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連載小説 アンドロメダから僕は来た(2)


僕の星は地球より少し大きい。自転と公転の速度が地球より遅いから一日は30時間で、一年は405日。僕達は二十歳で大学を卒業する。卒業旅行ではみんな自分のUFOで一人旅に出るんだ。

色んな星を見て回ったよ。タコの星、猿の惑星、恐竜の星、そしてやって来たのがこの地球。アンドロメダ銀河の隣の天の川銀河のちっぽけな星に僕らとよく似た生物がいるなんて、ちょっと驚きだったよ。

積んである食料も後り僅かになり、そろそろ星に帰ろうとした時、長旅でUFOの反重力装置が故障して、日本の四国の山奥に不時着してしまったんだ。

食料を食べ尽くし、空腹で山の中をフラフラ歩いていたら、山奥にポツンとある一軒家に住んでる一人暮らしのじいちゃんが僕を見付けて家に連れて行ってくれた。

真っ白なピチピチの宇宙スーツを着てた僕に、お前の着ている変な服はなんじゃ、と言ってじいちゃんは服を貸してくれた。長い間タンスにしまってあった赤いポロシャツは樟脳とじいちゃんの匂いがしてなんだか懐かしく感じたよ。

僕は日本語が喋れないからずっと黙っていたんだ。じいちゃんは腹ペコの僕の為に野菜がたっぷり入った茶色いスープを作ってくれた。

この美味しい茶色いスープが味噌汁という飲み物だとは後で知ったよ。あと炊き立てのご飯、腹ペコの僕は何杯もおかわりしたんだ。

言葉が話せない僕はテレパシーでじいちゃんに感謝の気持ちを伝えた。そしたら、おう遠慮するな、腹一杯食え、とじいちゃんが言ったから気持ちは伝わったのかな。


つづく

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