ミライのあなたへ3

一ノ瀬さんという24〜5くらいの
年齢だと思う。年齢を聞くのは失礼
という概念とうまくコミュニケーションが
取れないでいる僕にはあやふやな
情報しか知らない。

そんな出会いのきっかけは
アニメが好きそこから会話が始まって
親しくなったような気がする。

僕はただ、男ばかりの職場で
だいたい年が近いお客の一人で
一方的に話を聞いているだけだが
そこから彼女は僕の事を見つけると
駆け寄り話しかけて来てくれていた。

女性と話をしても嬉しいや
業務の一環になりかけてる僕の
思考回路を少しでも止めてくれる
今となれば唯一の存在だった。

一ノ瀬さんは、まだ無邪気な笑顔で
学生の名残を少し残したような女性で
気が強いような女性ではない。

子供っぽい彼女の仕草、笑顔に
僕は無意識の領域で癒されていたのだと思う。

帰宅をして思い焦がれて
今なにしてるのかな？などと考える事はなく

週に一度その時だけ、意識してしまう
彼女の存在。それが一ノ瀬さんだ。