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本は読まずとも、そこにあるだけで意味がある

〇月〇日

 坂本龍一「12」を聴く。
 坂本龍一の晩年に制作された最終アルバム。
 タイトルは、制作された日付。
 ピアノとシンセサイザー。日記を書くように制作されたという。
 坂本さんらしいメロディから現代音楽のような楽曲が並ぶ。
 静謐な音楽。
 最後の日付の作品で、音がフッと止まる。
 ここで、坂本さんの音楽生命が尽きたのだ、と思うと、胸が痛む。

〇月〇日

 面白そうな本、私のアンテナに引っかかった本は、できるだけ買うようにしている。古本が中心だということもあり、その場で買わず、あとで思い直して再来店したときには、なかったという経験が何回かあって、迷ったら買うようにしているのだ。
 そんなわけで、面白そうなので読みたいが、読む時間がない本がどんどん溜まる。溜まっていく。
 それでも、本はそこにあるだけで、たとえ全部を読んでいなくても、持ち主に何かを伝える。
 その何かとは、抽象的だが、私にとって、創作欲のようなものだ。

 本は、読まずとも、そこにあるだけで意味がある。


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