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音楽と芸術性で見るRPG

私はゲームが好きだ。というよりは、ロールプレイングゲームが大好きだ。
生まれて初めて手にしたゲームは、私が5歳のころ。1990年代後半で、いとこがゲームボーイとポケットモンスター赤をくれたのが最初だった。
その時からロールプレイングゲームにどんどん興味が出て、私が小学1年生に上がったころに「ニンテンドー64」を両親が買ってくれた。
それ以来、ありとあらゆる「ファンタジー」系のRPGにドはまりし、大学生くらいまでは時間があればゲームをしていた。

私は今アートを生業にしているが、私が作り上げる作品には色々なRPGの世界観がどこか奥底にあるように感じられる。私は作りこまれたRPGは総合芸術だと思っている。ストーリー・デジタル空間に表現された小さな世界とギミック・そして音楽…すべてがそこにある。
そんな私を構成するいくつか名作品を、音楽とその総合芸術性を注視していくつか紹介したい。

1.「バンジョーとカズーイの大冒険」

まず私がゲームを語るうえで、どうしても触れずにはいられないのがこの作品。1997年発売で、2001年に2作目も発売されるほど人気を博したこのゲーム、アメリカレア社発のニンテンドー64の作品である。

内容は非常にシンプルで、熊のバンジョーと相棒のカズーイが、魔女グランチルダにさらわれた妹を取り戻すため、魔女の砦に乗り込むというもの。
ストーリー性はそこまで深いものではないが、その当時のコンソールの性能を考えると、その作りこみは素晴らしかった。様々なテーマのあるステージをクリアしながら、砦を進んでいくのだが、そのステージと言ったら、子供のころは夢中になってやったものだった。
音楽もユニークな耳に残る音楽ばかりである。

こちらのプレイリストに私のお気に入り曲がまとめてあるので是非試してみてください。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLtTJYB0fqSahaesRftqGTKRTrI9o02KMi

ちなみに、2作目も非常に面白かった。残念なのが、レア社が任天堂とトラブルを起こし、それ以来バンジョーはお蔵入りになってしまったのだ。ファンの間では長年、リメイクや続編が希望されていた。実際レア社が独自に出した続編があるが、原作の良さはあまり引き継げておらず人気は出なかった。
しかし、最近になって「大乱闘スマッシュブラザーズ」の戦闘キャラとして出演するなどの動きが出ているので、もしかしたらリメイクも期待できるかもしれない。

2.「ゼルダの伝説シリーズ」

言わずとも皆さん知っているとは思うが「ゼルダの伝説シリーズ」は私のお気に入りである。私はゲームボーイ版やファミコン版などはプレイしておらず、64の時のオカリナからはすべてプレイしている。
ゼルダの伝説の素晴らしいところは、そのストーリーの作りこみ・そしてどことなく世界観に感じられる「闇」である。どのシリーズにも、得体のしれない恐怖感を感じられる要素や場所があるのだ。
その恐怖が最も強く感じられるシリーズは、「ムジュラの仮面」。「時のオカリナの続編にあたる。

この作品については内容が非常に常軌を逸脱していて、月が落下する前日三日間を「タイムトリップ」して何度も時をさかのぼることで、未来を徐々に変えていき世界を助けなければならない。月が落下する直前の描写なども見られるのだが、その時のゲーム内のキャラクターのリアクションなどが非常にリアルで、心に来るものがある。

ゼルダの伝説は非常に音楽も作りこまれており、数々の名曲を残している。
オーケストラコンサートなども年々行われているほどだ。
音楽の私のお気に入り作品は「Skyward Sword」と「Breath of the Wild」。
Skyward Swordは映画音楽のような快活なダイナミックさのある曲が多い。

一方、Breath of the Wild では少しモダンな、少し影のある曲が多い。

3.「FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES」

FINAL FANTASYの亜種で、本編とは特に関係が無い作品。
この作品は作品の雰囲気もさながら、兎に角音楽が素晴らしい。
音源のほとんどが生音源であり、ケルトなどで使われた昔の楽器を使用した楽曲となっており、単純に音楽だけ聴いても完成されている。
内容は、村のキャラバンが、世界全体に蔓延する瘴気から村を守るクリスタルのエネルギーである、「ミルラの雫」をダンジョンの奥から手に入れ、村を守りつつ、旅を続けていき、その諸悪を倒すというもの。年月の概念があり、1年経つと得た雫を持ち帰るために村に一度戻る、という動きがあるのが特徴だ。
ゲームシステムは少しややこしく、シングルプレイも出来るのだがどちらかというとマルチプレイが圧倒的に楽な内容だった。私は友達が居なかったのでシングルでプレイし続けたが…
世界観は「ロードオブザリング」とか、「ダーククリスタル」みたいなその辺のファンタジー映画のような雰囲気があって非常に良い。
サウンドトラックはこちら:

4.「FINAL FANTASY 6」


おなじみFinal Fantasyシリーズ。(こちらは本編)。私はFFは3-7までは内容を把握しているのだが、FFはアナログ時代が全盛期だったと思う。最近になって、キャラデザインがホストのような雰囲気になってしまったのがどうしても受け付けられず…
そのなかでもFF6は私の中で名作中の名作。FF7が名高い中、私はFF6ほど世界観・音楽共に最高に洗練されている。
FF6にも同じように、闇の深い雰囲気がある。主人公の「ティナ」は、強い魔力を持つ少女で、生まれてからずっと研究材料として、政治利用されてきたという背景があり、その彼女が施設から逃げ出すところからストーリーは始まる。

ラスボスとなる「ケフカ」という道化のような見た目をした男がまた、非常にユニークで一度見たら忘れられない。
音楽はどれも素晴らしいが、ラスボス戦闘曲である「Dancing Mad」は10分以上になる大曲で、その音楽性と言ったらまるで一つの交響曲を聞いているかのようで、聞き飽きない。

またラスボスは4形態との連戦となるのだが、ドット絵ながらそのデザインの美しさは、尋常ではない。もはや絵画と言えるレベルだ。

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いかがでしたでしょうか。ほかにも色々と好きなゲームはあるのですが、長くなるのでやめておきます。
私はRPGをプレイするとき、もう芸術鑑賞のようにして楽しんでいます。なので、私にとってゲームは飽きない音楽と世界観が何よりも重要。
最近のハイスペックなコンソールは、そのスタンダードをどんどん引き上げてきているように感じる。なぜならもうゲーム音楽は映画音楽のようなクオリティがすでに求められているし、内容にしかりそうだと感じる。
最近発売されたFinal Fantasy7のリメイク作品なども、もともと1つのソフトでプレイできた内容が部作になってしまうほど内容が傘増しされていた。
そのクオリティの高さは目を見張るものがあり、音楽・世界観ともに同じ作品とは思えないほどの仕上がりとなっていた。(もちろんファンサービスも忘れていない良い変革でした)でも、開発から1部目を発表するまでになんと5年の月日を要しているのだ。これは、映画製作にかかる時間のそれともはや変わらないレベルまで来ている証拠だろう。
何にせよ、これからもRPGは私を楽しませてくれる要素の一つになりそうでうれしい限りではある。RPG政策に携わるすべての人へ敬意を表したいです。そして、私はRPGはもう芸術と肩を並べる域まで来ていると心から感じています。

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