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わたしのジャケ買い本

 本の中身をカバーでジャッジしてはいけないとは、誰が言ったのでしょう。本の装丁には作り手の思いが込められているのだと、編集者見習いの妹もよく言っている。ルミネの何年か前のキャッチコピー「裸より服を着た自分が自分らしい」が言い当てているように、服はその人らしさの大切な要素だと思う。読んで人生の一部になっていく本も同じで、その装いは大事にしたいもの。だからわたしは、手にとってわくわくするような本を集めがち。

 さて、最近買った本のなかでもデザインと装丁が最高な本を並べてみた。かわいい。角川文庫の『夏子の冒険』以外は京都の恵文社で購入。まだ読んでいないので、見た目のレビューだけ書き残します。 

イラン・ペルシア日記

 さすがデザイナーのご夫婦が制作していることもあって、ディテールまでとてもかわいい。ペルシア語が生かされたグラフィックと、横から見ると白黒の幾何学模様のようになっているのが印象的。本を開くと、美しい写真と旅のエピソードがバランスよく構成されている。生温いトラベルガイドではなく、イランの日常を日本人旅行者の目線で書いてあるのが心地よく興味深い。『テヘランでロリータを読む』を読んだばかりなので、イランというキーワードにも惹かれた。

夏子の冒険

 わたし、夏子っていうんですよ。言わずと知れた角川文庫の「かまわぬ」コラボから。今、この記事のために初めて一覧を見たんですが、悶えるかわいさ。全然興味なかったけれど、とりあえず『虞美人草』、『銀河鉄道の夜』を読みたい。『走れメロス』もかわいいなぁ。


せいいっぱいの悪口

 顔が自分に似てる。服もお揃い。むかついている時に、友だちを愚痴を言い合うみたいな感じで読みたいなと思って買ってきた。「綴る」という行為における、インスピレーションにもなるように思って。時々わたしは自分の脳味噌が動き続けるあまり「ちょっとおかしいんじゃないか」と思うことがある。このエッセイを読むと、誰のためでもなく考えて、綴る、そのことを、ごく普通に感じられる安心感ももらえそう。


正義と微笑

 表紙は注目の台湾出身グラフィックデザイナー、チョウイさん。全然知らない出版社でしたが、ナイスジョブ! 雰囲気がとっても合っている。太宰治の日記、読んでいいのかな? 読ませていただきます。(読まれたくない日記は鍵をかけて封印すべし)


 ちゃんと読んだら読書の感想も書きますね。(いつになるやら)


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