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協賛社9社が集うアートのような広告を作った理由(はじめて広告媒体をつくりました)

京都の島原でイトノワ(正式名称:糸でつながる33mのマーケットitonowa)という交流型複合施設を運営している管理人の村田です。

今回はイトノワ初の広告媒体(イトノワ応援広告)を企画する経緯や制作の様子、そして協賛してくださった9社の皆さんをご紹介します。

◎はじめに…
島原という京都のローカルなエリアの、さらに名もないような小さな施設が企画した”応援広告”に協賛をしてくださった皆さま本当にありがとうございました!そしてこの記事を読んでくださる皆さまにも感謝いたします!

▼QRコードで”広告”の裏側を紹介


この「note」の投稿を読んでくださった方の中には、実際にイトノワの軒先にある広告を見てイラストの端にある『QRコード』を読み込んで下さった方も居らっしゃると思います(※イトノワの広告とか一切知らずにこの投稿を読まれる方も、ぜひ最後までお付き合いください!)

軒先の壁のイラストを見たご近所さんやカフェに来られたお客さんから

「この絵はアートの作品?」
「皆さんは何かの集まり?」
「いつまで展示してるの?」
「知ってる人が描かれてるけど」

というようなご質問をいただき、カフェのスタッフはその都度
「このイラスト…実は広告なんです!」
という説明をしてくれていました。

広告はカフェの注文カウンター後ろの壁に描かれています

時には僕も説明させていただく機会もあるのですが、毎回対応できる訳でもなかったので『QRコード』を用意しておけば、いつでも自由に読んでいただけるのでは?と考え、このnoteにまとめることにしました。
※QRコードの設置は今回の協賛社の1つでもあるツナグムタナカユウヤ氏のアドバイスでもあります。

▼”広告媒体”をつくるきっかけ

元々この白い壁には、館内の案内ボードを設置していました。でもここ数年は何も掲示していなかったので、別にあっても無くてもどちらでも良いかなぐらいの感じでした。

この軒先の白い壁を広告に!

ただ、新型コロナの影響でみんなと気軽に集えなくなったことで、通りを行き交う人も減り、急に軒先にもの寂しさを感じるようになりました。
当然、僕たちイトノワが関わってきた商店街やまちづくりの活動もしばらく停滞を余儀なくされ、とにかく我慢(自粛)の日々が続くことに。

またイトノワの入居者の1つGOOD TIME COFFEEもコロナの感染対策のため、どうしても座席数を減らさないといけなかったので、以前ほどの賑わいを取り戻すのが難しい状況です。

※コロナ前の様子※ トークイベントや交流会を開催

そこで・・・みんなが以前のようになるのは、まだもう少し先かもしれないけれど、何か賑わっている様子を”カフェの入り口”に作り出せば、通りを行き交う人も注目してくれたり、カフェを利用するお客さんとのコミュニケーションが生まれるかもしれないと考え、広告媒体(応援広告)で表現する/つくることにしました。

▼イトノワ応援広告の概要

  • 応援広告=みんなでつくるアートのような広告!

  • 協賛社の皆さんの似顔絵をイラストで描く合同広告!

  • イラストは直接壁に描きます!

  • 似顔絵の他にお名前と企業名も!

  • 軒先に1年間掲出!(終了後は白ペンキで塗りつぶします)

▼イトノワ応援広告を募集(6社ぐらいを想定)

  • 空き家再生を通して地域活性化に取り組んでいるイトノワの活動を理解していただける方!

  • カフェのお客さんも集う軒先を明るくしていただける方!

  • 土間ギャラリースペースで何かしたい方!

  • GOOD TIME COFFEEのコーヒーが好きな方!

