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お義父さんは一流シェフ。
先日義母のことを書いたので、今回は夫の父である義父について書いてみたいと思います。
▼義母について書いた記事はこちら▼
イタリア料理店のオーナーシェフ
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福岡市内にある小さなイタリアン・レストラン。
そこが義父の城です。
2人のシェフを雇って、メニューの考案と給仕は義父が担当しています。
富士山のお膝元で育った義父は、若い頃は製菓の勉強をし、東京都内でパティシエとして働いていました。
ある日、パスタを食べたことがきっかけで「イタリア料理は面白い!」と感じ、当時お付き合いしていた義母と結婚後、夫婦でイタリアへと渡ったそうです。
そこで数年間修行した義父は、義母の実家である熊本県から近い都市、福岡を選んでお店をオープンさせました。
以来25年間、お店を続けています。
偏屈だけどステキな人
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わたしは義父のことがとってもスキ。
一言で言うと【甘えやすい】から。
夫のように優男、というわけではありません。
べらんめえ口調で話すのでいつも怒ったような口ぶりだし、いかにも職人肌といった感じのしかめ面。
たぶん、子供の頃に義父と出会っていたら「怖いおじさんだな」と思って苦手だったと思います。
ですが、そういう人に限って心根が優しいということを、大人になった私は知っています。
あとは口八丁手八丁で、小気味いいんですよね。
裏表のまったくない人なので、気遣いがいらない。
わたしにとってはすごく楽なんです。
義父『〇〇ちゃん(私)ってホント、気がキツいよな!』
わたし『あらお義父さん、人のこと言えないでしょ』
こんな会話は日常茶飯事。
でも、お酒を飲み交わしていると
義父『〇〇ちゃん(私)はホントにいい子だよ。▲▲(夫)の嫁に良い子が来てくれたって、かあさんとも言ってたんだよ』
などと言ってくれるのです。
(次の日は、そんなこと言ってねえよ、という感じでつーんとしてるのですが…笑)
「食べログに『オッサンが給仕してる』って書かれた!嫌ならもう来るんじゃねェよ!」
「金持って偉そうにしてる奴ら、嫌いなんだよ。そんな客には愛想悪く接してたら、逆に気に入られちまったんだよ、畜生!」
などと悪態をつきながら、それでも義父は自分の【城】とお客さんを愛情深く、大切に守り続けているのです。
義父の信念
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義父の店には、メニューは3つだけ。
・お魚のコース
・お肉のコース
・おまかせコース
その日仕入れたものでメニューが変わるそうで、メニュー表はドリンクしかありません。
さらにびっくりしたのが、たとえば同じ【お魚のコース】を選んだとしても、テーブルごとに違った料理が出てくるのです!
義父はお客様の味付けの好みや、アレルギー、家族構成、性格など全てノートに書いてあって、そのお客様の【今】にぴったりな料理をその都度作り、提供しているのです。
さらに祖父の給仕というか、お店の中での動きも素晴らしい。
確かに愛想はありません。
でも動きに無駄がなく、きびきびしていて、それでいてお客様に緊張させない。
みていて気持ちよく、安心して食事ができるのです。
その姿は、まるでコンダクター(指揮者)のよう。
福岡に帰省すると、必ず義父のお店に食事に行きます。
先日も義父のお店に行ったのですが、あまりに美味しいので、席から『おいしい!』と目配せしたら、義父は口を引き結んだまま、うむ、と頷いたのでした。
義父のお店を訪問することは、彼の信念を感じられる素敵な時間です。
終わりに
義父はまさに一流シェフ。
わたしにとっては気心知れた義父、息子にとっては素敵なおじいちゃんです。
「”じぃじ”なんて呼ばれたくねーんだよ!”じぃちゃん”って呼んでくれ!」
そう言いながら、おっかなびっくり息子を抱く義父の姿は、なんとも言えず可愛らしいのです。
息子が大きくなって、大人と同じものが食べられるようになったら、”じぃちゃん”の料理をたくさん食べてもらいたいな。
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