えていたキャリアの悩みも、インタビューで聞いたたくさんの人のキャリアの話も、正直、こんなにおもしろいコンテンツはないと思った。すべての人の人生が最高の物語(エンターテイメント)だと感じた。いわゆるヒーローズジャーニーってやつ。
で、meeetのメインコンテンツを、コレ⏫にしようと決めた。
その人の人生を物語る、これがmeeetのメインコンテンツ
今まで、何に悩み何を決断してきて今の自分があるのか? それを語ってもらう。すべての人がスピーカーになれる企画だ。
そして、参加者には、もしも自分だったら? 自分にも同じような状況はなかった? と考えてもらい、ワークショップを入れ込む。
人の話を聞いて、自分ごと化していき思考を深める。思考による言語化した想いをみんなにシェアする。自分の想いを言語化し、他者との違いを知ることで、より自分を理解できるようになる。
過去にスピーカーとして登壇した人たちは、キャリアも年代もバックボーンもさまざまだ。そして、zoomのブレイクアウトルーム機能を使って、少人数での対話で他の人の深い話が聞ける。
2020年meeetは10回のワークショップを開催した。
meeet参加者アンケートでは満足度は100%
⏬コチラが2020年に実施したワークショップ(要約)
第1回 外資系企業を渡り歩いたバリキャリが語る人と違うことの価値
第2回 偏愛ワークショップで「自分の好き」を探ろう!
第3回 他人と比べなくてOK。自分らしく行こう!
第4回 働くってどういうこと? 天職の探し方
第5回 会社員からヨガ講師になった私の生き方(ヨガタイムあり)
第6回 ココロと空間のお片付け(収納コンサルタント)
第7回 みんなで始めよう! ワークショップ(実践編)
第8回 価値観ワークショップ(オンラインゲーム)
第9回 私のごきげんブースターを探せ!(前向きに生きるとは)
第10回 オンライン就活生が語るありのままの自分でOK
⏬いただいた感想の一部をご紹介。
・実体験からのお話はとても学びが多いです。
・魅力的な人生の先輩方、学生の方々に出会えた。
・年代問わずいろんな方とお話ができるので、世界が広がった。
・普段交流できない世代、職業の方とお話しできて楽しかったです。
・自分の価値観について、改めて考えさせられたことは良かったです。
・自分と他の方の価値観について語りあえてよかった。
・自分の考え方の癖などを考える機会になった。
・片付けが心とつながっていることがわかったのはとても勉強になりました。
・営業職についても本の知識ではなく、現在働いていらっしゃる方から実際にお話を聞くことができ、キャリアを考えることができた。
・学生だけでなく、社会人の目線から見える就活についても知ることができたので、とても参考になりました。
・心と体ともに自分と向き合えた時間でした。
・ヨガで疲れ切った体を癒せました!
・年齢やバックボーンが違っても悩みは共通するところが多いと感じました。
・大学生や若い社会人の方とお話しできて、キラキラしたパワーを頂きました。
・自分の想いを他者に言葉にして共有することで、本当に大切なことや今後どうするべきなのかが少し浮かんだ。
・自分と真摯に向き合うことができ、これからどうしていったらいいかのヒントを得られたた。
・グループワークが少人数だったので、お話しやすかったです。
2021年meeetもいわみんも進化するよ!
meeetの魅力は、以下の3つ。
①多ジャンル&他世代の人と交流できること。
②ファシリテーターできるスタッフが、安心安全な対話の場を作れること。
③話を聞くだけでなく、自分の想いを言語化しアウトプットできること。
そして、その魅力をもっと強化していくために、今年は
④みんなで作り上げるプロジェクトをスタートさせたい
⑤リアルmeeetの場を開催したい(コロナ次第だけどね)
みたいなことを考えていたりする。
さて、そんな今年一発目のmeeetワークショップはコチラ!
そして、私もやっとセカンドキャリアの方向性が定まってきた。
自分の人生の物語や自分の想いをうまく伝えられない人たちのために、言語化するお手伝いをしてあげることをメインに活動していく。
人は言語で思考し、想いを伝える。言語のチョイスや順番を適切にできないと、相手にはうまく伝わらない。「想いや思考を言語化する」ことは、実は普段からトレーニングしていない人にとってはかなり難しいらしい。
私は編集者時代から言語化のプロとして生きてきた。心理学を学んだことで、潜在意識にまでアプローチしたインタビューができるようになった。
このスキルを使ったインタビューセッション+言語化(文章作り)をセットでココナラで絶賛売り出し中。
もちろん、個別で連絡もらっても可能。
そして、2021年2月からは天狼院書店の「雑誌をつくるゼミ」の講師をすることが決まった。
昨年、デモ開催した「伝わる文章づくり塾」も新しい形で準備中。
今年は、より多くの場所で、言語化することで可能となるブランディングやコミュニケーション術を伝えていきたい。
【前編】【後編】と長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。meeetは無料のオンラインワークショップを最高の仲間と運営しながら、築き上げてきたコミュニティ。興味をもった人はぜひ遊びにきてください。
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下町の2D&3D編集者。メディアと場作りのプロデューサーとして活動。ワークショップデザイナー&ファシリテーター。世界中の笑顔を増やして、ダイバーシティの実現を目指します!