でも単に広告を1年間掲出するだけでは、関わってくれた人も楽しくないだろうし、それだけで僕たちを応援してください!っていうのも無理があるので、協賛の御礼として特典をつけることに。

さらに付け加えると、広告を出したところで正直「広告効果」を期待するのは難しいと思います…。というネガティブな要素もしっかりお伝えさせていただきました。なので余計に「その代わり」という想いを込めて、広告に関わってくれた人が少しでもハッピーになり、この広告に協賛したことで、新たなコミュニケーションが生まれる特典をつくりました。

▼2つの協賛特典


≫≫≫ 1つ目の特典

管理人として入居者をサポートするのも大家のしごとなので、コロナ禍で影響を受けてしまったGOOD TIME COFFEEに相談させてもらってコーヒーチケット(10枚綴り)を付けることにしました(コーヒーチケットを僕が購入)

そのコーヒーチケットを協賛社にお渡しすれば、少なくとも10回はカフェに足を運んでくださいます。時には友人や仕事仲間、取引先の方と一緒に来ていただけるかもしれません。これだけでも新たな交流が生まれそうなのですが、さらに交流の輪を広げるには?と考えたのが、2つ目の特典です。

≫≫≫ 2つ目の特典

イトノワには幾つかのレンタルスペースがあります。

その中で「土間ギャラリー」はGOOD TIME COFFEEを利用するお客さんが目に留める場所なので、そこそこ人気のレンタルスペースでもあります。その土間ギャラリーを1週間利用できる特典も用意しました。

作品展示・企業PR・商品販売など自由に利用していただけるので、それなら案外良いかも?と思ってもらえたら有り難いですし、皆さん1週間ずつ利用していただけるので、それぞれのイベントを目的に来てくださる方が増えるので、GOOD TIME COFFEEで何かしらご注文してもらえる可能性が高まります。

「コーヒー」と「レンタルスペース」から生まれる交流に期待!

イトノワに協賛社した皆さま同士。協賛社が企画するイベントに集う皆さま同士。コーヒーを通じて生まれる交流などなど。広告を掲出する1年の間に、たくさんの交流が生まれれば、みんなが少しずつハッピーになるんじゃないか!?という期待を込めて企画を進めていきました。

▼イラストは 株式会社マガザンに依頼!


前述の「広告を1年間掲出するだけでは、関わってくれた人も楽しくないだろう…」は撤回します!

実は2つの特典より何よりマガザンにイラストを担当してもらえるのが1番のメリット!!だと思って協賛してくれた企業もきっとあるはず!なぐらい、これまでのマガザンの実績がすごいんです!マジで(^^)/
とりあえず、代表の岩崎さんの紹介を少しばかり…

岩崎達也 代表取締役 / 編集長
1985年生、兵庫県三木市出身、山田錦農家の長男。京都市在住。京都精華大学非常勤講師。京都大学サービスMBA講師。上京しリクルートコミュニケーションズ、楽天を経て2014年京都へ移住し、ロフトワーク京都に勤務。いずれも新規事業開発ディレクターとして従事。2016年、泊まれる雑誌マガザンキョウトをクラウドファンディングを活用し起業、編集長と町内会長を務める。雑誌の特集のようにシーズン毎に空間で様々な企画を展開。京都起業家大賞優秀賞等を受賞。同賞審査員。様々なプロジェクトの受け皿として、2017年株式会社マガザン(旧社名EDIIT株式会社)を創業。ローカルカルチャーの体験を拡張する活動を続けている。

マガザンwebサイトより抜粋


これまでマガザンが関わったプロジェクトはたくさんあり過ぎるので、気になる方は、直接サイトをご覧いただければと思います。そんな常に忙しくしている岩崎さんを捕まえて、企画を持ち掛けたところ僕の猛烈な想いが届いたのか、是非やりましょう!と快諾してくれた(一応僕と岩崎さんはクルマ好き仲間という関係性はあります)

そもそも今回の広告の肝となる”イラスト”はマガザンが担当してくれるのを前提に企画を(勝手に)作っていたので、断られていたらどうなっていたか(;^_^A

※写真は(勝手に)お借りしてます

ちなみに、本業のマガザンのお仕事とは少し趣の異なる、店舗や住宅のサインを描くような活動の時は「トナカイサインズ」というユニットで活動されています。

▼最終的に9社から協賛のお申込みが!


