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似てるようで意味が違う言葉

「平成レトロ」という言葉を聞いて衝撃を受けたのは私だけではないでしょう。
確かに平成は30年以上続いたので理屈としてはわかりますが、心が納得しません。いや、したくない。

しばらく忘れていたのですが、唐突に思い出し何とも言えない感情にもだえている中、ふと「平成レトロ」とは言うけど「平成アンティーク」とか「平成ヴィンテージ」とは言わないよなという疑問が浮かびました。

『レトロ』『アンティーク』『ヴィンテージ』

漠然と”古いもの”を指す言葉として認識していましたが、それぞれの意味は知らなかったので調べてみました。


『アンティーク』

骨董品(こっとうひん)とは、希少価値のある古美術や古道具のことである。フランス語ではアンティーク (Antique) と呼ばれ、その語源はラテン語のアンティクウス(Antiquus、古い)である。
どのくらい古いものが骨董品とされるかの明確な定義は、1934年にアメリカ合衆国で制定された通商関税法に記された製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品が唯一であり、欧米各国におけるアンティーク(骨董品)の定義もおおむねこれに従っている。なおこの定義はWTOでも採用されており、加盟国間においては100年前に製造されたことが証明された物品に対しては関税はかからないとされている。

Wikipediaより


『ヴィンテージ』

ヴィンテージまたはビンテージ(英: vintage)とは、ワインにおいて、ぶどうの収穫から醸造を経て、瓶詰めされるまでの工程を表す言葉である。語源はフランス語の"vendange"で、さらに遡ればラテン語の「ぶどうを収穫する」という意味からきている。
ぶどうの収穫が質・量共に良かった時代の年を "vintage" として「特定の年に作られた良いもの」という意味で使用された。さらに意味が派生してワインを含め、車やジーンズ、ギターなどある特定の年の「よき時代」に生産された物が長い年月を掛けて現在にも残る「年代物」といった意味で使用される言葉である。

Wikipediaより


『レトロ』

レトロ(retro)は、retrospective(レトロスペクティブ、回顧)の略語。懐古趣味(かいこしゅみ)のこと。
思想的・政治的に過去の価値観を軽視せず伝統を重んじる保守主義とは異なり、サブカルチャー的な世界における「古き良きものを懐かしみ愛好する」趣味を指す。古さやノスタルジーを感じさせる事物を好意的な意味で「レトロな」と形容する語(和製英語)としても使われる。
一例として自動車では、現行技術で作られたレトロの場合はパイクカーやファンタスティックバス、本当に古い車両は旧車(クラシックカー、ヒストリックカー)などと区別されて呼ばれる。

Wikipediaより


てっきり、『レトロ』=ちょっと古い、『ヴィンテージ』=古い、『アンティーク』=超古いといった年代別なのかと思っていましたが全然違う意味でした。一括りにはできません。

『アンティーク』は100年以上前のもので希少価値があるもの。

『ヴィンテージ』はある程度古いことは前提として、特定の年(当たり年)に作られた良いもの。

『レトロ』は”もの”ではなく思想。

『アンティーク』や『ヴィンテージ』は当時の物以外は対象外ですが、『レトロ』は昨日今日作られたものでも外見が昔風ならオーケーということ。

ならば、キンけしやビックリマンシール、ファミコンソフトたちだけではなく、

ガラケー型スマホ、ブラウン管型液晶TV、プレステ2型プレステ5、ガソリン自動車型電気自動車、新幹線型リニアモーターカー……

といったものがあれば立派な「平成レトロ」ですね。プレステ2型プレステ5は欲しいです。

『レトロ』は懐古趣味……
あまり「昔は良かった」と言いたくないですが、うんざりするニュースを耳にするたびそう思ってしまいます。やれやれ。


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