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アーユルヴェーダ~本気のパンチャカルマ!? その1

セレブの「究極のデトックス」??

今やAIツールにきくと、「パンチャカルマ」も「アーユルヴェーダ」もあっという間に解説してくれますが、私が最初に訪れた10年前には、ちょっと怖い白黒写真くらいしか情報がありませんでした。私のテーマである「マインドフルネスとアーユルヴェーダ」は、それぞれ別物で関連性は薄いのですが、どっちも一般的な認知と実態に差があるという点で共通しています。

アーユルヴェーダというと、「あの額にオイル垂らすやつね」という程度には一般認知されてますが、その「シロダーラ」という施術は広大なアーユルヴェーダの世界の中のひとつの方法に過ぎません。スピ系によくある『第3の目を開くためのもの』でもなく、『昼寝のためのリラクゼーションタイム』でもありません。またパンチャカルマが究極のデトックスと聞くと「断食」⇒痩せるため とイメージする人もいるようなのですが、そういった図式でもありません。

ライブラリーから借りた本もこんな感じ

AIに聞いてみた。

「パンチャカルマは、古代インドの伝統医学であるアーユルヴェーダにおける、身体の浄化法の一つです。この浄化法には、断食、薬物療法、マッサージ、腸内洗浄、吐剤が含まれており、体内の毒素の排出を促すことが目的とされています。アーユルヴェーダは、病気の予防と治療を目指し、体と心のバランスを整えることを重視しています。そのため、パンチャカルマは健康維持や美容のためにも注目されています。」

NOTEの新AIツール

という優等生な回答がありました。最近だとアメフト選手やセレブ、日本だと七緒さんが受けたとかで、有名リゾートでの「パンチャカルマコース」なるものも出現しています。FOR SEASON HOTELの説明の方がAIさんより正確でしたが、実際の施術内容がちょっと違います。とはいえ、お値段的にも「セレブの究極デトックスのためにパンチャカルマっぽくしてみました」内容だと思えば納得。「毒素を出す」って何か黒いものが出ていきそうで「浄化」という言葉と同様、エイリアンが体から出てくるわけではありません

穴から入れて穴から出す!?

では「究極のデトックス」とは何なのか??AIの答えの「断食、薬物療法、マッサージ、腸内洗浄、吐剤」の方が、確かにセレブっぽい!?のかもしれませんが、実際のパンチャカルマは『穴から出す』5種類のことを指します。その穴とは。。。①鼻孔(ナスヤ)②口(バハマ)③④肛門(ヴィレーチャナ、バスティ)⑤毛穴(ラクタモーシャナ)。あくまで「出す」には「入れる」もある訳でして・・・なんとなく想像つきますか???
以上のうち、1日でどれか一つ以上は行われますが、全部をやるわけではありません。それを決めるのも医師です。もちろん、希望を伝えることはできますが、そこが「病院」のパンチャカルマ!
診察して「あなたには必要ない」と言われたらできません。一律料金ではありますが、逆にどんなに高価な施術でも「必要」があればできます。
良心的でしょ??

AIの答えも強ちまちがってもいません。実際「腸内洗浄=浣腸(バスティ)」はかなりの頻度で行われますし、私は実際見たことはないのですが「吐剤」で「吐く」というのもバハナという浄化法のひとつではあります。同じく「下剤」を使って「下痢を起こさせる(ヴィレチャナ)」というのもあります。ただその吐剤や下剤も食べられるハーブを使った液やレーズンなどのようなものなので、ヤバそうな「薬」で出すわけではありません。
他には、個人的には嫌いなのがナスヤという「鼻孔」に油を入れて喉から出すもの。。副鼻腔炎とかいつもグスグスしている人にはテキメン、と言われますし、「脳のデトックス」でもあるというのですが、私としては、この後にご飯を食べても全部、何とも言えない味に混ざったりしちゃうので苦手です。。そしてもう一つは「毛穴」から「血を出すもの」。インドでは薬用のヒルに吸わせることもありますし、注射器で抜くこともあります。なので、もちろん日本だとヒルはまあダメそうだし、インドでも注射器で血をぬくのは医師や看護師です。なので、「本気」の場合には、ホテルではできることとできないことがある、医療行為であることもお分かりいただけるのではないでしょうか?実は体の「毒素」は心にもつながっていますから、そっちに影響が出ることもあるそうです。窓枠に鉄格子があるのもそのため???
なので24時間体制で医師が見守っているというのも事実。