株式会社YOKOITO

YOKOITOは、3Dプリンター を中心とした デジタルファブリケーション によるものづくりのあり方を考える会社です。代表の中島さんはイトノワのすぐ近くの旧下京図書館(淳風bizQ)にリサーチオフィスを構えられたのがきっ
かけで、GOOD TIME COFFEEを利用してもらっています。

株式会社YOKOITO  代表取締役 / 中島 佑太郎

京都リサーチパーク株式会社

京都リサーチパーク(略称:KRP)は、京都府の産業の研究開発、ベンチャービジネス支援を目的とする京都の新産業創出拠点。そのKRPも参画している梅小路京都駅西エリアのクリエイティブ・タウン化構想推進のキーマン、足立部長に応援広告の協賛を依頼。足立さんとはまちの情報交換をしながらそれぞれの相談もできる良き雑談仲間です。

京都リサーチパーク株式会社  地域開発部長 / 足立 毅 

株式会社ヌーラボ Nulab

ヌーラボは、プロジェクト管理ツール「Backlog」、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、ビジネスチャットツール「Typetalk」、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるためのツール「Nulab Pass」を開発・提供されています。イトノワの隣りのビルに京都オフィス(メンバーでオフィスをDIY)を構えられ日々開発に没頭されているエンジニア集団。ちなみにイトノワの管理人はこのビルも管理しています。

ヌーラボのキャラクター「ヌーマン」は、イギリス人グラフィックデザイナーSimon氏の制作。OctcatやTwitterの初代アイコンも手掛けられたそうです。

・株式会社コロナ/税理士法人クレセント

コロナはイトノワのご近所。大宮七条にある写真&撮影会社の代表は税理士事務所の代表でもあります。代表の田野城さんとは、地元の仲間でGOOD TIME COFFEEの超常連さん!クラシックカーとコーヒーとお酒をこよなく愛するカメラ男子。

株式会社コロナ  代表取締役 / 田野城 智隆

株式会社  八清

「京都の不動産を、HACHISEする。」新築の分譲事業から中古住宅のリフォーム再販事業へ転換されてからの勢いはすごく、京都の町家再生といえば「ハチセ!」とみんなが応えるぐらい京都の不動産業をリードされてきました。2021年に社長に就任された西村さんは子育ても頑張る”熱い”社長!

株式会社 八清  代表取締役 / 西村 直己

京都精華大学 ウスビ・サコ

2022年3月まで京都精華大学の学長をされていたサコ先生。学長になられる前からの知り合いで、みんなで食事したり勉強会をして集まっていました。学長に就任されてからは、なかなかお会いできてなかったけど、「人間環境デザインプログラム」という5学部の領域を横断して学ぶコースの授業で、学生の皆さんにお話しさせてもらったりしてます。今年も何かしたい!です!

京都精華大学 ウスビ・サコ

地球の幸せを夢みるバク

竹内和歌子/予約制のジビエとワイン専門店のオーナーシェフ。鹿・猪・鴨を基本に、冬は熊や野鳥等の本格ジビエ。夏には飼育物の楽しいジビエメニューが揃っています。イトノワの管理人とは幼稚園~中学の同級生です。

地球の幸せを夢みるバク 竹内和歌子

株式会社ツナグム

ツナグムは、人と人、人の場のつながりを紡ぐ会社です。代表の田村さんは”聞き手”、取締役のタナカユウヤさんは”繋ぎ手”として拠点運営事業や移住促進事業(京都移住計画)、まちづくり事業など多岐にわたり展開されています。おふたりとはイトノワ開業当初からのお付き合いで、ユウヤさんには色んな人を繋いでもらいました!!

