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「ステーキ」〜お肉は生きていた〜『ひと皿のストーリー③』

皆さんこんにちは!
浮島ガーデンスタッフの千尋です^^

沖縄では、
「飲み会の締めといえばステーキ!」
と言われたり、

「豚は鳴き声以外、全て食べる」
というフレーズがあったりと

お肉が大好きな県として
イメージが定着していますね〜。

調べてみると、
人口10万人あたりの
ステーキ店舗数は全国一位。

それも、全国平均の
約3倍だとか…!

その理由を紐解いてみると、
戦後、米兵向けの飲食店から
肉食文化が広く浸透したことや

本土に比べて輸入牛肉に対する
関税が安かったことなども
影響していると言われています。

※参考資料「経済データ」より

今回は、お肉がお皿にのるまでのストーリーを

わたし千尋と、あゆむさんとで
考えていきたいと思います。

お肉が大好きな方たちには
耳の痛い話も出てくるかもしれませんが

ぜひ最後までお付き合いください^^


右が私・千尋、左があゆむさんです。今回はトーク形式でお届けしますね。

◇私たちについて
沖縄県那覇市で、五穀や島野菜を使ったヴィーガン料理を提供する「浮島ガーデン」 と、系列店の「樂園カフェ」で働く仲間です。「『いただきます』から世界を変えよう!」をテーマに、「食べること」について学んでいます。普段は料理や接客をしているので書くことには不慣れです。どうぞ温かく見守ってください。「スキ」をいただけると励みになります。

書籍「いのちの食べかた」を読んで

書籍「いのちの食べかた」。
浮島ガーデンオーナーである
中曽根直子さんが「オススメだよ」と
紹介してくださった本です。

『毎日、多くの人が口にする"お肉"。毎日毎食 食べているお肉なのに、それがどうやってできているのかを僕らは知らない。生きていた牛や豚が、パックに入れられスーパーの棚に並ぶ、その「あいだ」には何があるのか…』

『いのちの食べかた』(森達也著、イースト・プレス発行)より抜粋
あゆむです

まるで教科書のように読み手に問いかける文もあり、僕も考えさせられました〜。お肉について取り上げたい内容が、すべてこの本に書かれていましたね。

千尋です

お肉の話にとどまらず、「差別」や「戦争」の話へと展開していって、読んでいくと、それらが根本的に繋がっているのが分かる。深く広く、新たな視点をもらった本でした。多くの方にぜひ読んでほしいなぁ〜!!

日本人が1年間に食べるお肉の総量は?

本を通して分かったことで衝撃だったのは、日本人が一年間に食べている、牛・豚・鶏のお肉の総量!! 「豚が1618万頭、牛が126万頭」とありました。ケタが大きすぎて全然想像がつかないです。

ちなみに書籍では2004年のデータでしたね。現在は どのくらいなんでしょう? 20年ほど経っているので、さらに増加していそうですね、!

えーーーー増えてたらヤダなぁ、、、笑。あゆむさんの予想では、どのくらい増えてそうですか??

多ければ2倍近く増えてたりして、、(苦笑)。八重山合宿で田んぼを荒らすイノシシの燻製をいただきましたね。そういった害獣(猪、鹿など)をジビエとして食べることも増えているかもしれませんね。それらに分散されて牛や豚の消費は、もしかしたら減っているかもしれません。

なるほど!わたしは希望を込めて20年間かけて消費量は減っているか、せめて横ばいであってほしい!!

読者の皆さんは、どう思いますか?? 約20年たった今、お肉の消費量はどう変化しているでしょうか。

_____検索してみました______

「2020年は豚が1672万4007頭、牛が104万3610頭で確定されるとみられる。」

「HUG」のHPより

頭数になりますが、豚は1600万頭で横ばい、牛はほんの少しですが減っているようです。

日本で年間、これだけの数の動物たちが食用として消費されている、、、

ということは、それだけの数の解体作業を仕事とする人たちがいるということ。

この本では、実際に「と場」(食肉用に解体する場所)で働く人々の様子や 仕事への想いなども記されています。

いのちと向き合う 〜加工する人々〜

と場での解体の様子も順序立てて書かれていて、読み進めるのが辛いほどリアルでした。だけど、著者の森さんは「直接 と場へ行って実際に見てほしい」と書かれていましたね。

「どんなことでも、誰かのフィルターを通した情報ではなく、自分の目で見て体験してほしい」と。その言葉が印象に残っています。

そうですね、僕は半世紀も前に 1匹の山羊を苦しめて殺してしまったことを今でも悔やんで苦しんでいる、という「伝説の と場労働者」のお話が印象的でした。

動物愛護の目線が強くなると「冷酷な人間、かわいそうな動物たち」というフィルターがかかってしまいがちです。

でも、と場で働く人々の視点を知ると、いかに動物たちを苦しめずに作業をするかなど、真剣にいのちと向き合っている!そう感じました。

どちらの視点も知ることが大事だなと感じました。

ほんとにそうですね。働く人々の想いを知ることで「売られているものを買うだけ」ってなんて楽なんだろう、とも思いました。

知らなくていい、見なくていい、手を汚さなくて済む。

だけど、誰かが食べている限り誰かが殺さなくてはならない。

その事実を忘れずにしっかり目を向けることも大切な気がします。

「知ること」の大切さ

この本で著者の森さんが
何度も訴えているのが
「知ることの大切さ」

「お肉を食べるということは、『いのちを食べる』ということ。ほかの『いのち』を犠牲にしていることを僕らはもっと知るべきだ。肉だけじゃない。僕たちはいろんなものから、気づかぬうちに無意識に目をそらしている。」

それらを見つめ、
知ることで、世界中から
根拠のない差別がなくなり、

悲惨な戦争もいつかはなくなる
と森さんは綴られていました。

学生向けの本ではありますが、
大人が読んでも読み応えのある一冊です。

「お肉ができあがるまでのストーリー」

目をそらしがちですが、
今一度「いのち」について
広い視点から考えてみませんか?

他にもオススメ!書籍や映画

◆書籍「命のものさし(今西乃子、合同出版)」

◆Netflix ドキュメンタリー映画「カウスピラシー サステナビリティの秘密」

◆映画「ある精肉店のはなし」

◆Instagram @stillavegan (動物問題や環境問題に関する日本語字幕付き動画を配信)

(千尋)

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