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人事データ組織立ち上げのために取り組んできたこととこれから

Shohei Iwata

今年は縁あっていくつかの外部イベントでお話させていただいたのですが、その際もっとも多くいただいた質問のひとつが「人事データ組織の立ち上げ」についてでした。質問の多さはこの領域における情報がまだ少ないためかなと思い、一つの事例として私たちの組織での取り組みを振り返ってみたいと思います。

直近でどのような取り組みをしているか、については以下のスライドを見ていただけると分かりやすいかと思います。
[1] メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13
[2] 従業員エンゲージメント向上のための人事データ活用 〜課題設定のポイント〜

人事データ組織立ち上げの背景

Workday導入プロジェクトをリードするためのチームとしてHR Operationsを立ち上げたのは2020年1月。従業員数1,000名台のなか、将来的な組織拡大を見据えてGlobal HR Saas導入を意思決定するというのはいま振り返ってもGo Boldな判断だったと思います。

2020年5月のWorkday導入後、HR Operationsを上位組織として人事システム・プロセスを構築するHR Information Systemと人事データを活用するHR Data Managementを立ち上げました。「データをつくる」と「データをつかう」の機能が一つのグループの中にあるということが立ち上げ時には特に重要だと考えての体制でした。

当時社内で盛んに話されていたのは「ハイコンテクストからローコンテクストへのシフト」。人員数は毎年2倍に成長し、組織によっては外国籍社員が半数になる中、ミッション達成のためにはより多くの従業員がインクルーシブに働き、パフォーマンスを最大化できるよう、その一つの手段として人事はデータをもとにした意思決定とコミュニケーション、プロセスの設計を行っていく必要があると考えていました。

メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13 より

人事データ組織立ち上げのために取り組んできたこと

ビジョンを掲げ、仲間を集める

まず最初に取り組んだのは人事データ活用における課題と機会を整理し、この領域に注力する重要性を社内で共有することでした。バラバラに管理されている人事データを一箇所にまとめて活用できる基盤を構築し、「1. 意思決定精度/スピードの向上、2. 従業員体験の向上、3. 人事業務の効率化/ガバナンス強化」(下図右下)の3つの領域で施策を展開することの必要性を共有して、当時は4名ほどの仲間とスタートしました。

メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13 より

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「人事がデータ活用を進めることを経営陣にどう提案したか」という質問を多くいただいたのですが、メルカリにおいては「(プロダクトやファイナンスと同じように)データを用いて意思決定することは当たり前」というカルチャーのため、経営に対する人事の提案にも当然のようにデータがセットで求められました。すぐにその当たり前に応えられない歯がゆさはありましたが、データ活用の必要に対して共通認識があることは推進していく上で重要なポイントでした。

スモールウィンを重ねる

組織を立ち上げてから約1年ほどは『スモールウィン』という言葉を毎日のように口にしていました。いくらマネジメントが必要だと感じていても貢献を積み重ねなければ信頼を獲得できません。その時々の重要な経営・人事アジェンダに合わせてデータを整理し、アウトプットするようチームで対応しました。最初は人事データを頻度高く活用するHRBPやD&Iのチーム向けにデータを整理して、ダッシュボードで必要なデータがいつでも取得することができる環境を構築しました。

メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13 より

拡大のための基盤を整える

スモールウィンを意識しながらも長期的な取り組みを同時に進めることを大切にしました。具体的には人事データ基盤の構築、人事データガイドラインの作成、などです。『人事データ』というとAIやレコメンドなど、ユーザー側は高度な活用のイメージが膨らみますが、それを支える基盤やガイドラインへの投資は不可欠です。こういった守りの領域にも意識が高い仲間がいてくれたことは組織としての強さだと思っています。

課題をオープンにして、仲間を増やす

組織としてまだまだカタチになっていない状態から『メルカリにおける人事データ活用の現在地点(2020,2021)』というスライドで社外にも課題(+展望)をオープンにして、仲間を増やすための採用活動を行いました。結果的に6名のスペシャリスト(People Analyst, HRIS Specialist, Data Engineer, UX Specialist)が新たにチームに加わり、現在はより多くの課題や機会にあたることができています。

メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13 より

人事データ組織のこれから

ここまでいろいろと取り組んできたことを書いてきましたが、長期的なビジョンから考えるとまだまだやっとスタート地点に立てたという段階です。よくデータ活用の高度化を「1. 見える化〜2. 洞察〜3. 促進」の三段階(下図左上)で表すのですが、組織を立ち上げてから約1年半では、3に到達するための基盤づくりと1が進んだという状態です。

人事のあらゆる領域でデータを用いて意思決定することが当たり前な状態をつくるためには、まだまだやるべきこと、やりたいことがたくさんあります。今はまだ漠然と捉えられている組織、人材、機会(下図右上)についてもシステム・データによって解像度を上げられる余地が多く残っています。

最終的にはMercari Culture Docでも目指している通り、メルカリで働く多様なバッググラウンドを持つメンバーの一人ひとりがバリューを発揮し、最高のパフォーマンスを出し続けられるEmployee Experience(従業員体験)の実現をシステム・データの観点から強力に後押しいきたいと考えています。

メルカリにおける人事データ活用の現在地点 HR Millennial Lounge #13 より

最後に

そして…その実現のためにはまだまだ仲間が必要です…!!扱える人事データの種類や体制は整ってきましたが、今後はその活用の幅を大きく拡げていく必要があります。
経営における人的資本の重要性が増していく中、データをもとにした大胆な人事施策を仕掛けていきたい!と思っていただける方にご応募いただけると嬉しいです!
特に Talent Acquisition Specialist, HR Business Partner, Talent Management Specialist, Learning & Development Specialist, HR Data Management Specialist は積極的に募集しています!

(People & Culture(HR)組織の様子は9月に行ったオンラインイベント(↓)をぜひ見てみてください。本当に多様で多才なメンバーが揃っています!)


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
分かりづらい点や追加情報があると良い点などあれば、ぜひコメント等いただけるとありがたいです。


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Shohei Iwata

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!