連載小説 センチメンタルジャック(44)
「ジャックは、ジャックは大丈夫」
「美紀、残念だけど、ダメだった」
「ダメって、、ジャックは死んじゃったの」
「ジャックの体はもうボロボロだったよ、仲間達と全力を尽くしたけど無理だった」
「うそ!ウソだ!そんなのウソに決まってる!ジャックが死んだなんて、私は信じない!」
美紀は泣き叫んだ。
一晩中泣き明かした美紀は、翌朝康二の大学に向かった。康二の大学は都心から電車で二時間程の学園都市にあり、広大なキャンパスの中を迷いながら美紀は康二のいるロボット工学部にたどり着いた。
見上げる程大きな分厚い扉の前に立つと自動で開いた、中は巨大なロボット工場の様になっていた。美紀がキョロキョロと辺りを見回していると、奥の方から白衣を着た康二が歩いて来た。
つづく
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