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先月末、新潟県十日町へ行く道中で逆転層が見れました

どうも、石山です。

さて、本日は先月末に新潟県は十日町に行った際の話をしようと思います。

新潟県の十日町は、新潟県の中越にあたるエリアにあります。東京からだと、上越新幹線で越後湯沢駅まで行き、そこから北越急行ほくほく線に乗り換えて行くことができます。十日町で有名なのは雪まつりとか大地の芸術祭とかでしょうか。日本有数の豪雪地帯でもあります。

十日町に訪れるのは今回で3回目。ただの旅行というわけでなく、人に会いに行く用事があったので訪れました。その際に、電車の中から"逆転層が見れました"というお話です。

はて、逆転層とはなんのことでしょうか。おそらく頭の中では"???"となっている方がほとんどだと思います。

今回見られたのは正確に書くと、「接地逆転層」です(下の図の青矢印部分)。通常、気温は空の上に行く方が低くなります。"平地で30度の時に富士山山頂は真冬並みの10度前後の気温になる"といった類の話を聞いたことがあれば、イメージつきやすいでしょうか。しかし、冬の夜などに地面付近が冷やされることにより結果として、一定の高度まで上空よりも地上の方が気温が低いという状況ができます。これのことを「接地逆転層」といいます。気温の上がり下がり方が通常と逆転しているから「逆転層」という名前なんでしょうかね。

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(わかりやすくするために青線と黒線を少しずらしてます)

さて、問題はこの写真からなぜ逆転層があるとわかるのか。それは煙突からの煙の上がり方を見ればわかるのです。通常、煙突から出る煙はまっすぐ上がっていきます。しかし、この写真では山の中腹らへんの高さのところで煙が横に流れています。…と言っても、まだ少しピンとこないでしょう。もう少しお付き合いください。細かな専門的なところを取っ払って、なるべく簡単な説明をします。

普通、暖かい空気は上空に行こうとします。室内でエアコンを使ってる時を思い出してください。冬に暖房をかけると天井の方から温まりますよね?これは暖房で温まった空気は当然室内の空気より暖かいので、天井(上空)のほうに行っているわけです。同じように考えてみましょう。基本的に空気は地上の方が暖かく、上空の方が冷たくなっています。つまり地上の暖かい空気は上空の方に行こうとします。なので、煙突から出た煙は上にいくのです。しかし、接地逆転層内では地上の方が冷たく上空の方が暖かくなっています。つまり、最初煙は勢いもあって上に行きますが、逆転層内では空気が上に行かないので次第に停滞し、逆転層内の風に流されます。といったわけで、最初の写真のようなものが見られるわけです。

いやー、これが見れた時は結構な感動でした。最初は越後湯沢駅から電車が発車し、しばらくして山の方に目を向けると山の中腹らへんで雲が見えていたので、"これはひょっとして…"と思っていたのですが、こうしてちゃんと証拠が取れると嬉しいものです。一人写真をバシャバシャ撮っていたので、他の人から見たら"ただの雪景色を撮りまくる変人"と思われてたことでしょう…。

気象というのはどのタイミングでも自分に関わってきていて、それは旅先とて例外ではないということを改めて思いました。気象のことを知っていると、旅行でも一つ楽しみができるというものです。

今回は長文になってしまいました。なるべく短い文章にしようと思いますが、たまにこうなるかも。。。お許しくださいませ。それではまた。

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