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生きづらさと共に!NO.46 89歳の義母は、せっかち。

89歳の義母は、8月前からソワソワしていた。
お盆には誰が帰ってくるのか?といっても、うちの長男、次男が帰ってくるのか?が1番気になっていたのだけど。

コロナ禍になる前はほとんど、お正月、GW、お盆の大型連休には必ず帰ってくるのだから、いや、必ず、絶対は存在しないのかもしれないけど、帰ってきてくれている。

私や娘も、とても楽しみにしているけど、義母は恐らく、私たちよりも、もっともっと楽しみにしているに違いない。

福岡の娘(義母の娘)たちが顔を見に来てくれたり、お墓参りをしてくれたり、それこそ、うちの息子たちと同じくらいうちにも帰ってくる。

昔はよく、うちに泊まっていたが、その子たちも、大人になり、家族もできたりして、泊まる回数は減っている。
みんな、それぞれの生活があり、それぞれに忙しく、今年のお正月、9人ほぼ同時にきて、人口密度が大変なことになったのを思い出す。

お盆に県外からの身内と接触があったため、施設にショートステイにある時から行けるには行けたのだけど、抗原検査が嫌で、1ヶ月くらい、デイケアだけを月、水、金利用させてもらい、1ヶ月ぶりに今日、ショートステイ先に義母を連れて行った。

送るのに35分。
抗原検査に15分。
帰るのに35分。
買い物もしてきて、時間は娘の部活の迎えの時間である。

お昼頃から、娘と2人だから、開放感がありすぎる。
なんだろう、力が抜けすぎた。
最近できていない、お昼寝をしてみたが、気を張ってないせいか、体が重く感じて起きれない。
ふと思う…
私ってそんなに気を張っているのか…
気が抜けた、今日の娘の部活を終えて、明日までは、一応フリーである。

いやー、何をするか、今から。
この開放感は本当久しぶりだ、というのが、正直本音である。

しかし、心底、フリーと喜べるわけではなく、心の奥では、頼むから、バルーンテーテルの尿パックを踏んでくれるな、と思っている私である。
そうしないと迎えに行って受診させて、また、施設に連れて行くという時間ロスがあるのだから…
89歳ともなると、ますます注意力は低下している。
回りが声をかけないと、ヤバいのであるが、本人からしたら、心配してくれるな、と思っている。
やっぱり自己中なのだ。

しかし、義母は今日も早めに起きて、もう自分のことしか考えていない。
本当に自己中そのもの。
というか、もう89歳にもなれば、自分が生きることに一生懸命なのかもしれない。

娘は朝からの部活があるので娘の送迎が先であるが、何故か状況は、義母の朝ごはん、洗顔洗髪が先になってしまった。
私もうっかりしていた。

途中、洗面所に割り込み、身支度を済ませる娘。
娘は恐らく、時間の使い方が苦手で時間の流れが読めない。
いつもバタバタというか、言うのももう疲れるので、軽めに、『急がないと遅れるよ〜』とか、『あと何分で、8時だよ〜』なんて言いながら、じわじわと攻める、くらいしかしていない私である。

私もまだ若い21歳の頃、その当時のバイトを一緒にしていた友達と、天橋立に行く約束をしていた。
滋賀県に住んでいて、ある駅で待ち合わせをしていたのだけど、そんな大切な日に、大幅に2時間も約束の時間に遅れてしまった。
もちろん、その友達は、かなりキレていた。
どうにか謝り通し、楽しい旅はできたのだったが、その時に私は心に誓った。

『約束の時間には絶対に遅れてはならない』

だから、前準備だとか、時間を見て行動することはそこから学んだ。

何が原因だったか、単なる気の緩みと、目覚まし時計を止めて寝てしまった、普通考えられることだった。
今でも出かけにはバタバタすることがあるが、時間には遅れないように心がけている。

昔は携帯電話もなく、連絡の取りようがなかったけど、今は携帯で連絡取れるから、少し気持ちも緩くなったけど、やはり、時間前には必ず着くようにと思う気持ちは変わっていない。

義母は、早起きして、自分の準備が整った為に、性格上、もう行こう!!と気持ちがせかせかしているので、そんな雰囲気が漂っている。

私は『洗濯物を干してくるけん』と義母に言った。

しかし、義母は『急いで干してこんね』だった。

え?なんで急がないといけないのよ、慌てると良くないし、今娘を送って帰ってきたんだから、そんなに急げないから!と言ったのだった。

朝からバタバタして、予定よりも早く起きてきたのは義母である。
それは勝手だけど、それで私は今以上には動けないよ。 
そう思うのであった。

途中、車内で義母と色々話しながら行くと、気持ちは、落ち着き、まあ、行ってくれるから、ありがたいねと思うことができた。

89歳という高齢、もう自分のことで精一杯。
段々と赤ん坊に近づいている義母で、今日も、みきゃんのお手玉を握りしめて、ショートステイへ行ってくれた。
それだけでありがたい。

今日も最後までお読みいただき、心よりありがとうございます^ ^


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