マスゴミの一つ覚え
自民党の新総裁に石破さんが決まった。
石破さんというのは少し意外な気もしたけれど、やはりというか思っていた通り、日経平均株価は下落、為替は円高へと振れた。
ニュースは早速、アホの一つ覚えのように ”石破ショック” と騒いでいる。
新総裁が決定した時には後場が終了し市場が終わっていたけれど、その後の日経平均先物が2000円以上下げていたのだから、週明けの日経平均終値が1910円安というのもそんなものだろう、としか思わなかったけれどなぁ。
それに石破ショックというよりも「金利を今、上げるのはアホや」と言った高市さんの当選を織り込んでいた株高・円安がその分戻しただけでしかない気がする。
今の金融市場はただの投機相場でしかなく株式も為替も短期的には過剰反応するから、”〇〇ショック” といったマスゴミのバカ騒ぎにいちいち一喜一憂しない方がいい。この後もまだ解散総選挙、米国大統領選挙と大きなイベントがあるのだから、疑心暗鬼のようになっている相場はきっとしばらく乱高下が続く。
新総裁決定で141円台まで円高が進んだものの、今だって144円近くまで戻しているんだから。
そもそも、この程度で〇〇ショックと騒いでいるのはマスゴミと短期の株クラやトレーダーだけで、ほとんどの国民にとって本当に深刻な問題はインフレでしょう。
しかし高市さんでなく石破さんに決まったことで、日銀としては利上げしやすくなっただろうなぁ。
前回、たった0.25%の利上げで株価を暴落させてしまった日銀は、先日の金融政策決定会合でトーンが変わり政策金利を現状維持に決めたけれど、方針として ”金融正常化=利上げ” は変えないと思うんだな。
ぼくがこう思うのは、会見での植田総裁の言葉にそういった意志を感じたから。
7月の総裁記者会見で、記者との質疑応答の中で以下のようなやり取りがあった。
記者)中小企業への影響っていうことについてお伺いしたいんですけれども、この先の物価の見通しがオントラックで進んでいく場合は更なる追加利上げもあるっていうことでしたけども、中小企業、中には防衛的な賃上げっていうことを強いられてる企業も多かったりとか、ゼロゼロ融資の返済に追われている企業、なかなかこう苦しい企業が多い中で、この先追加的な利上げに耐えられるのかどうか、あるいは耐えていけない企業はどういうふうになっていくと想定されるのか、その辺のお考えをお聞かせください。
植田総裁)ひとくちに中小企業といっても、すごいばらつきがあって、場合によっては大企業よりも元気な中小企業もあるということだと思います。
賃金の引き上げ率に関しても、ヒアリング等によりますと、平均的には去年よりもしっかりとした動きになっているということでありますが、中にはついてこれない零細企業もあるということだと思います。
私どもはこのばらつきについては注意してモニターしていきたいと思いますし、ついていけないところの企業の労働者たちがより生産性が高い他の企業にうまく移れるような様々な仕組みや努力が続いていくかどうかという点についてもモニターしていきたいと思います。
記者)先ほどの中小企業の関連についてなんですけれども、賃上げについてこれないところの労働者がより生産性の高い他の企業にうまく移れるような仕組みについてもモ ニターしていきたいということをおっしゃっていましたが、そうすると労働者が移ってしまった企業はどうなってしまうのか。端的にいえば、利上げについていけない中小企業っていうのがどうしても発生してくると思うんですけれども、ここマクロとミクロの違いで難しいところだと思うんですけれども、この辺の中小企業への影響、利上げの影響っていうのはどのようにお考えかお聞かせ頂けますでしょうか。
植田総裁)難しい問題ですけれども、利上げあるいは賃金上昇についていけない中小企業が、 一方でデフレ圧力を発生させ、あるいはうまく生産性の高いところに移れれば経済全体の生産性の向上につながる。どちらの側面が強く出てるかっていうことは両方の可能性があるということを認識しつつ、きちんと点検していきたいと思います。
言葉こそ選んで話されているけれど、要するに「賃上げや利上げについて来れない中小企業がデフレを発生させている。だからそういった企業の労働者は生産性の高い企業に移るべきであり、それが経済全体の生産性を向上させることになる」と植田総裁は述べられている。つまり、率直に言えば「ゾンビ企業は退場してもらい(潰れ)、雇用が流動化した方がいい」ということ。
厳しいことを言われているように聞こえるけれど、これが偽らざる気持ちだと思うんだな。
つづく
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