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【投資】【新NISA】相場急落時の心構え

本日(2024年7月25日)は朝から相場も軟調な展開。日経平均も一時1,000円を超える下げ。過去リーマンショックなどを経験した当方からすれば、「まだ可愛いもの」とも思えるんですが、例えば新NISAをキッカケに今年から投資を始めた方々は、慣れてないということもあり、相場動向が心配で仕方ない…という状況かもしれません。

こういう時、どういう心構えで臨めばいいのか?知らないよりは知っていたほうがいいと思いますので、自分なりの考えをまとめておきたいと思います。


幅ではなく率でみる

指数自体の絶対値が大きくなってくると、同じ率の上下でも、絶対額の変動は大きくなります。例えば日経平均株価指数が10,000円だった頃は、3%の下落は300円に相当。これが現在の40,000円となると、3%の下落は1,200円となり、新聞紙上では「過去最大の下落幅」ってなります。

新聞各紙がキャッチーな見出しで読者を引きつけようとするのは仕方のないことですが、受け取る側としては、そこに影響されることなく、「下落幅はそうだけど、率で見るとどうなのかな?」と冷静に判断することが大事です。今回の例ですと、40,000程度の指数に対して1,000円の下落は2.5%程度の下落に相当します。まあこれを"大幅下落"と取るか取らないかは人によって違うかもしれませんが、当方は「まあそんな時もあるよね」という感覚です。

退場しないで済む程度のリスクをとる

大成功を収めた著名な投資家達はこういう下落局面でも損失を出さず、うまく切り抜けてきた天才なのでしょうか?だから、自分たち個人投資家には真似が出来ないものなのでしょうか?

いえいえ、そんなことはありません。いろんな成功体験を読んでいても、ほとんどの方は「相場急落時、例えばバブル崩壊、リーマンショックなどで大きな損失を経験」しています。

結局、市場全体が大きく下げる時には、みんな損失を被るんです。

ただここで本当に避けないといけないことは、損失にビビったり、損失に嫌気がさして投資をやめてしまうことです。ここで退場してしまったら、その後の相場の反転に参加することができません。そして過去の例では、すべての危機的状況で相場は反転して上昇してきています。

大事なことは、市場の大幅下落局面は「必ず来るものだとあらかじめ心の準備をしておき」、「そうなっても退場しなくて済む程度の額を投資する」こと。そして、「大幅下落時に追加投資できる程度の余裕(ドライパウダー)を持っておくこと」、それができれば理想ですね。

景気サイクルからシナリオを想定しておく

株式投資はゼロサム・ゲームではありません。株価は長期的には上昇していくものです。少なくとも、投資対象の企業が利益を出し続ける限り、(フェアな価格付けがされていれば)ROE並みに上昇していくと考えています。

ただ短期的な上下はあります。特にここ数年、米国では過熱する景気・インフレを抑制するために、中央銀行(FRB)は利上げを繰り返してきました。つまり、景気を冷やそうとしてきているわけです(それでも強いですが…)。そうなると、どこかの段階で景気減速局面入り、株価も下落、という段階を想定するのが合理的です。

当方はかれこれ1年くらい前から、そういう段階を想定し、イールドカーブ(利回り曲線)が逆イールド(長短金利差の逆転)になったことを重視。株には慎重な姿勢で臨んでいました。

結果としては、予想に反して株価は引き続き堅調でした。ただ、その時点の見方は今も変わっていません。「いずれそういう段階も来るであろう」とあらかじめ想定しておくこと。そうすることで、自分がそれに備えた適正なリスクをとっているか、判断することができます。

とはいえ投資判断は、0か100、白か黒、ではありません。強弱にはグラデーションがあります。株価調整局面が来るであろうと思っていても、株への投資金額をゼロにするということではなく、徐々に減らしたり・増やしたり。また、「想定通りにいかなかった場合のプランBを考えておく」ということも大事ですね。

長期にわたって投資をする際には、誰であっても相場の大幅下落とそれに伴う損失は経験するものです。それをあらかじめ想定し、退場しなくても済む程度のリスク(このリスク量は人によって違います)で市場に参加し続ける。これは絶対に忘れてはいけない鉄則だと考えてます。

#日経COMEMO #NIKKEI

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