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「僕のほうが社歴が長いのになぜ?」

こんにちは、『いっと』のインタビュー担当です。

早いもので2022年も1か月が過ぎ、2月になりましたね。
皆さんの今年の抱負や目標はなんですか?

さて、今回はとあるIT系の企業様からの依頼でのエピソードを
お話したいと思います。

現在、退職予定者はいないけれど、
在職者の潜在的な不満を引き出し、
改善を図る目的で『いっと』内のサーベイ(アンケート)を行いました。

その際、1名だけ他の社員と比較して
「キャリアパス」の数値が低い社員がいらっしゃり、
第三者インタビューを希望されていたので
私が担当することとなりました。

お話をさせていただいたのは
中途で入社されて4年目、営業部に所属する30代Dさんです。

具体的に、どんなところに不安、
または不満を抱えているのか伺いました。

「先日、新しく営業所が立ち上がることになったのですが、
僕の同僚が所長になるという話を聞きました」

「その同僚は、前職の後輩で僕が今の会社へ紹介したので
僕よりも若いし、社歴も浅い。売上も変わらない。
それなのにどうして、と納得がいきません」

「僕のほうが社歴も長いし貢献していたつもりです」

Ⅾさんのほうが社歴も長いのに
なぜ後から入社した同僚がキャリアアップするのか納得がいかず
「キャリアパス」の点数を低くした、ということでした。

Dさんの前職もIT系の商材を扱う営業職です。
業界の経験も長く、知識にも売上にも自信があります。

お話を伺うにつれ、
前職の退職理由も見えてきます。
やはり、キャリアアップが叶わず退職に至ったようなのです。

退職までは考えていないけれど、
このまま納得いかないことが立て続けば
退職もあり得るというDさん。
管理職になりたいという強い気持ちがあるというより
しっかり説明がないまま人事が決まったことに不満がある様子です。

事前に伺っていた情報では
特段、評価制度に課題があるようには思えませんでした。

ではなぜ?

まず、Dさんのインタビューレポートを企業様へお渡しし、
情報共有の場を設けていただきました。

すると…
人事部からもお話を伺えました。
Dさんは売上もきちんと作っているので
毎年の昇給額は良いほうがとのこと。
では、なぜ今回所長に抜擢されたのは
Dさんの同僚であるEさんだったのか。

Dさんの上長、人事部ともに
「プレーヤーとしては優秀だがマネジメントには向かない」
という評価であったために、
Dさんは所長に選ばれなかったのでした。

今回、サーベイで浮彫りになったのは、
Dさんの「キャリアパスへの不満」だけではなく、
主にDさんの後輩からの「上下関係への不満」です。

営業成績を残そうと努力しているDさんは
後輩へ指導する時間の余裕がなく、
後輩たちがうまく育っていませんでした。
それをフォローしていたのが
同じくDさんと共に業界経験者であったEさん。

さらにそうした理由をDさん本人に伝えなかったために
起きた今回の出来事。

ただ単に従業員一人の退職理由となり得る不満を
ひとつ解消するだけでは
根本的な解決にはなりません。

一連の出来事から、評価制度の明確な可視化だけでなく、
フォローアップ体制や "1on1" の全体浸透をテーマにした
研修の実行、マネジメントではなくプレイヤーとして
長く活躍できる新ポジションの新設を導入頂けました!

サーベイとインタビューを組み合わせて
より本質に近い改善策を立案し
企業様にも社員の皆様にも貢献したいと思った出来事でした!

Dさんが営業としてもっと活躍できるよう
バックからサポートしていきたいと思います。


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