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#92 書評「さみしい夜にはペンを持て」【一笑門 マガジン】

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝配信しているPodcastプログラム「伊志嶺海【一笑門 RADIO】」の内容を発信しております。

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「おじさんはね、こんなふうに思うんだ。

何かを継続させようとするとき、

ぼくたちの心を支えてくれているのは

『成長している実感』じゃないのかって」

古賀史健(2023年7月)「さみしい夜にはペンを持て」より 

おはようございます。伊志嶺海です。

今日は書評回で、「さみしい夜にはペンを持て」についてのお話です。

以前からときどき本書の紹介をしていたのですが、ついに読了しました。

非常に読みやすく、面白く、何より学び深かったです。

物書きの方にはもちろん、とくに創作的に文章を書いていない人にとっても、たくさんの気づきがある内容でした。

本書は海の中が舞台で、タコジローといういじめられっ子の中学生が主人公です。

ある日学校に行くのが嫌すぎたあまり、サボって公園に行くのですが、そこでヤドカリのおじさんと出逢います。

それから不思議な体験をしながら、ヤドカリのおじさんから書くことの楽しさや、意義を教えてもらうストーリーです。

冒頭の引用は、本書の後半で、日記を継続できるか不安に感じているタコジローにヤドカリのおじさんがしたアドバイスです。

前回の自分より、少しでも上手になったり、できることが増えたりすると、成長を感じることができます。

この成長の実感が、継続の源になるというお話でした。

例えば英会話の勉強をしていれば、外国人の英語を聞き取ることがだんだんできるようになってきたとか、ギターの練習をしていれば、好きな曲を弾けるようになったとか、資格の勉強をしていたら、模試の点数が上がったとか、前の自分より少しでも成長している感覚が大事です。

僕もDMM英会話やnote、stand.fmを毎日やっているのですが、3つに共通しているのは、積み上げが可視化されるということです。

DMM英会話は「合計8000分取り組みました!」とか、noteは「連続で100日投稿しました!」とか、stand.fmは配信数とか、自分が今までどれだけ創作を積み上げてきたかが目に見えて分かるので、それがモチベーションになるんですよね。

ただ、日記に関しては成長を実感しにくいので、継続するのが難しいとのことでした。

とはいえ僕の場合は、本書を読んでから毎晩寝る前の5分日記を始めたのですが、順調に継続できそうです。

なぜ僕が継続できるかというと、書くことで思考を整理する感覚が快楽だからだと思います。

最近は、自分のキャリアのことについて日記に綴っているのですが、書きながら未来を創っていく感じが、とても楽しいんですよね。

本書では、日記は10日目から面白くなると書かれていました。

その理由は、日記を書くのは自分、そして日記を読むのも自分なので、「秘密の読み物」として誰も知らない自分だけの世界が創られるから。

その読み物の続きをどんどん読みたくなって、書くことが継続できると言っていました。

10日間日記を書き続けると、10日前の内容は忘れていたりします。

それを読み返してみると、当時の自分の感情が考えに驚くことも多いです。

この感覚も面白いんですよね。

僕は今、朝晩に日記を書いていて、朝に関しては来年、3年後、10年後の理想の生き方を綴り、夜はフリースタイルで今感じていることを綴るという日記の書き方をしています。

しかもPCやスマホでのタイピングではなく、大きいスケッチブックに手書きで日記を書いていくことが、もはや快感で娯楽とすら思えています。

本書のおかげで良い習慣ができたなと思いました。

また、文章を書くことだけでなく、人生観にも刺激を与えてくれる内容であるので、人間関係に悩む学生さんや社会人にもおすすめの1冊です。

ぜひ手に取ってみてください。

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