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『新卒入社と中途入社、どちらも満足度が高い企業ランキング』をよく調べたら、全く本質的ではなかった話
今回取り上げるのは、新卒入社と中途入社、どちらも満足度が高い企業ランキング。
これが本質的に正しいランキングであるなら、なんとも気になるランキングではありませんか??
というわけで早速元ネタを見てみましょう。
https://www.google.com/amp/s/www.vorkers.com/hatarakigai/vol_88%3Famp%3D1
OpenWorkさんが発表しているランキングです。
どうやって算出したランキングかというと、
今回の調査レポートでは、OpenWorkに投稿された企業評価を新卒入社と中途入社それぞれで集計し、評価点に「差がない」企業はどこなのかを調査しました。
ということらしいです。
そして、このランキングで見事一位に輝いたのは
『大阪ガス』
素晴らしいですね。
と、思いましたが、ここで一呼吸。
ネットニュースなどのランキングを、鵜呑みにするのはやめましょう。
今回の場合、以下の記載のとおり、新卒と中途それぞれの企業評価を集計して、評価点に差がない企業を調査した結果がランキングになっています。
OpenWorkに投稿された企業評価を新卒入社と中途入社それぞれで集計し、評価点に「差がない」企業はどこなのかを調査
さらに、ランキングの下にこんな記載もありました。
OpenWorkに投稿された会社評価レポートの内、新卒入社・中途入社それぞれの投稿数が20件以上あり、一定の条件を満たす企業が対象
一定の条件、というのが何を指すか不明ですが、
投稿数20件以上ということは、
20件ずつの評価があって、それぞれの集計値でもって評価点の差異を出した結果、差異が小さかった場合、ランキング上位になりうる
ということですよね。
もしそうであれば、たった20件で判断している、ということになり、全く本質的ではありません。
そもそも企業によって評価母数も違いますから。
本質的なランキングを導くならば、
口コミの件数が一定数に達している
新卒・中途それぞれの企業評価が4.0以上
直近◯年の離職率◯%以内
など、別の切り口による条件も加味しないと、本当の意味での、新卒と中途のいずれも満足度の高い企業、という判断はできないと考えます。
そもそもOpenWorkに書き込む人は、今の企業に不満があるなど、転職を希望されてる人が大半だと思います。
一方で、勤めている企業に全く不満がなく、転職を考えていない方がわざわざ書き込みを行うとも思えません。
なので、本質的な満足度を導くこと自体、無理がありそうですよね。
というわけで、今回はopenworkさんを参考にしましたが、
何かしらのランキングや数値を見る際に、それが本質的なものなのかどうか(本質的な結果を導くに足る条件設定がされているか、信頼できるデータソースかどうか等)を自身で確かめる
ということがとても大切であることを改めて感じました。
この視点を忘れないためにも、noteに残しておきます。