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論文本番!当日の心構え

皆さん、こんにちは。令和3年度司法試験合格者のT.T.です。今回のテーマは、「論文本番!当日の心構え」ということで、論文式試験当日に留意すべきことについて取り扱いたいと思います。

試験時間中に気を付けるべきこと

まずは、試験時間中に気を付けるべきことについてです。
 第一に気を付けるべきことは、何よりも時間配分です。皆さんの大方は身に染みて感じておられると思いますが、論文式試験は時間的になかなかシビアな試験です。与えられた時間を利用する方法如何が合否を分ける分水嶺となる側面もあるでしょう。そこで、時間制限を乗り越える方法の一つとして心に留めておいていただきたいのが、必ずしも最初の設問から問題を解く必要はないということです。例えば、民事訴訟法で設問が2つ課された場合に、順番に設問1から解く必然性はなく、設問2から答案に書き始めてもよいということです。このようにすることで、設問1が難問で歯が立たないような場合には、後ろの設問に時間を当てて有効に時間を利用することが可能です。また、司法試験とは異なり、予備試験では、憲法と行政法で合わせて140分、民法と商法、民事訴訟法で210分といったように、数科目が組み合わされて一つの試験区分が構成されているので、一方の科目が簡単で時間が余ったような場合には、残り時間を他の科目に流用することができますし、一方の科目が難解である場合に他の科目から解き始めるといったことも可能です。
以上のように、時間配分を柔軟に考えると、限られた時間を有効に活用することが可能となるのではないでしょうか。

時間配分を柔軟に考える

 


第二に、未知の問題に出会った際の対応についてです。
当然ながら、論文本番では未知の問題や難問に出会う場面が少なからずあるはずですが、そうした場面でまず大事なことはパニックにならないことです。短答式試験を乗り越えてきた皆さんが難しいと感じるような問題については、他の受験生も同様に感じていることが通常でしょう。難問を解ききることができるのは合格者の中でも一握りに限られるはずなので、難問を解くことができるか否かで合否に差がつくとは考えにくいです。焦らずに、何が問題になっているのかを的確に把握し、原則や趣旨など基本に立ち返ることが肝要でしょう。

原則や趣旨など基本に立ち返る


試験後に気を付けるべきこと

 次に、試験後(休憩時間含む)に気を付けるべきことについてです。
 試験後は、受け終えた試験のことは気にしないことが最も重要です。とは言っても上手くいかなかった科目のことを忘れ去ることは困難だと思いますが、ここで言いたいのは、直ちに次の科目の準備に着手すべきだということです。失敗したかどうかは合格発表までわかりませんし、1~2科目で失敗してしまったことが不合格に直結するとは思えません。
最後まで諦めないことが肝要です。

最後まで諦めない


終わりに

以上、論文本番で気を付けるべきことを述べてきました。言いようのない緊張感が込み上げる心境で、数少ない残された日々を過ごしておられると思いますが、ささやかでも本コラムが皆さんのお力になれることを祈って、筆を置くことといたします。

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