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”ソト”を漢字で書いてください

なんとなく見ていた動画で「”ソト”を漢字で書いてください」という問題がでました。

いくら私が漢字は読めても書けない人間だとしても、さすがにそれぐらいは余裕です。

まごうことなき”ソト”。
他に思い浮かびませんし、「タ」と「ト」と組み合わせるだけなので間違いようもありません。

それではいくつか書体を見てみましょうと話は進みます。


http://kakijun.com/c/5916.html

???

なんか飛び出てる!?

教科書体以外は、右側の「ト」の斜めの線が突き抜けちゃってます。

そんな馬鹿なと、あらためて新聞・辞書・本などの”ソト”を確認してみると見事に全部突き抜けている。

今まで全然気づきませんでした……。

小学校の漢字ドリルでひたすら書いて覚えた「突き抜けない”ソト”」が脳裏に焼き付いており、勝手に脳内変換されていたのでしょう。

では書体からみれば多数派の「突き抜ける”ソト”」のほうに合わせるべきかと言えばそうではなく、どちらも正解とのことでホッと一安心。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016022902.pdf

ちなみに、「外」という漢字の成り立ちは、

https://okjiten.jp/kanji235.html#a

と言われているので、成り立ちから見ると「突き抜けない”ソト”」のほうが正しいように思えますが……。

一説によると、現在の活字字形の元になった『康熙字典(こうきじてん)』に載っている字形が「突き抜ける”ソト”」だったからほとんどの書体がそれをお手本にしたとのことです。

今まで何千、何万と目にしてきたであろう「外」という漢字。
わずかな違いとはいえまったく気づけなかった注意力のなさに100メガショックをうける、五月の末日でした。


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