入院病棟とでもいいますか。。でも中は学生がいっぱい

マッサージ通、サウナ通にも知ってほしい


上記のパンチャカルマ5種類には、気持ちよさそう~なマッサージや例の額に垂らすヤツは入ってません。ではやらないか?というと実はこれは前処置と言われているもので、必ず・・・と言ってよい頻度で行われます。
実はパンチャカルマをするための準備段階として、「油化」というものが必要なのです。シロダーラも「ナスヤ(鼻洗浄)」と同様に脳に油を届けるためのものなのです。肌に油を塗る=血管やリンパ管、臓器に油を届けることが目的です。なので、その油の種類が人によってすべて違います。毎日たっぷりのオイルでマッサージして気持ちよさそう~しかも額に油垂らしながら寝るのって最高!!と思うかもしれませんが、実はこれはNGです。それについては後でお話しするとして、ついでに言うと「サウナ道」を極めている方にも知ってほしい!プライベートサウナ付きです。もっと言ってしまえばアーユルヴェーダは元祖サウナ通とも言え、スチームサウナや岩盤浴なども含めて13種類の発汗法があるんです。このオイルと発汗がほとんどの施術のベースになっていざパンチャカルマに臨むことになるのです。

上はマッサージ、下はサウナの2段ベット

最低2週間最大4週間

しかもこのパンチャカルマはすぐにやりましょう!とはなりません。
ここでは1週間の入院はトリートメントと呼ばれ、「パンチャカルマ」には2週間以上が必要と言われます。しかも生理中はできないので、そこもポイント。ちなみに・・・。パンチャカルマは子どもと高齢者はできません。
古典書には「60才まで」となっていることを今回知ったけど(笑)そもそもアーユルヴェーダの世界では120才まで生きることになってるのに、そこだけ半分かい!と突っ込みたくなりました。要するに体力がないのもダメということです。まずは下地を作ってから徐々に症状に合わせたパンチャカルマが施され、その期間も人によってそれぞれです。ここでの施術が何になるか?私も不明ですが、あらゆるアーユルヴェーダの知恵(ハーブボールとか湿布とかもあります)が駆使されます。とはいえ「集中治療」なので、最大4週間とも決められています。よく長期滞在の方もいたりしますが、4週間やってなにもしないでそのまま滞在して何か月かおいてからまた4週間やる・・・ということのようです。
薬もずっと取り続けると「食べ物」になってしまう。とのこと「薬」を「薬」として利かせるためには時には辞めることも必要だというのですが、西洋医学の薬はそうはいかないので、難しいところです。

ガチ入院だけど昼寝はNG

というわけで入院と言えば、西洋医学の病院でもおなじみの検査はあります。朝早く起こされて、「ハイっ」て小さなコップを渡されて「ウニ」(尿)をとることもあるし、容器とスプーンを渡されて「スツール」(便)を取れともいわれます。ここでする話でもありませんが、日本だと今や水洗トイレに張る紙とかいろいろ開発されているし、そのものを学校や会社に持っていくことが無くなったように思うのですが、もちろん、ここは至ってシンプル!!
私もそもそも採取ができるかどうかドキドキで、その採取法を考えるだけでその夜じゅう眠れませんでした💦一応、成功しましたが方法は内緒です。
もちろん、朝晩の血圧検査と血中酸素測定も、回診もあります。ご飯前とあとの血液検査というのも・・・まさに入院。

これは一番お安い相部屋タイプ


逆に基本的に「入院」って寝るもの、というイメージがあるかもしれませんが、そもそもアーユルヴェーダでは日中に寝ると夜の睡眠の質を下げるというので、SNAP程度はOKとされてますが、それ以外はご法度。その上、たっぷりのオイルでマッサージしているということは、大量の油を取り込んでいるということ。断食どころか油攻めに近い状態です。こで臓器が寝ちゃうとさあ大変。なので、眠気の闘いになります。闘って大抵負けるので、そのたびに起こされるのですけどね(笑)もちろん、それも人次第なので、そもそも体に油がたっぷりあるタイプの人には、オイルではなく粉でマッサージすることで「緩めて」いきます。
マッサージとかシロダーラ(額に垂らすやつ)は究極に気持ち良いと寝ますよね。「ごくうの・・・」的な店は寝ることが前提のマッサージも世の中にはありますが、アーユルヴェーダでは基本的に「ねちゃダメ」なのでその瀬戸際のゆらゆらの世界を味わう。。。。とも言えます。

なので、セレブ究極系をお望みのかたは、間違いなく、ホテルのパンチャカルマをお勧めします。多分、菜食だから~といってフルーツなんか食べちゃったりもして、昼間はプールサイドで、思いっきり眠れて。。。
どちらを選ぶかはあなた次第!

次回はパンチャカルマの実体験日記と知ったかぶりアーユルヴェーダの予定






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