株式会社ツナグム 代表取締役 田村 篤史
株式会社ツナグム 取締役 タナカ ユウヤ

京都信用金庫

京都信用金庫は地域を見守る「コミュニティ・バンク」。その京信さんが、2020年に京都信用金庫の新しい取り組みとして「QUESTION」をオープンされました。クエスチョンはひとりでは解決できない「?」に対し様々な分野の人が集まり、みんなで答えを探しに行く場所です。コワーキングスペースやレンタルスペースの施設も備わっています。

京都信用金庫 / QUESTION 
※画像はwebサイトからお借りしました


▼イトノワ応援広告の制作コンセプト


協賛社の皆さんとイトノワとの関係性のストーリーを作り、イトノワに集う様子を1枚の絵になるように構成しました(みんなでつくるアートのような広告)

僕が書いた皆さんとの関係図を元にマガザンの岩崎さんと打ち合わせをしながら、岸本さんに下書きをお願いしましたが、ラフの段階で僕の想像をはるかに超えるものだったので、徐々にイメージを固めていく段階とか、まったく無くいきなりOK!!って感じで、そのまま仕上げていってもらいました。

最終的には僕(イトノワの管理人)とマガザンのおふたりとおふたりの愛娘&マガザンキョウトの愛犬「ZASSHU」も登場/描かれています!

▼トナカイの姿でいざ!施工!


「トナカイ」の着ぐるみ姿が定番のトナカイサインズ。
トナカイサインズは手描きのサインで、 毎日がちょっと素敵になるコミュニケーションをつくっていきます。

トナカイサインズ

▼みなさんとの関係性を「広告」で表現


9社の協賛社の皆さんと僕たちを3つのブロックでそれぞれを表現しています

・グループ① 左のテーブル

YOKOITO/Nulab/コロナ/マガザン岸本さん(愛娘&愛犬ZASSHU)

3DプリンターのYOKOITO中島さんが、ヌーラボのヌーマン(キャラクター)を3Dモデリングして披露してる図。自分の試作品を見てヌーマンが驚いている様子を田野城さん(ご実家:写真&撮影会社)が写真撮影。それをすかさず、マガザンキョウトの岸本さんがスケッチ(娘さんとマガザン犬のZASSHUも楽しげに参加)


・グループ② 右のテーブル

京都リサーチパーク/イトノワ管理人/マガザン岩崎さん/京都精華大学サコさん

イトノワの管理人が、マガザンキョウトの岩崎さん、京都精華大学のサコさん、京都リサーチパークの足立さんに「まちづくり」の企みを相談している様子。

・グループ➂ 両テーブルのうしろ

京都信用金庫/ツナグム/地球の幸せを夢みるバク/八清

ジビエ料理店のオーナーシェフ竹内さんが熊の手をかじり、ハチセの西村さんが熊と仲良くする(新社長の頼もしさを表現)図。
それを見ているツナグムの2人も肩を組んで、これまで「つないできた」みんなを嬉しそうに見ている様子。そして一番後ろから京都信用金庫が「コミュニティ・バンク」として地域を見守る

▼見事「広告」が完成!!



午後からは、さっそく協賛の皆さんが1人、2人…と増え、いつの間にか新たな交流も生まれてました!

リサーチパーク/八清/ツナグム/コロナの皆さん


広告は2023年3月までの1年間掲出していますので、京都の島原の近くにお立ち寄りの際は、ぜひ立ち寄りください!

▼「QRコード」カッティングシートの施工


以前にもお世話になったサットワーカーズさん。サットワーカーズは京都を中心にサイン/看板製作やカッティングシート製作をされています。


▼イトノワについて

正式名称:糸でつながる33mのマーケットitonowa

西棟は築110年を超える京町家
1階にカフェ、2階はアンティークのお店が入居
カフェスペースと土間ギャラリー
通り土間を抜けると東西の建物をつなぐ中庭に
中庭では「イトノワ中庭菜園部」が野菜づくりもしています
東棟は昭和の建物には5店舗
アトリエ&オフィスが入居

イトノワは島原に新たな文化交流スポットをつくり、地域の活性化を目指すプロジェクト。2014年第1回京都市「空き家活用×まちづくり」モデル・プロジェクト採択事業。

レンタルスペースのご予約
空き家活用の視察や取材のお申込み


住所:〒600-8364 京都市下京区突抜2-357
営業時間:10:00 – 18:00 ※カフェ以外はすべて完全予約制
定休日:年末年始
問合せ:info@itonowa.jp(担当:村田)


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